8月11日(火)、12日(水)は、自分の山行にて、両神山の神流川右俣~左俣。
K田さん、N籐さんと。
<諸事情あって、夕方15時過ぎに入渓>
例によって、不得意分野ではありますが、初心者向けに解説。
<入渓後、15分で幕営(笑)>
①テントではなく、ツエルトやタープ派が多い
②焚火が大事
③シュラフよりも、シュラフカバーが重要
それぞれ、理由があります。
<こんな感じの沢>
沢は、稜線のテント場に比べれば、風は弱い傾向です。
ですから、ツエルトをテントのように立てても、風で倒されにくいのです。
同様に、タープと言って、屋根だけを作っても、雨が横から吹き込むことが少ないのです。
これによって、テントポールを持って行かないで済みます。
また、大抵の沢登りには、ロープを持って行きます。
これを、フィックスロープにすることで、ツエルト、タープを張るときの骨組みに使えます。
もちろん、
「稜線で幕営する予定があるからテントの方が楽」
など、目指す沢によって戦略は自由です。
<出だしからツメっぽい(笑)>
まず、沢登りで濡れた衣類を乾かすのに、大変便利。
次に、それ用に薪を集めるにも、沢の流木は便利なものです。(生木は、水分が多い)
さらに、焚火が終わった後、確実に鎮火する上でも、沢の横というのは安心の水量です。
そして、沢屋さんは大抵は焚火が好きです。
焚火を囲んで語り合うのは、楽しいものです。
<両神山の頂上は、お初>
朝6時~8時くらいまで、水に浸かりたくないってのが本音で、朝5時から歩いている人もいる夏山縦走とは偉い違いです。
(本チャンに至っては、まだ暗い朝3時からアプローチすることもある)
しかも、幕営に手間を掛けたいので、明るいうちに行動終了するため、登山分野の中では夜はゆっくり出来る方だと思います。
そんな訳で、夜も2時間、3時間と焚火を囲んで飲む人も多いです。
一方で、朝4時に寒さで目が覚めてしまった人が、暖を取ろうと焚火跡を再点火する姿も、“沢あるある”でしょう。
<首なしの仏像?>
雨が吹き込みにくいタープですが、やっぱりテントには敵わないと思うような夕立に襲われることもあります。
雨や場所の問題で、焚火が上手くいかず、濡れたまま寝ることもあります。
そもそも、いわゆる緊急避難としてのビバークも、あり得ます。
そんなとき、シュラフが濡れたら目も当てられません。
そこで、シュラフカバーは大活躍。
気温が高い時期や軽量化したい山行では、シュラフカバーのみで、シュラフを持って行かない沢屋さんも多いのです。
<縦走路>
タープ張り1つとっても、朝までに屋根が沈んで来ない人は、やっぱり上手です。
焚火も、「固形燃料を買ってきて、薪が乾いていれば何とか」という初心者から、「ライター1本あれば、ほぼどんな状況でも」という職人技まで。
私自身、大学時代は多少やってましたが、今は年に1泊するかどうかくらいなので、まぁ全般的に苦手分野です。
でも、下手なりにも工夫の余地があって、楽しい分野だとは思っております。
料理と違って、事前準備しなくて良いのが、好きなんでしょうか?
焚火、上手くなりたいですねー。
<左俣の下降>
ただ、リスクが大変高い登山分野だと思っているので、マルチピッチリード講習卒業生にしか教えないことにしております。
当塾でやる限り、とても敷居が高い分野になります。
が、本来そのぐらい危険だよなー、と思っています。