10月24日(金)は、桂くんとカサメリ沢へ。
ストロンブレイカー(5.11c、フィンガー系)をトライしに。
結果としては、3トライでR.P.しました。
(3トライ目で出だし落ちして、10分ほど休んでから仕切り直して再スタートしたので、それをカウントすると4トライ目。)
オンサイトトライは、全然ダメ。
2トライ目は、可能性はあったものの8割以上で負けるべくして負けた感じ。
(自分レベルだと、少なくとも肝になるポイントだけは暗記しないと、奇跡を待つ感じになってしまう。)
3トライ目は、大雑把なムーヴが固まって、ようやく登れたという感じです。
<R.P.した3トライ目、核心部スタートあたりから>
反省点
・ムーヴの暗記が不十分につき、バタバタ(核心中のスメア位置が大雑把過ぎて迷う、核心を抜けてからの左手ホールド忘れ)
・フォーム(肩の挙上を抑える、必要以上の猫背は避ける、など)が悪く、体幹が上手く使えていない
良かった点
・小雨が降ったり止んだりの中で、心折れずにトライできた(実際、核心のクラックの内部はパリパリに乾いていた)
・核心を抜けた直後にムーヴに迷い始めてからの、土壇場での踏ん張り
<10月2日、ジムリードでのR.P.トライ>
比較対象として、ジムでのR.P.トライ動画を上げてみます。
同じく3トライ目。(1日目に1トライ、2日目に2トライ。合計3トライ。)
・足順も含めて、ほぼ暗記は完璧です。
※「行ってみたら、意外とバランスが取れた。」という感じで、新たにレストポイントとして使用している場所が数カ所あるが、大きなムーヴの流れには影響しない。
・姿勢も、自分基準では悪くはないです。
もちろん、スメアが滑るなど、細かいミスはあるものの、概ね計画通りのトライができました。
本来、R.P.トライはこういうものです。
ハングドッグで暗記したムーヴやレスト計画を、忠実にトレースしていきます。
その中で、いかにミスを少なくして「核心じゃないところで、スリップフォールを防ぐ。」、「核心じゃないところでの消耗を抑える。」などを着実に履行します。
その上で、核心部に全てをぶつけます。
(2〜3トライ目では暗記が不十分というケースも十分に考えられ、その場合は若干のオンサイトトライ的な駆け引きが要求されます。)
さて、岩場だと上手く行かない理由を、一応解説します。
(これを自分で書くと、なんだか下手な登りの言い訳を書くようですが。)
①カムセット位置、ロープの足絡み、核心部で多少のランナウトする計算(墜落距離、落ちる態勢)など、考えることが多い。
※このルートは短いこともあって、肩にかけるギアラックを使わずにトライしました。その方が、ムーヴのストレスが軽減できるためです。ただ、それによりカムを左右どちらの手でセットするかを記憶して、その順番にハーネスの左右ギアラックに並べるという作業が増えました。
これに、トライ前後の脳味噌のキャパをかなり取られました。
※このルートは下部が脆いため、固め取り、比較的ホールドが欠けにくいムーヴ選択、などの考慮事項が色々ありました。
②岩場では、ジャミング位置、スメア位置、クラックのふちを持つ位置など、正確な暗記を困難にする要素が多く、大体のムーヴ概要だけをイメージして再現に挑んだ方が良いケースも多い。このルートは、核心でジャミングはするもののフェースっぽい動きになるため、ある程度の暗記も要求された。
※ジムは、ホールドが限られているため、暗記が易しい環境。
<核心部のスメア移動のシーン。我ながら、不格好。>
③小雨が降ったり止んだりの天気になり、2トライ目と3トライ目は、トライするか否かをちょっと考えるぐらいの状況になった。
※比較的、雨に強いルートだったので問題はないと信じつつも、不安要素を上げればキリは無い。あとは、荷物を雨から守ったりするので、気もそぞろな状況。
(注)
講習生などを見ていると、①〜③で実際に全くと言っていいほど実力を発揮できなくなったり、危険な目に遭ったりしている。
それを避けることに脳のキャパを優先的に使うこと自体は、やむを得ない。
<うーむ、素人っぽい>
さて、この状況を打破する方向性は2つ。
A:今回、反省点に挙げた内容を、改善する。
特に、フォームは無意識化が望ましい。
(これは、やっぱり状況が単純化されたジム練習が大切。特に、ウォームアップでの基礎練習が大切。)
あとは、核心後のムーヴ暗記に関しては、「核心さえ越えれば、何とかなるだろう。」という甘えがあったことは否めないので、これはシンプルに油断もありそうです。
<R.P.後は、懸垂での回収>
B:岩場の悪条件に、脳のキャパの30%とかを取られている状況を、10%ぐらいを目指す。
●手順足順の完全暗記よりも、大雑把なムーヴ概要のイメージだけで再現に挑む(真っ向勝負のクラックに特に多いパターンな気がする。ワイドも含む。)ことに、慣れ親しむ。
●本チャン的な悪さに慣れる
・小雨でも(登れそうな状況であれば)諦めない
・ヘッデンでも(登れそうな状況であれば)諦めない
・脆い岩でも(リスクコントロールできそうな状況であれば)諦めない
どれも、一朝一夕には改善しないものばかりですねー。
グレードは(ほとんど)上がらなくても、クライミングは生涯学習に足るゲームだと思います。
頑張りましょう。


