3月4日(日)は、マルチピッチ体験講習にて二子山中央稜。
常連男性KBさんです。
本日は、城ヶ崎でクラック講習の予定でしたが、東海地方の天気がイマイチに付き、こちらに変更。
ただ、予報では晴れでしたが、実際は曇り。
限界スレスレの気温での、フリークライミングとなりました。
クラックを覚えて、最初に志すルートはどこでしょう?海金剛のスーパーレイン(5.10a)、注文の多い料理店(5.9)、セレクション(5.8)、太刀岡山左岩稜(5.9)、調和の幻想(5.10a)、・・・。
ただし、どれもそれなりに難しいのです。
もちろん、残置もほとんど無いのですが、ジャミング不慣れがダブルパンチで襲ってきます。
お客様を見てきた印象ですが。
運動能力の高い人ならともかく、これが最初の目標というのは無理があります。
そこで、オススメしているのは、
「ジャミング無しでも、なんとか登れないことはない」
くらいのルートを、カムとナッツだけで登ることです。
例えば、二子山中央稜、三ッ峠の各ルート、越沢バットレスの各ルート、・・・。
こういったルートでカムの練習をして、出来ることならジャミングも少々使ってみて。
それから本格的なルートを志すのが、順当な成長だと思いますよ。
残念ながら、こういった入門ルートには未だに多くの残置があります。
それをクリップするだけで登れてしまう、というのも確かです。
もちろん、残置がそのルートを登りやすくしている側面はあります。
が、それが、そのルートを登る人の成長を邪魔している側面もあります。
本当は、入門ルートこそ残置を撤去していった方が、初心者の成長には良いと思っています。
例えば、このルートに新人を連れて行く先輩方がこのブログを読んでいれば、カム・ナッツだけで登って欲しいと思います。
ミソは、
・取り付きで回収のコツを新人に説明すること。
・回収が難しそうなカムは、「下から入れたからー。」とか、声掛けすること。
(核心部のクラック!)
そういう意味では、小川山の大貧民ルート(5.7)は本当に良かった!
名だたるルートに比べれば、グレードも手頃。
そもそも残置がないので、無視する労力も要りません!
ちなみに、錫杖の左方カンテも、残置が抜かれてそういうルートに生まれ変わったのだろうと思います。
大貧民のオンサイトリードは、夏の石田登山塾卒業課題にしようかな?
話をKBさんに戻せば、本当に安定してきました。
核心部でも、落ち着いてムーヴを探り。
カムの回収、スリングの回収でも、体に絡ませることが少なくなり。
声が届かなくても焦ることなく。
懸垂下降のセットもスムーズに。
そして、本日の極寒にも手を温めながら落ち着いてクライミング。
(一瞬、危うげなムーヴで突破した、核心部!)
本当は、リードを覚えるために早くクラックを教えたいところです!
今回の城ヶ崎が流れてしまったので、本日はハンドジャムの方法と、テーピングの巻き方くらい。
でも、カムの回収は何十個とやったので慣れてきた様子ですね。
講習内容
・テーピングの巻き方
・ハンドジャムの方法
・その他、下山後に「こうやるともっと効率的にギアを扱えますよ」ということを多数
本日は、極寒で我々も2時過ぎには下山。
ただ、駐車場に降りてみると、弓状バットレスには車10台分以上の強者が居たようです。
真冬の気温でガスなのに!
根性ありすぎですよ。