2013年12月16日月曜日

毎年でもやりたい、雪上訓練Lv.1

12月14日(土)は、天神平にて雪上訓練Lv.1。

新規の方が3名で、男性MMさん、男性AKさん、女性YGさん。
加えて、前日からの続きで男性ONさん。
雪山は奥が深いんですが、歩行技術もしかり。

これに関して、私も苦手分野です。

これのおかげで、ガイドになるのを何度も挫けそうになったし、実際にガイド試験にも落ちました。
(ガイドが歩くの下手、ってのは有り得ないですよね)

<本日も、中止が危ぶまれる中、晴天!>
で、周りに適切なアドバイスをしてくれる人もおらず、コンプレックスだけを抱える日々。

ただ、試行錯誤を繰り返し、登山歴10年目くらいでチョットだけコツが見えて来ました。
たぶん、1番良い練習になったのは、富士山ガイドでお客さんに下山レクチャーを考え続けている時間だったと思います。

<私が、強風の代わりに、講習生を引っ張ります>
とはいえ、一般的に言う

・下りの前傾姿勢
・膝を曲げてクッション

の意味が、ようやく少し分かって来た、というレベルです。

私に欠けていたのは、上半身の体幹を使う発想でした。

<滑落停止訓練のONさん>
で、スキーを昨年から始めて思うのですが、コッチを先にやるべきでした(笑)。

スキーは、フォーム重視のスポーツなんで、なぜ自分が安定できないかを指摘し合うのが当たり前。
これに慣れていれば、登山の歩きにも応用できたのに!

<一応、模範で>
で、最近は雪上訓練の際に、

「下りが下手な人の、陥りがちなフォーム」

を積極的に講習することにしています。

<でんぐり返し>
私が苦労して習得したことは、教えるモチベーションも高くなります(笑)。

戦術とは、逆のパターンですねー。
(今は、戦術を教えるのも好きです。)

<激しいでんぐり返しを繰り返す、ONさん>
登りは、体力セーブのため。
下りは、安全とスピード、そして膝の保護のため。

歩行技術は、かなりの差が出てきます。

<歩行フォームが、私より上手そうなAKさん>
運動能力に自信のない人など、毎年受けて欲しいぐらいの内容だと思います。

経験値を積んだ状態で、また訓練&質問すると、新たな発見がありますから。

<グリセードが、初めて分かった気がするONさん>
具体的な講習内容
・キックステップ
・バケツの堀り方
・ラッセル
・歩行のフォーム(これを、最も重点的に1日かけて)
・ピッケルの持ち方
・斜登行、斜下降
・耐風姿勢
・アイゼンの装着
・フラットフィッティング、フロントポインティング
・滑落停止
・グリセード(半分は遊びの技術だが、フォーム練習にもなる)
・手袋を濡らさないこと

<「やれ、と言われれば、やります。」という名言を残した、女性YGさん>
天神平に100人以上いた雪上訓練の中でも、我々が最も部活っぽかったと思います(笑)。

バリエーション以前の雪山技術

12月13日(金)~14日(土)の朝にかけて、雪上訓練Lv.2。
場所は、谷川岳天神尾根の森林限界より下あたり。
男性ONさん。

<意外なほど、晴れ!>
雪上訓練のクラス分けは、今季スタート。

Lv.1が、トレースのある雪山縦走を目指す。
アイゼン・ピッケルワーク

Lv.2が、トレースのない雪山縦走を目指す。
ラッセル&テント泊

Lv.3が、3,000m級の縦走やアルパインクライミングを目指す。
雪洞&雪上支点

といった枠組みです。

<ワカンの外付けが、イマイチ定まらない>
特に、私はLv.2の重要性を感じています。

当塾講習生は、クライミング重視の人が多く、どうしても冬山経験が浅くなりがちです。

なんで、バリエーションには興味があるが、肝心の冬山技術が怪しい、という話。

<膝下程度のラッセル>
以前、バリエーション一歩手前の登山道として、

谷川岳西黒尾根、甲斐駒ケ岳黒戸尾根、赤岳真教寺尾根、北岳池山吊尾根、を紹介しました。

この辺りが登れるようになってから、バリエーションはトライして欲しいと。

<ワカンの付け外しは、かなりコツが要る>
ただ、どのルートにも
「トレースが消えちゃったから」

と言って、簡単に敗退するグループに会います。

「えー!そうなってからが、面白い登山なのに!?」
というのが、私の感覚。

<夕方、天気が崩れて来た>
ラッセル、ルートファインディング、敗退判断、手袋を濡らさないようにする工夫、などなど。
考えることが目白押し。

一般ルートでも、バリエーションのような楽しみが出来ます。
もちろん、冬山技術も奥が深く、終わりなき旅・・・

私も、毎年ちょっとずつ上手くなるのを感じる程度。

ですが、それ自体を楽しいと思えるぐらいじゃないと、アルパインどころじゃないと思うんです。

<出発前、テント内で靴紐を締める>
今回のONさんも

・ラッセルは、ほとんど初めて
・手袋の操作性が悪く、買い直し
・手袋を外したときの、手袋の置き場所が定まらない
・ザックの外付けが、上手く行かずにブラブラ
・首に付けたコンパスが、ジャケットの前を開けるとブラブラ
・ワカンが、ずれる
・雪上テント自体は初めてで、水作りから手袋乾燥まで、知らないことだらけ

と書き出せばキリがない、素人感が溢れる可愛らしさ。

このあたり、もう少し洗練させてから、バリエーションに行った方が良さそう。
でも、今週末に、もうLv.3なんですけどね(笑)。

ま、色々と試してもらいましょう。

2013年12月12日木曜日

出来るようになったことに、目を向ける

12月11日(水)の夜は、ムーヴ講習Lv.1。
女性TZさん、女性ARさん、男性FKさん、男性NMさんの4名。
TZさん、終了後の感想は・・・

「本日は、収穫ゼロ、成果ゼロ。何も出来なかった。」

ですが、見ている方としては、そう見えません。
ちょっとずつ、ムーヴが洗練されているように見えます。

私だけでなく、他の3人から見てもそうでしょう。
じゃあ、何でそう思うのか?

たぶん、
「完璧に出来るようになりたい」
「人に勝ちたい」

という意識の高さでしょう。
そこで、出来るようになったことよりも、上手く出来なかったことが印象に残るのだと思います。

でも、これって善し悪し・・・

良い点:
・常に、向上心と研究心がある

悪い点:
・常に、自分がダメな気がして来る

つまり、出来るようになったことにも目を向けた方が、自信やモチベーション維持に繋がります。


習ったこと全て、その場で出来る人なんて居ません。
他の3人だって、その場で完璧なんて有り得ません。

常日頃から、両方に目を向けた方が良いですよ。


具体的な講習内容
・ネコ足(足指で握る意識、ちょっと反動を付ける)
・体幹を意識する練習
・反動ムーヴ
(左右の振り子、胸の張り具合を利用、など)

2013年12月10日火曜日

この冬、何をしようか

12月9日(月)は、自分のクライミングにて奥多摩の三ノ木戸。
平日休みのグループに混ぜてもらっての、急遽参加。
<看護師のK田さん、消防士のU崎くん、ともにシフト制の休み>

この冬、我ながら何をしようか定まりません。

とりあえず、決まっているのは

①年末年始で、S本の神と、山に行く。
プレ山行など、一緒に行けないので、少し余裕のある山行で。

②ゲレンデスキーを練習する。
冬山は好きなんだけど、パートナーが難しいんです。

気が合うのは最低条件としても、やっぱり行きたいルートが近くないと話にならない。

大体にして、僕よりアルパインな人と登ると・・・

「あそこ行きたいんだけど。」
私)「えー、あそこはリスク高いよ。」
「いや、大丈夫だよ。石田君なら行けるって。」
私)「いやー、恐いよ。だって、・・・じゃん。」

みたいな会話になります。

これまで、10人、20人と同じ会話をしてきて、もう疲れきっちゃいました。
かと言って、ほとんど初心者みたいな人を連れ回すのも、

「この人、イキナリこんなとこに連れてくるより、講習をオススメした方が本人のためじゃなかろうか・・・」

って気がして来ます。
<同じく、平日休みの消防士UT宮さん>

思うに、

・とても気が合う
・僕よりビビり
・クラック、アイス、ラッセル、雪稜と、・・・。何でも、初級程度ならこなす。
・平日休みで、頻繁に一緒に行ける

という人は、身の回りには居りません。
「完璧なパートナーなんて居ない」

という、尊敬するNTさんの言葉も思い出されます。

が、これって高望みなんですかねー。
理想が高くて結婚できない人、と同じ(笑)。
スキー練習は楽しいですが、将来的に山スキーやるかは微妙なところ。

常に雪崩リスク考えながら行動するのって、楽しめないような気がするんです。


かと言って、クライミングの1番の興味対象であるミズガキは、冬は寒すぎる。
昨シーズンと同様ですが・・・

スキー練習を主軸において、手軽にチャレンジできる日帰りバリエーションルート、って方向ですかねー。
<我ながら、写真で見ると重そう>

ただ、今シーズンは冬山講習の申し込みが多いです。
(昨シーズンは、クラックの申し込みが中心だった)

なんで、講習中心でも充分に充実シーズンになりそうな予感もあります。
具体的に登ったルート(ボルト主体)
・NPルート(5.7):アップ
・NPルート(5.9):アップ
・(ルート名忘れ)(5.10b):アップ。ちょっと落ちそうだった。
・アルパイン派(5.10c):O.S.。ギリギリだった。5分5分のデッドポイントしちゃった。

・ザトウムシ(?)(5.12a):2便出して、ムーヴだけ解決。ただ、私のレベルで繋げトライするには、何日も通う必要アリ。もっと力が付いたら、いつか登りに来よう。

・(ルート名、聞き忘れ)(5.10d):フラッシュ。ここの岩場にしては珍しく、20mくらいのロングルート。

試行錯誤も、山人生の一部ですかねー。

春日渓谷

12月8日(土)は、牛社長に連れ回されアイス。
<来週あたりには、状態が良くなりそうな春日ルンゼF1>

当初、
「杣添川の南沢~主稜線、というルートに連れて行かれるのかな?」

と思っていて、予想的中。

が、しかし。

もうすぐ駐車場というところで、社長の判断で春日渓谷に転進。
あとから聞いたら、体調も心配だし、前日飲みすぎてモチベーションが無くなっていたとか。
春日渓谷は、初めて行きましたが、講習で使うことは無さそうでした。

メインエリアの春日ルンゼは、F1の状態がイマイチで、ちょっと危なそう。
3級程度のアソシエーツルンゼは、逆に階段状に見えるほど安定していました。

アソシエーツルンゼだけを登りました。
これを10回ほど繰り返せば、甲斐駒の黄蓮谷右俣って感じでしょうか。
ま、こんな日もあります。

アイスクライミングのリードは、原則落ちられない

12月7日(土)は、アイスクライミング体験講習にて、南沢小滝。
2日前に続いて、男性NMさん。
本日の講習中、NMさんは驚きの連続。

・アックスを振るごとに、氷は欠けて、場合によっては大きな落氷も落とす。

・リードのビレイヤーは、壁から離れて、やむなく緩んだビレイ。

・リードしている人も、落ちたらグランドフォールするようなランナウトが当たり前。
ただ、それらは間違いではありません。

むしろ
「こんなに危ないものなんだなー」

と分かる人にしか、リードは教えられません。
リードの危険を、ボルトルートやクラックと比較すると、こんな感じ。

①ビレイヤーが壁から離れるのは、落氷を避けるためなので、仕方ない。
そのせいで、1~2メートルくらい余分にフォールすることになったとしても、ビレイヤーは責められない。

②プロテクションはスクリューで取るため、胸元~腰あたり。
従って、ボルトルートやクラックのように、高めにクリップすることは難しい。
トップロープ状態で登れる距離は、ほぼ無し。

だから、出だしの5メートルくらいで落ちると、クリップ直後でもない限り、グランドフォールする可能性も充分ある。

③アイゼン、アックスを身に付けているため、足首骨折や頭蓋骨骨折などの事故例も多い。

④氷質が悪く、クライミングも難しくなるときは、プロテクションが信用おけない。

⑤クラックのように、難しくなる直前に固め取り、といった戦術は出来ないことが多い。
(アイスクライミングは、基本持久系なので)
ということは、逆の条件が揃うと安全になることも。

・垂直近い傾斜
・すでに、地面やテラスから充分に離れている
・氷質が良いor1本抜けても2本目で止まれば怪我しない、という高さにいる
・落ちたときにアックスが自分に飛んで来ないように、対策をしてある

でも、これって初級者には難しいクライミングだと思います。

八ヶ岳でも、摩利支天あたりまで行けば、傾斜が強い分だけ少し安心感アリです。
で、結局のところ、アイスクライミングリード入門は

「落ちちゃダメ!落ちるくらいなら、テンション掛けてください。」

という登り方になります。
先日、クライミングの余裕は、

「余裕で落ちない」
ではなくて、

「周りの状況が見えている」

ことだと書きました。

が、それはあくまでも落ちられるクライミングだからこそ!


アイスクライミングのリードは、

「トップロープなら、入門ルートで99パーセント以上、落ちない」

くらいになったら教えますよ。



具体的な講習内容
・アックスの振り方
・アイゼンの蹴り込み
・レスト
・アックスの下に重心を持ってくるバランス
(高く打ち込んだアックスを、引きつけずに脱力。その下に、ダイアゴナルor三角形のバランスを作る)

上記について、コツを色々と。



今回は危険性について書きましたが、

「危ない=つまらない」
とは限らないところが、山のクライミングの不思議なところです。

緊張感がスパイスになったり、「ありのままの自然を突破する」という部分にクライマーを鍛える部分があると感じたり。

沢登り、本チャン、雪山、マルチピッチ、なんでもそういう部分があります。

ただし・・・
経験上、危なすぎると楽しめないので、ほどほどが1番かと思います。

2013年12月6日金曜日

ときどき受けて欲しい、ムーヴ講習

12月5日(木)は、ムーヴ講習6時間コース。
久々に受講の、男性NMさん。
NMさんは、すでにマルチピッチリード講習も卒業しており、この冬から冬山講習を色々始める予定。

ではありますが、「この冬は、クライミングに集中しようかな」という気持ちも強いとか。

実際、有名なインドアクライミングスクールにも通い始めて、毎週末の岩場でもクラックとフェースのどちらでも成果を出しています。
で、本日は久々に地味なムーヴ練習をしたくなったのか、ムーヴ講習を再訪。

反動ムーヴを中心に、様々なコツをやりました。

5.9の人から5.11台の人まで、ときどきムーヴ講習を受けるのは有効だと思いますよ。

ちなみに、ムーヴ講習はLv.2を廃止する予定です。
5.11以上の方でも、Lv.1の個別対応で問題なさそうなんで。
具体的な講習内容
・ネコ足(軽い反動を付けるパターン)
・反動ムーヴのコツを追加(手を出す側のホールドを一瞬引きつける、反動はあくまで体重移動で、横だけでなく前後の体重移動を利用する)

・実践本気トライ
5.11a、5.11cをR.P.。
特に、5.11cはジムグレード更新でした!