2月21日(木)は、岩場リード講習にて、湯河原。
女性HNさん、新規で三重の男性SMさん。
3点支持、と言うと古いクライマー扱いされそうです。ただ、自分の支持支点の数、そして岩との接地状況を意識するというのは、とても有効だと思います。
具体的には、下図。
スタートは、両手両足が岩と接しております。
右手の上には、別のホールドがあります。
股の下にも、別のホールドがあります。
各ホールドは、
● バランスを取る上で、大事なホールド
○ 触っているだけのホールド
という風に塗り分けました。
棒人間の頭が○と同じ記号に見えてしまいますが、ご容赦を。
それぞれの矢印の意味。①:左足が不要なバランスに持ち込む(左足をフリーにする)
②:左足を別のホールドに乗せる
③:右手が不要なバランスに持ち込む(右手をフリーにする)
④:右手を別のホールドに動かす
⑤:4点全てが必要なバランスのまま、右手を別のホールドに動かす。
さて、3つの状況について、どのように理解しているでしょうか。
⑤は、手を動かすタイミングで、グラッと危うい感覚を覚えるかもしれません。
あるいは、それを回避するために、振り子のタメを作ることで「せーのっ!」という反動で切り抜けるでしょうか。(デッドポイントのことです。)
図だけ見る分には、両手両足が常に●(4点支持)だから安全そうに見えますが、実はダイナミックムーヴで瞬間芸をこなしているという話。
また、①は②を行うための準備動作、③は④を行うための準備動作、ということになります。
岩場においてダイナミックムーヴを回避するためには、この準備動作が大事なのではないかと思います。
このブログだけだと、ちょっと分かりにくいかもしれません。
HNさんが大変に感動していて、
「私は今日、クライミングがどんなスポーツだか分かりました。」
と悟りのようなことを何度も何度も仰っていたのが印象的です。