2013年3月13日水曜日

阿弥陀北西稜

3月11日(月)、12日(火)は、自分の山行にて八ヶ岳。
FEWの渡辺ユッキーさん、画家(?)の成瀬くんと。

1日目は美濃戸の氷、2日目は阿弥陀北西稜。

<美濃戸でリードできるのは、短めのⅣ級くらいで、講習で行くエリアよりも簡単だった。>
足尾で「アルパインはもう良いや」と、思った反面、雪山でちょっとバリエーションみたいなのはやっぱり好きだと思う私。

結論からすると、阿弥陀北西稜は本当に素晴らしいルートでした。

<この日は、半分レストみたいな感じ>
実は、北西稜は過去に2回計画していますが、どちらも冬型が厳しくなって敗退&ルート変更。

北西というだけあって、八ヶ岳の中でも特筆ものの寒さです。

<ラッセルして、気分も盛り上がる>
が、この日は春の陽気。

「冬山じゃない」って言われそうですが、
たまにはこんなのも良いでしょう。

<易しい岩稜帯を経て、頂上直下の岩場へ>
1P目は、アルパインにありがちな岩が脆くてプロテクションに確信の持てないピッチ。

でも、Ⅲ級くらいなので、時間をかけてじっくりルーファイを楽しめるレベル。

<遠くに、核心部のクラックが見える>
 で、2P目がリードしながら、
「何これ!ちょー楽しいんだけど。」

と声が出るピッチ!!!

夏なら5.6くらいのハンド~フィストクラックで、手袋をしたままでもジャミングが効いて効いて、快適この上ない!

でも、傾斜があって、そこそこムーヴを考える。

プロテクションは美しいクラックの中に取り放題!

そして、岩が硬い!

<2P目を終えて、一気に歩きっぽい傾斜へ>
Ⅳ級+っていう、グレーディングも妥当でしょう。

そして、トップアウトしたら頂上稜線へ抜け、もうすぐ阿弥陀岳。
僕にとって久々の稜線は、景色も最高でした。

プロテクションが取れなかったり、岩が脆いピッチは、登山の中では日常茶飯事。
でもそれは、あくまでスパイス程度であって欲しい。

核心部は、しっかりしたプロテクションの元に、安心してムーヴを楽しみたい。

そうでないなら、いっそ難易度なんか考えずに、プチバリエーションを歩いていた方がよっぽど幸せなんだと、自分を知りました。
北西稜の壁に、あつらえたように切れ込んだハンドクラック・・・。

また行っても良いかと思うくらいです。