2015年11月15日日曜日

落ちる練習レベル2

11月13日(金)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性OGさん、男性SGさん、久々の男性MRKさん、復習参加の女性KIさん。
クライミング中、
「落ちるかも!」、「むしろ、落ちる可能性の方が高いけど、行けるかも!」
というぐらいのムーヴを繰り出すときの話です。
そのムーヴに失敗しそうな要素を、チラッと頭の中に思い浮かべます。

・足が滑りそう
・次の手が届かなさそう
・次の手を伸ばしている間に、保持している側の手が滑りそう
・バランスを崩しそう

その、どれが起こるかによって、落ちる体勢が違います。
で、この体勢をイメージして、
「まぁ、変な体勢で落ちて怪我することは無いだろう。」

という算段が付くと、心の平穏が保てます。
目安としては。

リード中なら、ヌンチャクが膝より下になって来て、わずかばかりのランナウトを感じるくらいから先。(中級者以上なら、ヌンチャクが足元のとき。)
(ヌンチャクが腰より上なら、トップロープ状態なので、かなり変な体勢でも怪我しにくい。)

インドアのように、下地やマットが十分な環境のボルダーなら、墜落距離が1m以上になってきたら。
(出だし50cmとかで落ちるときは、かなり変な体勢でも怪我しにくい。)
落ちる体勢って、厳密に言えばムーヴ毎に違います。

なんで、私は
「ちょっとランナウトしてて、怖いな。」
と思って、どうしても一手出せないときは、こんな対策をしています。

まず、核心の一手を出さずに、その場で落ちてみます。
すると、少なくとも、ムーヴを起こさずに落ちることだけに集中できるので、だいぶマシな落ち方が出来ます。

これを何回か繰り返し、
「ムーヴを起こして落ちても、大丈夫そうだ!」

という気持ちになったら、再度ムーヴにトライします。

最近は、さすがに慣れて、ここまでする機会は減りました。
「そう言えば、最初の数年って、そうやって練習してたなぁ。」
と、本日の講習をしながら思い出したのでした。

怖がりな講習生の方に、オススメな方法ですよ。
具体的な講習内容
・ムーヴ講習(左手主体、右手主体を意識する)
・ヌンチャクの向き(OGさん、MRKさん)
・ボルトの種類(OGさん、MRKさん)
・トップロープでの練習(OGさん、MRKさん)
・リードで落ちる練習(全員)
・流動分散、固定分散、独立分散の使い分けについて(SGさん、KIさん)

・実践本気トライ
OGさん:無名ルート(5.8)R.P.、クラックジョイ(5.9)途中敗退
SGさん:クラックジョイ(5.9)O.S.、涅槃の風(5.10b)ムーヴ解決してトップアウト
KIさん:ニルバーナ(5.11b) 2トライ目に1テン

皆さん、成果以上に落ち方に課題が残ったように思いますので、次回に活かしてくださいませ。

2015年11月13日金曜日

怖がりと慎重

11月12日(木)は、リード2回目。
男性OHさん、男性ISさん、女性ODさん。
手繰り落ち、というミスがあります。
クリップのために、ロープを手繰っている最中にフォールするもので、グランドフォールの危険が高いものです。

これに関しては、予防策があります。

「クリップする前に、落ちちゃうかも!」と思ったら、ロープを離して数秒粘ります。
その間に、ビレイヤーはロープの弛みを取ってくれます。
その状態であれば、ジムならば1つ下のクリップが近いこともあって、フォールしても大した距離にはならないでしょう。

ただ、ありがちな初心者心理としてフォールは怖いので、
「一刻も早くクリップして、トップロープ状態になりたい。」
という感じです。

ゆえに、怖がりな人ほど手繰り落ちするケースもある、という残念な話もあります。
“怖がり”というのは、将来的には慎重になる才能だと思います。
ただ、「自分は、怖がりだから慎重です!」などと勘違いしていては、むしろ危ないし、ベテランから疎まれるでしょう。

慎重とは、リスク想定がキチンとされていること。
キャリアが長くなると、「自分は慎重だ」とは、そうそう言えなくなるはずです。
まだ慎重でなかった自分が、山を続ける限り、日々見つかってしまうので。

まずは、比較的シンプルなクライミングから、リスク判断を覚えて行きましょう。
雪山や沢登りは、それだけ準備していても十分に危ないですからねぇ。


具体的な講習内容
・トップロープのビレイを洗練
・クリップ練習
・リードでやってはいけない事例集

想定しているリード2回目よりは、少し遅れています。
が、筆談前提のクラスで、どっちにしろプライベートレッスンみたいなものなので、気にせず行きます。

2015年11月9日月曜日

レッツ、オンサイト!

11月7日(土)は、岩場リード講習にて、小川山。
女性WNさん、NSさん夫妻。
<暖かい>

リードクライミングでは(トップロープも)、
「ロープが無くても、一度も死なずに岩の上まで登りきれた。」

ということで、完登とみなされます。

フォールだけでなく、テンション掛けても、ロープやボルトを掴んでも、「死にました。」という感じでアウトです。
これが、フリークライミングの“フリー”に相当する部分。

“フリーソロを、なるべく安全な範囲でゲーム化したもの”
と考えれば、シンプルですね。
<スラブ練習>

そういう意味では、スポーツとしては、トップロープの方がシンプル。

しかしながら、
・やっぱり岩は下から登りたい、という冒険的な考え方(グランドアップ)
・被った壁だと、トップロープしにくい
・トップロープだと、ついつい張り気味になって、完登かどうか判断しにくい

などの理由で、
“リードで登ってこそ完登”
というのが、クライミング界の相場になっております。
<笑顔が絶えない3人>

で、完登にも種類が色々あって、
オンサイト、フラッシュ、レッドポイントが一般的です。

①オンサイト(O.S.)
初見ルートを、1トライ目で完登する
(他人の登りを見たり、事前情報やアドバイスなどの、ヒント無し)

②フラッシュ
1トライ目で完登する
(オンサイトと違って、ヒントあり)

③レッドポイント(R.P.)
2トライ目以降に、完登する
(「それ以前の全トライは、そのトライのためのリハーサルになっている」と捉えるのが一般的。計画的に、10トライ以上掛けることもある。)
<ヌンチャクの向きについて話す>

中でも、オンサイトは面白いです。

第1に、フリーソロごっこ、という意味からしても、あなたは死んでません(笑)。

個人的には、ジムより岩場、ショートルートよりマルチピッチ、となるに従って、一期一会の感が強いので、記録でなく記憶として喜びを感じられると思います。

第2に、ゲーム性という意味からしても、総合力が問われます。

オブザベーション技術、レスト技術、ムーヴの判断力、省エネ技術を総動員して、頭と身体をフル稼働です。
最後の最後、核心部を抜ける瞬間は、気合いも大切だったり。
見ている側も、スポーツらしい見応えがあります。

コンペに出たことはありませんが、オンサイト方式が主体なのも、分かりますね。
<落ちる練習>

一方で、講習生を含めて初級者の中には、
「私、オンサイトとか拘らないんで。」
という人が相当数おります。

個人的には、強い違和感を感じつつも(笑)、

「まぁ、今の段階では、そうなのかもね。」
とも思っています。
私の場合、相当数の初心者のお話を聞く訳ですが、

「まだまだ、リード自体がおっかなビックリだから、ゲーム性を楽しむ余裕が無い。」
「オンサイトっていう記録は、私は要らない。」

っていう感覚がありそうだと、いつも思います。
リード自体の怖さを軽減するには、落ちる練習を含めて、リスク回避の自信を付けて行くことが大事です。

オンサイト記録は、競争でもしない限り、あまり重要ではないというのも分かります。
ただ、オンサイトトライ出来るくらいのルート(余裕でもなく、絶対ムリでもない)というのは、案外貴重なので、楽しみとしてトライして欲しいです。
最後になりましたが、スポーツ的にオンサイトトライが出来る能力は、山の練習としても大事だと思います。

レッドポイントって、リスクやムーヴを登りながら判断する要素が、ほとんど無いじゃないですか。
(とはいえ、レッドポイントも練習にはなります。)
「いますぐ、オンサイトを楽しめ!」
とは言いません。

「いずれ、オンサイトトライを頑張れるくらいに、ちょっとずつ余裕を身につけよう。」
という心構え。

これだけは、全講習生に持っていただきたいと、考えております。
<かわいい女(5.8)>

具体的な講習内容
・スラブのムーヴ講習
・ヌンチャクの向き
・トップロープでの練習(NSさん夫妻)
・疑似リード(NSさん夫妻)
・リードで落ちる練習(WNさん)
・実践リードトライ
WNさん:かわいい女(5.8) 1テン。
テンションが入ったことよりも、目の前のホールドに引きづられて、大きくラインを外れてしまったことが反省点でしょうか。

2015年11月8日日曜日

教わり上手になりたい

11月6日(金)は、長門さんとカサメリ沢。
私をビレイするのは、結構難しいと思います。

ちょっと緩み過ぎると、83kgの体重で、簡単にグランドフォールします。

さらに、身長185cmとリーチがあるので、クリップの際にロープを引く量が多いです。
だから、よっぽど緩めにビレイしたくなるとは思いますが・・・。

また、山関係者には珍しく、ジムでは結構デッドポイントを多用する方だと思います。
これまた、リーチもあるので、一歩で乗りこめる量が大きかったり。

しかも、ハングドッグなんかしたら、やっぱりビレイは疲れるでしょう。
我ながら、面倒なクライマーだと自覚しております。

さて、そんな私が先日ジムで、ジムスタッフにビレイを頼んだときのこと。

トライが終わって御礼を言うと、
「ビレイで、嫌なところとか、ありませんでしたか?」
と、彼が尋ねて来ました。
「うーん、そんなに大きな問題では無かったんだけど。(足が切れる)デッドで振られたときに、ロープのお陰で振られが軽減されちゃう場面が2回あったんだよね。あそこは、出来れば少しだけ緩めがありがたいね。」
と、回答しました。

私の体重83kgにビビっている彼には、過ぎたるお願いです。
彼とは結構親しいのですが、聞かれなければ、気になった点も話す気はなかったと思います。

もし、仮にもう1点言うとしたら、
「クリップしそうなムーヴを予想してくれると、さらに繰り出しがスムーズになったかも。」
我ながら、求めるものが高すぎ?

と、同時に
「彼は、教わり上手だなー。」
と思いました。

こっちから指摘したら、体重重いくせにリクエストの多い、説教親父っぽいですからね。
逆に、私もビレイヤーに言いたいことを、ある程度言わずにいることを再認識。

自分より上手い人と行くときは、しつこくビレイヤーへの要望を聞いた方が、勉強になりそうだと思ったのでした。
おおむね、登りのグレードが高い人は、ムーヴやクリップの動きも繊細で、ビレイヤーへの期待値も大きいものです。

ちょうど、長門さんがトライしていたルートが、繰り出しもシビアにやりたくて、良い勉強かなと思いました。
長門先生の指摘は、かなり的確ですし。

初心者は体系的に習うべし、中級者以上は教わり上手になるべし、という気がしました。
具体的に登ったルート
・トータルリコール(5.10b) アップ
・猫の足(右、5.10c) アップ
・ワニワニワニ(5.11B) アップ
・5.10b アップ
・マスター・オブ・ザ・ゲーム(5.12b) 3トライして、ムーヴは一応解決。確実性が低いムーヴしか出来なかったため、繋がらなかった。

ヌメりのない、この時期しか登れなさそうなルートに、宿題を作ってしまいました!
短いながら面白いんで、登りたいですね。

2015年11月7日土曜日

ロープワーク講習の連絡

明日の11月8日(日)、雨予報につきロープワーク講習を行います。
参加希望の方は、連絡お願いいたします。
連絡リストの方々には、帰宅次第メールするところです。

2015年11月5日木曜日

秋来りなば冬遠からじ

11月4日(水)は、昼にリード3回目。
男性AYさん。

夜は、ムーヴLv.1。
女性ARさん、女性WNさん。
<昼の部で、本気トライに使った5.10b>

夜の部で、アックスの振り方を講習しました。

ARさんは、昨シーズンにアイス講習を何度か受けており、
「もし、他に誰も来なかったら、アックスの振り方を見てください!」
という熱い要望につき。

WNさんも、マルチピッチリード講習を卒業しておりますので、この2人なら丁度良いかなと。
<笑いながら、刺す>

色々と振り方を検討していると、2人とも徐々にスイングスピードが上がって来ました。
アックスの振り方にも、コツが色々ですね。
<登りながらだと、打ちこみにくい>

WNさんは、まだ縦爪アイゼンを購入するか悩みに悩んでおりました(笑)。

乾いた岩のクライミングに、少しずつ自信が付いてきたWNさん。
たしかに、ここで冬のクライミングに手を出すと、またイチからスタートになります。

でも、スポーツクライマーというよりは山志向なんで、いつもながら揺れる心です。
<最後に、登りの癖を少々チェック>

私の個人的な予想としては・・・

バリエーション好きなWNさんは、いずれ絶対やることになるとは思います。
(一昔前だと、“アルパイン志向”なんて言葉もありましたね。)

今シーズン、何回か慣れるくらいは、やってみても良いかなと思います。
とりあえず、トップロープでの練習が大事なので。

ただ、アイスのリードは、ジムで5.11aは登れないと厳しいので、本格的にやるのは来シーズン以降が良さそうです。



具体的な講習内容
昼の部:
・ビレイの手の動き
・無限レストできるときは、ゆっくりと観察
・落ちる練習&止める練習
・実践本気トライ
AYさんは、これにてジムリード講習を卒業といたします。

夜の部:
・アックスの振り方
・登り方チェック
①レストの際、降ろしている方の手は、伸ばそうとしすぎると力んでしまう
②片手主体のバランスをとってから、もう一方の手を離すと、グラつかない
③デッドポイントの場合は、完全に片手主体にしなくても良い
などなど

草餅(5.8)

11月3日(火、祝)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性NSさん、新潟の女性NBさん、安曇野の女性KDさん・男性TYさんペア。
今回、湯川の入門ルートが大混雑でした。

デゲンナー、台湾坊主、北風小僧、無名フィンガー、・・・。
とてもじゃないけど、講習用に長時間使うなんてことは出来そうも無かったです。
講習では、下部でボルダー練習したり、登れたルートを何回かムーヴ検討してみたり、カムセット練習のために複数回登ったりするので。
そこで、最近だいぶ登り込まれてきた“大和屋”(5.7)と、その左の無名コーナーで講習。

このコーナー、昔から登られているんでしょうが、登っている人は見たことがありません。
見た目に、まずまずのクラックだったので、オンサイトがてらトップロープを張ってみました。
<草餅(5.8)の下部は、キャメ3番くらい>

大和屋と同様、どんなに登り込まれてもデゲンナーほど綺麗にはならないでしょう(笑)。
平均傾斜が緩くて落ち葉が溜まってしまったり、日陰だったり、終了点になる立木が5mくらい奥まっていたり。
(終了点は、捨てロープで延長する手もあるんで、今後も頻繁に使うなら整備するかも)

一方で、キャメ青(3番)、キャメ赤(1番)といった若干苦手だと感じる人が多いサイズを、コーナーで傾斜を殺しながら体験できるのは、講習課題としてはまずまず良好です。
このまま、“無名なんとか”と呼ばれ続けるのも不便&不憫なので、勝手に名前を付けることにしました。

草餅(5.8)、と呼びます。
<右が大和屋、左が草餅、という位置関係>

デゲンナー、コークスクリューみたいに、綺麗なラインとは程遠いんですが、順番待ちになるくらいなら割と練習になると思いますよ。
黄昏の舞姫とデゲンナーの間には、まだまだ短いクラックがいっぱいあります。

混雑回避に、いかがですか?
具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
・ジャミングの方向を変えずに引き付ける練習
・テーピングの仕方
・地上でのカムセット練習
・疑似リード(NSさん、KDさん、TYさん)
・デゲンナーで落ちる練習(NSさん)