2013年4月3日水曜日

ハングドッグ、という練習方法

4月1日(月)は、天王岩にて岩場体験講習。

過去にも数回受講している女性UYさんと、その妹さんが初参加。
加えて、リハビリ中の常連女性ODさん。

2日(火)は、UY姉妹だけで、ジムのリード講習。
クライミングでトライして落ちたあと、もう1トライするまでの間隔、というのは案外難しい・・・。

短いと、まだ疲れていて、結局落ちる。
長いと、トライする回数が少なくなって、練習にならない。
一応、目安として

①ボルダーの1手目とか、2手目が出来ないくらいなら、瞬発系だから1分以下のレストでもおおよそ回復。
(ただし、トレーニングしているような強度なので、10回とか20回とかで、すぐにヨレます)

②10手位のボルダーなら、数分~10分位のレストでおおよそ回復。

③腕がパンプして仕方がないような持久系ルートなら、30分以上。
(体感的には、1時間以上休まないと90%くらい回復しないことも多い)


でも、最終的には自分の感覚に従います。
で、初心者を講習していると、トップロープで落ちた場合の対応が皆さん同じ。

①落ちたらすぐに登るのを再開

・ビレイヤーに、ぶら下がっていると申し訳ないと思うのか。
・ぶら下がっているのが、恥ずかしいと思うのか。
・時間を掛けて申し訳ないと思うのか。

②「疲れたから、もう下ろして」と言う

・腕が疲れたら、もう練習にならない、と思うのか。
・完登じゃないから、もう意味ない、と思うのか。
「もっと休まなきゃダメ!」
って言いたくなります。

で、クライマーの皆さんの中では、

“落ちたら、その場所でぶら下がって休憩し、いま失敗したムーヴや作戦を反省する”

ハングドッグって言う手法が、一般的です。

そう!
休みつつも、色々と作戦を立てているんです!
なぜ、それが有効かと言えば、

①地上に降りちゃったら、核心部のホールドが目の前にはないので、反省するのが難しい。
(ほぼムリ!)

②一部だけが自分にとって難しい場合、そこの部分はボルダーくらいの長さでしかない。
(そこを、核心部と呼ぶ)
そこを、1トライ毎に、1~数分のレスト時間でトライできれば、練習効率も良い。
さて、ここで初心者の皆さんと、クライマーの皆さんの間に、意識の隔たりがあります。

・クライマーにとって、落ちたトライは、もはや次のトライ以降で完登するための練習でしかない。

・初心者にとって、落ちたトライも、まだまだそこから上が不安でいっぱい、トライである。
だから、ハングドッグって手法は、初心者にとって色々な意識改革が必要みたいです。

でも、ハングドッグは有効な練習方法です。
是非とも、やってみましょう。
ただ、スタイルにこだわってハングドッグを嫌う初心者が居たら、それはそれで良いと思います。

より厳しいスタイルは、同じルートでもより大きな達成感になりますので、どうぞ御自由に。

ただ、その練習方法の代わりに、ボルダーを積極的にやることが必要になると思います。
具体的な講習内容
1日目:
・エイトノットの結び方
・ATCを落とさない方法
・ネコ足
・トップロープで本気トライ
・結び替えの練習(ODさんのみ)

2日目:
・ジムリード講習に関して、一通り

UY姉さんは、まだまだ経験不足の状態でリード講習を受けて頂きました。
できれば、リード第2回から再受講して頂ければと思います。

UY妹さんは、経験充分ですが、6時間で講習するのはさすがに駆け足でした。
できれば、リード第3回目を再受講して頂ければ、安心です。