6月9日(土)は、富士山ガイドの新人向け講習会。
当然、新人のために行われる訳ですが、私にとって印象深い話が聞けました。
「あるガイドが、お客様(おそらくバスツアーなので、数十名)を連れて小屋に到着し、お客さんより先に小屋に入った。
それに対し、仲間がそのガイドに怒って、襟首を掴んで外に連れ出した。」
(天気は不明)
これは、ガイドが調子に乗ってお客さんより偉いような気分になってしまった、という話です。
が、さすがに厳しい対応だなぁという印象。
ちょっと補足説明すると・・・
①富士山では小屋の入り口が狭いため、番頭さんとガイドが協力し合ってお客様を段取りよく入って頂く必要があります。
②小屋の方々からしても
「ガイドは、お客さんにチヤホヤされて図に乗ることが多い」
という過去の傾向にあり、ガイドは他の山以上に気を遣う必要があります。
ガイド業界ではよく言われるように、
・ガイドは、そもそも大感謝されやすい仕事。
・感謝されないような、こなし仕事のガイドは不要。
・だからこそ、感謝されても図に乗ってはいけない。
ということ。
とはいえ、人間ですから少しくらいは調子に乗ってしまったりするもの。
僕自身が自覚しているだけでも、時々はあるので、他人から見たらもっとあるんでしょう。
自分がそうなるのが嫌で、お客さんからはなるべく「先生」とは呼ばせないようにしているガイドもおります。
ガイドにしろ、インストラクターにしろ、お山の大将みたいになりがち。
かなりの厳しい対応に、身が引き締まる思いでした。