5月18日(水)の夜は、ランナウトにてジム講習。
すっかり常連の男性Kさん。
クライミングは、ホールドを持つのも、登っている間に腕を上げているのも、腕の血流を止めるばかり。
実際、スポーツクライミングで持久系ルートのほとんどは、体力ではなくて、腕が限界を迎えて(パンプして)落ちるものです。
そこで、登りながら腕を休めるレスト技術が大切になります。
例えば、腕を下ろす、肩の力を抜く、軽く腕を振る(シェイク)、などの方法で、血流の促進をはかります。
と、ここまではクライマーなら聞き慣れた一般論。
これを初心者に教える際、レストの方法を3つに分けて実践練習すると、覚えが早いように思います。
3つというのは・・・
長期レスト:
・片手ずつ交互に腕を下ろす(両手ともに比較的良いホールド、良いスタンスなどのときに可)
・10秒から5分くらい滞在
・休みながら今後の作戦を立てるのも有効(戦略的駐屯地)
中期レスト:
・片手だけ腕を下ろして休む(片手だけ良いホールドなどのとき可)
・1秒から10秒くらい滞在(それ以上いると、休めていない方の手が疲れることが多い)
・今後数手分だけ確認したり、呼吸を整えたりするくらいは出来る
短期レスト:
・次の一手を取る際に、動きの途中で(腕をほぼ下ろさず)軽くシェイクする
・かなり厳しいときでも可
・1秒以下くらい
・休むというよりも、疲れを軽減してスピーディーに進む感覚
さすがに1日では覚えきれない内容ですよね。
この手の話は、『フリークライミング』(ヤマケイテクニカルブックスシリーズ、山と渓谷社)にも詳しいです。
教える側の経験則としては、短期レストを早い段階で教えておくと、適当な間隔でレストが出来るクライマーになるように思います。
具体的な講習内容
・オープンハンドの復習
・短期レスト、中期レスト
・ロープの畳み方
・超基本ムーヴの復習
本日の最後に、薄かぶりの5.8に挑戦してもらいました。
クライミング初日には途中で力尽きた因縁のルート。
今回は余裕で登れてしまい、本人もビックリしていました。
次回からは、いよいよリード講習の開始です!