2018年12月26日水曜日

8KNのボーダーライン

12月24日(月、祝)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
女性Mさん、女性ISさん。
カムの強度で、よくあるのが14KN~10KN。
キャメロット青(0.3)、メトリウス青などで、8KN。
各社の0番以下で、4KN~6KN。

ってところでしょうか。

念のために書いておきます。
カムが抜けることが無かったとしても、壊れる可能性がある力を表しています。

セットミスなどによるカム抜けは、別議題です。
<懸垂下降>

私の判断の目安として

①各社がエイド専用(前進用)と表記しているか?
というのはあると思います。

今、ロストアローのHPを見直してみたら、C3キャメロットは#000がダイレクトエイド専用だそうで。
(#00、#0は、特に表記なし)

もしかしたら、#0はフリークライミング使用なのかもしれませんが、「#0以下は墜落用としては要警戒」というのは、クライマー間の相場としてあると思います。
<初孫(5.5)>

次に、
②8KNをどう捉えるか?

イメージとして分かりやすいのは、カラビナが横向きやゲートオープンでの強度です。
これと同じくらいなので、
「体重、墜落距離、墜落係数、などの条件次第では、壊れることもあり得る。」
といった風に理解しています。

ざっくり言えば、「非常に稀だが、壊れることもある。」ってことです。
ISさんが、
「医学的には、“稀に起こる”って書いてある症例を見ることは、まず無いですけどね。」
というコメント。

実際、僕も8KN~10KNのカムで結構落ちてますけど、壊れたことはありません。
だからと言って全幅の信頼も置きたくはない、という難しさです。

個人的には、以下のように考えています。

「セットミスを考慮して、1個で落ちるようなことはそもそも滅多にしない。特に、メトリウス青くらいのサイズなら、岩の形状を読み誤ることも多いので、固め取りが基本。結局、カムが壊れるリスクは、自然と回避されているのではないか?」

もちろん、これが5KN、6KNとかになって来ると、再考の余地があると思います。
反対に、12KN以上のカムでセットミスしていない自信があるなら、1個で核心突入も最悪アリ?(説明書上は、1個での墜落はダメですけどね。)
<純(5.8)>

これを読むにも、前提知識が色々必要な感じになっちゃいましたね。
本日の講習で、メトリウス青を信頼するか否かが、ずいぶんと話題に上がったので。

何をリスクとして考えて自分が行動しているか、という意味で少し復習になれば。