11月25日(木)は、山道具屋デナリの店番にまたも狩り出されました。
本格的に人手不足なので、アルバイトに興味のある方は!
さて、またもや新しいガイド志望の方に会いました。
魅力ある仕事に見えるのか、それとも簡単そうに見えるのか、ガイド志望の方はとても多いです。
僕はインストラクターだと自負しており、ガイドらしいガイドとは違います。
が、富士山ではガイドもしておりますし、山岳ガイド資格試験の経験者としても、毎回相談に乗ったりしております。
というわけで、この機会にガイドの能力を紹介してみましょう。
もしかすると、ガイドになりたい人なんかもこのブログを見るかも?
では、ガイドに必要な能力って何なのでしょうか?
主なものを挙げると
・安全管理能力
登山経験から来る判断力と緊張感、登山技術、体力、プロとしてお客様のリスクを最小限に抑えようとする努力、など。
・登頂させる能力
無理して登らせるのは問題だが、お客様は基本的に「登りに」来ている。
登りながら教えたり、モチベーションを高めたり、楽に登らせるよう努力したりできる。
・説明能力
マンツーマンならば、極端な口べたは困る程度。
ただ、富士山ガイドは、初心者40人をまとめるために、この能力が大事。
・接客能力
お客様の「登ろう」、「上手くなろう」というモチベーションに寄り添えれば、感情移入して仕事も出来る。
あとは、若干の丁寧さ。
ガイドに、ホテルマンのようなサービスを求めるお客様は、ほとんど居ないので。
その他
☆僕のような育てて自立を促す仕事だと、教える能力は特に大切。
☆盛り上げトーク、山の歴史、植生などに長けていると、ガイド登山そのものを楽しませることが出来る。
あとは、それぞれの仕事ごとに重点が違うのだと思います。
ただ、安全管理能力の大前提には、普通の登山者としての高いレベルが求められます。
じゃあ、ガイドになろうと思ったら、最低限の登山経験はどのくらいでしょうか?
里山ハイキングとアルパインクライミングを同じには語れないので、参考まで。
僕の受験してきた、日本山岳ガイド協会の“山岳”という資格(簡単なクライミング、雪山までガイド可能)に関して。
クライマーとして
・冬壁3本(八ヶ岳は仕事で使うようなレベルだからダメ)
登山者として
・3000m級の山で、1週間の冬山縦走
クライミング講習会などを開くことも考えると
・クライミング各種の中級レベルのたしなみ
(スポーツルート5.12aのR.P.、クラック5.11aのR.P.、アイスクライミングのリード5級)
あくまで、僕がガイド修行してきたなかで感じた最低限度です。
とはいえ、特別高いレベルとは思いませんし、「これ以下は、さすがにちょっと」とも感じます。
ガイドも、お客さんよりもちょっと経験あるくらいじゃ、安全管理のプロとしてはダメですからね。
もっと詳しいことに興味がある人は、直接メールください。
登山経験の次に、具体的なガイド修行方法や、僕よりはるかに優秀なガイドを紹介もしますよ。