12月の湯河原で、リード講習を2日間で済ませた「やる気」3人チーム。
今回も、民宿の時間が許す限り、朝から夕暮れまで登ります。
なにせ、基本的な登り方も、支点の取り方も、ジムでは練習しにくいのですから。
自分で支点を取るということは、支点の間隔、ロープの流れなども判断する必要があり、山をやる上で必要な技術の練習にもなります。
極めつけに、登れなかったときに、「(カムを連発して人工してでも)トップアウトすること」、逆に「敗退してくること」などもあります。
初心者にとって、これはアルパインクライミングと同レベルの緊張感でしょう。
なんと言っても、クラックにはボルトが無いので、登るも下るも全ては自分の力のみ!
でも、それがまた「自力で登った感」、「玄人っぽさ」などの強い達成感に繋がるのです。
いやはや、クラックは楽しいですよ。
初日(フナムシロック)
ルート:パープルシャドウ(凹角、5.8)、ネッシー(フレアーチムニー、5.8)
・トップロープで、ジャミング(ハンド、フィスト、フットジャム)とワイド技術(ニーロック、など)を確認
ただし、彼らはその辺の事前練習はバッチリ。ハンドなんか、最初から出来てます。
・カムセットの基本(4つの歯が面で効く、パラレル面を探し出す)
・カムセット練習(疑似リード、講師チェック、本人回収便の流れ)
・1人だけは余裕そうだったので、パープルシャドウを初リードで完登!
2日目(あかねの浜)
ルート:増長天(色々出てくる総合力ルート、5.8)、持国天(ワイドっぽいコーナー、5.8)
・カムセット練習の続き(カムを移動させる、回収しに戻る、流れを気にしたスリング調節、などの項目も加えて)
・最後はレベルに応じてリードトライ
1人目は、増長天にフラッシングトライ。
テン山&人工で、渾身のトップアウト。ただし、恐怖に勝てずに一度も落ちずに。
この経験、あらゆる意味で山にも役立ちますので、超オススメです。
苦しいんですよね。
2人目は、カム練習に使ったルートで、初リード!
そして、(ムーヴが決まっているだけに)思い切りよく突っ込んで、ドカ落ち。
良いオマケが付いて、最大の経験値?
本人は、相当自信を付けた様子でした。
3人目は、今回はリードに至らず。
ただ、復習熱心さでは最強の彼。あとは、自力でリードに辿り着けるでしょう。
盛り沢山で、心身ともに尽き果てたクラック入門。
安全に気を配りつつも、リードでトライし続ける根性と慎重さを身に付けてくれればと思います。
そして、少しクラックに慣れてきたら、いよいよマルチピッチ講習の開始ですね。
今回、さすがに大変そうだったので、マルチピッチ講習は2週間4日間に分けたりした方が良いかもしれませんね。
アルパインクライミングに近付くにつれ、内容も徐々に濃くなって来ます。
さすがの彼らでも、大変ですね。