遅くなり、申し訳ありません。
4月1日(水)の午前0時より、5月分の予約受付を開始いたします。
5月からは、クライミング講習は長野・山梨方面が中心となります。
①岩場リード講習は、小川山
(前半のムーヴ練習は、主にスラブについて行います)
②クラックリード講習は、湯川
③マルチピッチリード講習は、小川山・ミズガキ・三ツ峠・越沢・二子山のどれか
④クラックムーヴ講習は、小川山・ミズガキでワイドも講習しやすい時期
もちろん、その他の講習も、通常通り受け付けております。
ではでは、皆様よろしくお願いします。
※参加条件・費用などについてのお問い合わせは、事前にしていただけると、大変助かります。
登山講習、読図講習、ジム講習から、リード講習、クラック講習、マルチピッチ講習、雪上訓練、救助訓練、アイスクライミング講習まで。 初心者の富士登山から、アルパインクライミングを目指す方まで全力サポート。
2015年3月30日月曜日
2015年3月29日日曜日
トラブル&事故の事例研究
3月29日(日)は、雨予報にて、ロープワーク講習。
マルチ講習予定だった、女性ARさん、女性MJさん。
加えて、男性HYさん。
<ロープワーク出席率の高い面々>
日曜の雨予報でしたが、土曜の朝の段階から、
「今日のマルチで、色々失敗すると思うので、それをロープワーク講習で検証したいです。」
と、未来の失敗に対して、超前向き発言。
<ロープ畳みでも、前日のロープが絡んだ原因を検証>
それに対して、
「あの場合、どうすれば良かったんでしょうね?」
というケーススタディ。
<「非の打ちどころが無いでしょ」>
これだと、現場経験が活かされる形なので、技術も身に着きやすいです。
<問題解決中>
・他の講習生のトラブル例を出して、そのトラブル対処方法を全員で練る
・私の知っている事故事例を出して、その予防策を練る
といった問題解決も、多めに取り入れるようにしました。
今更ながら、問題を解くというのは、楽しく学べますね。
<メモが上手なMJさん>
それ以前の基本形として、いわゆる終了点作業を洗練させる練習も、とても大事だと思います。
まずは、基本原理を掴むことも大事ですから。
(最近は、岩場リード講習でも、ちょっと厳しめに講習することにしました。)
<登り返しは、しつこく復習>
・ロープの畳み方を洗練
(肩畳み、手畳み、手コイル、背負い、今回は肩コイルは行わず)
・スリングの収納方法、アルパインクイックドローの作り方を洗練
・自分の失敗例を検証(ARさん)
・FKさんが混乱した例を検証
・1ヶ月くらい前の、HMさんのトラブル例を検証(HYさん、MJさん)
・私の知っている事故事例を検証
・登り返しと懸垂下降の切り替え練習(復習)
・フィンガークラック練習
(脱力して馴染ませる、肘を下に落とす、足を移動する際の癖、など)
<「落とし止めは、命の落とし止め」>
2015年3月28日土曜日
無雪期クライミング総合演習、再開
3月28日(土)は、マルチピッチリード講習にて、越沢バットレス。
女性ARさん、男性FKさん。
<組長と姫>
当然ながら、まずクライミング能力も前提にあります。
ただし、トップロープなら5.11を登る男性も、ムーヴの安定感では5.10bくらいの女性に及ばないこと数知れず。
グレードに現れにくい能力です。
概ね、丁寧なムーヴは女性の方が得意ですしね。
<穏やかなる組長>
単に、カムがセットできるかどうかではありません。
次のムーヴに行くか止めるか、別ルートに行くプランはあるか、それを越えたら何とかなりそうか否か。
色々と見えてくるルートの中から、頂上へと至れるラインをルートファインディングしていく作業でもあります。
そして、一定以上のリスクと判断したら、敗退するシナリオを常に用意しておきます。
過去のマルチピッチリード卒業生の中には、数々の戦略家達。
この初登攀ごっこは、格好の遊び場だったことでしょう。
でも、最初は苦手そうだった何人かの女性陣も、徐々に習得していく不思議です。
で、やっぱりロープワーク。
今より、ロープを絡ませないように。
今より、リスクを減らせるように。
今より、効率を上げるように。
これまた、数々の女性陣を悩ませてきたシステム系。
最初は、これに振り回されるのも、お決まりのパターンです。
<ハーケン打ちの練習が出来ました>
まさか、こんな内容に重きを置いて講習する日が来ようとは・・・。
マルチピッチは、人生みたいですね。
特に、パートナーとの話し合いを有意義にする能力は、10年先の成長のためには最重要項目かもしれません。
<ガンバ!>
初回から、課題が多いことが見え過ぎて、ちょっと面喰い気味。
安定ムーヴも、ちょうど昨年初期のWNさんくらい。
(越沢くらいだと、プロテクションばっちりのピッチのみリード可)
ロープワークは、昨年初期のMJさんくらい。
(ビレイ点&懸垂支点ごとに、熟慮と混乱タイムを乗り越えながら頑張る状態)
WNさんもMJさんも、数回はその状態が続いたので、ちょっと苦しい時期もありました。
<ガンバ!>
どちらの能力も、ほんの少し上がるだけでも、マルチピッチの感覚は大きく変わりますよ。
余裕とともに、楽しさが倍増しますから。
<余裕が無くて、ザックは背負ったまま長時間ビレイ>
今回は、基本的に復習ピッチだったので、本来の実力は測れませんでした。
が、もうチョットって感じがしてきましたね。
全ての要素を楽しむ心意気が、マルチピッチ向きと言えるかな?
<最終ピッチも、ガンバ!>
私は、ここからが特に楽しいクライミングだと、思っています。
登るのも、ライン変更も、敗退も、別戦略も、何でも自由ですから。
<得意のハンギングビレイ>
<復習ルートながら、完登!>
<懸垂下降で大苦戦する2人>
<最後に、1つオンサイトピッチをAR姫に>
続・意味のある反省をしよう
3月27日(金)は、1コマ目がムーヴLv.0で、女性WNさん、男性HSさん。
2コマ目がムーヴLv.1で、女性MJさん。
<WNさんは、次回ジムリード受講でO.K.です>
本気トライ(足自由、薄かぶりの5.9、オンサイトトライ)をしてもらって、降りてきた講習生に、
「どうでした?」
と尋ねたら
「あのホールドが持ちにくくって。」
「じゃぁ、どうすれば良かったですかね?」
と尋ね直したところ
「あのホールドが持ちにくくって。」
これじゃぁ、次回トライしても進歩する可能性が低いという話。
<お久しぶり、12月以来でしょうか>
・そのホールドでクリップしていたので、消耗した可能性が高い。
→直前のホールドから、背伸び気味にクリップするか、逆にクリップをもう一手先延ばしにするかを検討。
・そのホールドでレストしようとしていたので、消耗した可能性が高い。
→直前のホールドでレストして、そのホールドは早めに通過するとか。
・次回トライでは、そのホールドが悪いと知っているんだから、そこだけ覚悟して行くことにする。
5.9くらいが本気トライの人だと、そんなところでしょうか。
<左肘が、上手く使えてる感じに見えます>
さすがに、完登ならず。
で、意味のある反省をば・・・
5.11aなので、もうちょっと厳密に。
A:1トライ目としての反省点
本人反省:
①スタンスを探すのに、手間取り過ぎた。
私のコメント:
1例として、今回は伸びきった(パツパツ)状態で、探している場面が多かった。
伸びきると、壁から身体が離せないので、物理的にスタンスが見えない。
伸びきる直前は、スタンスを確認した方が良い。
②上からスタンスを見ると、下からの印象と違って、良く分からない。
私のコメント:
ホールドを、黄色カチ、緑ポケット、青ガバ、といった具合に色と持ち方で名づけて、記号化して覚えるのも1つの一般的な方法。
ホールドの印象だけで映像記憶するのは、難しすぎるので。
B:次のトライで、完登するための
①どのホールドが、どのくらい掛かるかを、大体記憶できた。
②ムーヴに迷った場所(つまり核心っぽいところ)は、手順だけは記憶できた。
(足順は、イマイチ定かではないが)
本当は、レストポイントを明確にしたりすれば、そこ以外は素早く登ることに集中できて良いのですが、まだそこまでのレベルには至らず。
<「くぅー、イレブン様になりたかった・・・」>
レッドポイント戦略ってやつですね。
ただ、マルチピッチなどの冒険的なクライミングを志向するなら、前者の反省も大事にしたいところ。
オンサイトに強いクライマーを、目指してくださいませ。
具体的な講習内容
1コマ目:
・カラビナの持ち方
・ロワーダウンされる態勢
・トップロープのビレイに関して、手の動きをあれこれ
・一手一手レストする練習
・腰を入れる方法
・足を馴染ませる
・安定するまで、もう一方の手もバランス補助に使える
2コマ目:
・ロワーダウンされる態勢
・ダイアゴナルの足位置について(必ずしも、真下が良いとは限らない)
・肘を積極的に曲げるメリット(回転弧を小さくする、ホールドの向きに合わせる)
・手をホールドに馴染ませる
・実践本気トライ
垂壁5.11a:
4トライするも、R.P.ならず。
1トライ目で、6ピン目まで行けていただけに、戦略負けって感が否めません。
逆に言えば、ムーヴ能力では、5.11aは十分にレッドポイントできる力があるってことです。
2015年3月27日金曜日
積み上げ
3月26日(木)は、ムーヴLv.0。
女性OGさん。
OGさんは、最初は自分でジムに通うのも敷居が高いので、当塾に来ました。だから、初回の講習内容は、以下。
・オートビレイの使い方
・簡単なルートでレストする練習
・出来ないムーヴをどうやって何度も取り組むか
そのときは、
「最低でも、次回講習までに1回は自分でジムに行ってください。
できれば、次回講習までに3回が理想。
講習でしかクライミングをしない人だと、伸びなくて嫌になる人が多いので。」
と、厳しいことも言いました。
で、その後は講習1回ごとに自分で大体1回以上はジムに行くペースで、どうにか4カ月。
そんなスタートでしたが、だいぶ上手くなりました。
いや、本当に、よく持ちこたえてくれました。
(本人的には、ムーヴ講習だけでも満足していたのかもしれませんが。)
レストも、足置きも、手順の読みも、リードを教えられるレベルになったと思います。
オートビレイなら、5.10aも登れるものがチラホラ。
講習時に、
「次回予約分をリード1回目に変更しても良いし、まだムーヴ講習をしばらくやってからにしても良いですよ。ムーヴ講習は、これで終わりというのも無いですから。」
と打診。
すると、しばし悩んで
「とりあえず、1度やってみたい。」
とのこと。
なんだかんだで、積極性がありそうです(笑)。
特に、山からクライミングに入っているので、リードを始めてからの方が楽しいんじゃないかなぁと思います。
「いやー、良かった。」
と、少なくとも私は思っています。
具体的な講習内容
・ホールドに手を馴染ませる
・懐を開く
・2手先を読んで、1手先のホールドを右手か左手で取るかを決める
・足が移動しにくいバランスがある(なるべく、その状態にならない)
2015年3月26日木曜日
プチトラブルで基礎習熟
3月25日(水)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
女性HMさん、男性ONさん。
<ラスト城ヶ崎>
<HMさんのみ、歩く練習も>
①地上でのカムセット練習で、カムが回収不能に!
2人で協力しても取れず、最終的には私がハンマーで回収。
で、ここでカムが回収不能になりやすいパターンを、理屈で説明。
②カムで落ちる練習中に、墜落距離の計算を1mぐらい読み誤り、ちょっと怖い態勢でフォール。
なぜ、計算ミスしたのか検証。
(カムをクラックの奥に決めたため、奥行きの分だけランナウトしていた、など)
③立木で懸垂下降する際に、セルフビレイを取る前にビレイ解除のコール。
私が、「セルフ取ってからー!」と指示。
そうなると、一時的にノービレイ(つまり、無確保状態)になるので、原則はセルフビレイを取るまで解除しない。
この原則を破るのは、ノービレイになるリスクが十分少なくて、メリットが大きいときだけ。
同様に、懸垂下降中にブレーキハンドを離して作業することが多かったので、それもリスクとメリットを考えた上でやるように、お願い。
※昨年のマルチピッチリード講習で、「安易な省略はダメ!」って話したのと同じ。
④懸垂の際に、ロープの末端が地上に届いておらず、しかも末端処理がされていなかった。
私が、ストップを掛けて作業を手伝う。
「なぜ、地上に届かなかったのか?」を検証。
原因:
真ん中の印が分からなかったが、短いルートなので届くと思って、適当な長さで投げた。
また、届かなくても、途中で片方を引けば調整できると思っていた。
(実際は、壁の途中では相当厳しい)
私のコメント:
適当に投げるなら、届いていない可能性が分かっているのだから、末端処理を省くことは有り得ないはず。
また、届いていなくて地上に着けないのなら、他の方法で何とかしなくてはならない。
あるいは、確実にロープが届く方法を別に考えるか。
⑤立木で懸垂下降予定だったが、下降器を忘れて登った。
ムンターヒッチで下降しようとした。
これは、問題なし。
⑥終了点の立木に着いたら、手持ちのスリングだけでは長さ不足。
実際は、少し上の方で巻いたら、どうにか足りた。
今回はセーフだったが、それが出来ない場合については、帰りの電車の中での宿題として説明を敢えてせず。
結果的に、帰りの電車で無事に正解を考えだせた。
いやー、立場上ドキドキしますね。
ギリギリまで指摘しないことが、成長を促進するだけに。
本日は、本気トライというよりも、そういった基礎を学び直す1日でした。
とはいえ、2人ともジャムもカムも上達してきております。
特に、HMさん、かなり安定してリードできるようになって来ました。
HMさんのクラック講習そのものとしては、あとは本気トライで何本か場数を踏めば良いでしょう。
ただ、本日みたいな基礎練は、まだまだ課題はありそうですね。
<初孫(5.5)をオンサイト>
<だいぶ暗くなりました>
2015年3月24日火曜日
そこに技術があるから
3月24日(火)は、スキー練習にて1人で奥利根。
登山道しか歩かないのに、やたらとクライミング道具を収集する人がいます。クラックをやるつもりはないけど、カムが欲しくなる人がいます。
アイスクライミングをやる予定もないのに、憧れだけでアックスを購入する人がいます。
一方で・・・
ジムクライマーなのに、ジムで岩場っぽいムーヴという噂を聞くと、なぜか習得したいモチベーションが上がる人がいます。
ジムクライマーなのに、ホールドとホールドの隙間にジャミングが決まると聞くと、覚えたくて仕方ない人がいます。
スポーツルートしかやるつもりが無いけど、マルチピッチのシステムには興味津々の人がいます。
そして、私も・・・
今のところ山スキーをやる予定もなく、山スキー道具も持って居ないのに、
なぜか
「悪い雪に強くなりたい。」
という謎のモチベーションがあります。
滑り系の友人ガイドからツアー参加者の話を聞くと・・・
「1級所持者も、山に出たら全くダメな人も居る。いや、むしろ1級を自己申告して来た方が、自信ありそうなだけに、心配するケースが多い。」
そんな話を聞いたら、
「圧雪面だけじゃ、弱いクライマーになる!」
って擦り込まれる気分です。
いや、全然やる気が無いわけじゃないんですけどね。
という訳で、今日は本降りの雪が1日中続いたので、午後からは新雪練習になりました。
我ながら、妙な感じです。
でも、クライミングもそんな時期がありました。
目標はないけど、山向けの練習だけは楽しい、っていう。
2015年3月22日日曜日
経験者でも、ゼロから教えたい
3月22日(日)は、ムーヴLv.0の6時間コース。
新規女性ISさん、新規のNS夫妻、女性THさん。
今回の4名、全員が自分でリードもしているという面々。ただ、とても謙虚な方々で、ムーヴLv.0に申し込んでくださいました。
実際、1名を除く3名は、当塾基準だと
「まだジムリード講習は早いので、ムーヴLv.0を何回か受けてくださいね。」
という感じでした。
最近、HPの文章を書き替えようかと思っています。
今までは、
「習った方が良さそうな場面を、講習サンプルとして御紹介」
ってニュアンス。
でも、大分カリキュラムが固まって来たんで、
「経験者でも、なるべくゼロから入塾して欲しいです。とはいえ、お金や時間の都合で参加条件さえ満たしていれば飛び級はアリです。ただ、その場合も、1つ前の講習をタイミングを見つけて受け直すことは常に考慮に入れながら、受講してください。」
ってニュアンスに、変えようかなと。
最初っから、そのぐらい覚悟を持ってきて欲しいと。
商売的には、間口をさらに狭めているようで、どうなんだろうとは思いますけどね(笑)。
でも、その方が自分の精神的にも、長続きするように思います。
具体的な講習内容
・ダブルチェック
・カラビナの持ち方
・トップロープの張り具合
・一手一手レストする練習
・足の移動、重心移動は、両手の方がやりやすいことが多い
・腰を入れる動き
・手をホールドに馴染ませる
・足の移動の際に、懐を空ける動き
など
NS夫妻がムーヴの微調整に関して、開眼した部分があったように思いました。
他の2人も、上手くなったように見えますよ。私には。
2015年3月21日土曜日
ヘルメットを被るか?
3月21日(土)は、岩場リード講習にて、天王岩。
男性FMさん、男性SKさん、男性TDHさん、女性HKさん。
ヘルメットは、いつ被るのが妥当なんでしょうか?同じルートでも、被る人と被らない人がいたりするので、気になりますよね。
サラッと、概説してみます。
メリット:
頭の保護
主な想定としては、
・落石
・フリークライミングのフォール時に、頭を壁に打つこと
・登山などの滑落事故で、頭だけでも保護していたら助かる可能性
デメリット:
・荷物になる
・被ると不快
・ムーヴの邪魔(ワイドクラックなど)
例えばの判断として、
①アイスクライミング
落氷が頻繁なので、全員被っている。
ただ、落氷が当たらないくらい、氷から離れた場所で休憩するときなどは、外すのもアリ。
②ワイドクラック(特に、スクイーズチムニー~オフィズス)
ほとんどの人が被らない。
ヘルメットだけが、カムのように挟まった場合、首つり自殺状態になるリスクがあります。
この2つの例が、メリットとデメリットが分かりやすいですね。
③ジムのリード
誰も被っていない。
ジムでも、フォールはします。
とはいえ、ランナウトすることが少なく、岩よりは板や人工ホールドの方が柔らかいので、リスクは低めです。
④外ボルダリング
被っている人を、見かけない。
「着地技術も含めて、岩場で登る技術」というのが、浸透しているからでしょうか?
着地失敗で、足首、背中などの怪我もあり得るので、ヘルメットだけじゃ守れないって意識なのかも。
まぁ、そもそもボルダリングだけしかしない人だと、ヘルメットっていう選択肢自体が浮かばないような気がしますが。
⑤マルチ
被る人が多い。
落石の危険地帯を、通過せざるを得ないことがあるから。
ただし、そういうことが少ないと予想される場合や、ワイドクラックが出てくると予想される場合は、悩みどころ。
被る人が多い。
行ってみないと、落石の危険地帯を通過するかどうか分からないことが多いから。
今までの例は、一番判断に悩む以下2つのための前フリです(笑)。
被っていない人が多い。
ただし、ロープを引っかけて頭が下になるようなリスクは、初心者ほど高い。
また、稀にスポーツクライミングのエリアでも、落石リスク高めというエリアが存在するので、注意。
※講習では、装備表ではなるべく持ってきた方が良いとしながら、ルートによって本人の判断に委ねることが多いです。
⑦クラック(ワイドっぽいのを除く)のリード
上級者のお歴々を見る限り、被っていないことが多いながらも、ルートによっては被っている様子。
各ルート毎に、オブザベーションの段階で、リスク予想が出来る前提だと見えます。
ちなみに、私はカムが抜けて変な体勢で落ちたことが1回、フットジャムがロープに干渉してドキドキしながらムーヴをすることが時々ある、という実体験から、以下の方法。
「本気トライでは、基本被る。
ただし、ムーヴや落ちる態勢まで、オブザベーションでバッチリ予想できるようなルートなら、被らない。」
つまり、上級者の方々とは、真逆のスタイル。
ただ、これでオブザベーション能力が上がっていけば、被らないルートも増えてくるのかも、とは期待しながらやってます。
※講習では、スポーツルートと同様に、装備表では「持ってきた方が良い。」というレベル。
あとは、リードするときの各自の判断。
こういう話をすると、ボルトルートで7割くらい、クラックなら9割くらいの講習生がヘルメットを着用するようになります。被らないのも、事情がちゃんと飲み込めていれば、O.K.とします。
なんせ、上級者は被っていないですしね。
具体的な講習内容
・ムーヴ練習(足をスタンスに馴染ませる、腰を入れる、懐を空ける、安定するまで手を出さない、手をホールドに馴染ませる)
・ヌンチャクの向き
・ヌンチャクの長さ
・持って行くギアの選定(予備ヌンチャク、終了点ギアをなるべく軽量化する意識)
・リードで落ちる練習&止める練習
・ロープが足に絡むパターンあれこれ
・実践本気トライ
FMさん:クラックジョイ(5.9)をオンサイト
TDHさん:涅槃の風(5.10b)を再登
HKさん:クラックジョイ(5.9)を再登、涅槃の風(5.10b)は、途中敗退