2015年3月28日土曜日

続・意味のある反省をしよう

3月27日(金)は、1コマ目がムーヴLv.0で、女性WNさん、男性HSさん。
2コマ目がムーヴLv.1で、女性MJさん。
<WNさんは、次回ジムリード受講でO.K.です>

もう、1年半くらい前のことです。

本気トライ(足自由、薄かぶりの5.9、オンサイトトライ)をしてもらって、降りてきた講習生に、

「どうでした?」
と尋ねたら

「あのホールドが持ちにくくって。」

「じゃぁ、どうすれば良かったですかね?」
と尋ね直したところ

「あのホールドが持ちにくくって。」

これじゃぁ、次回トライしても進歩する可能性が低いという話。
<お久しぶり、12月以来でしょうか>

例えば、

・そのホールドでクリップしていたので、消耗した可能性が高い。
→直前のホールドから、背伸び気味にクリップするか、逆にクリップをもう一手先延ばしにするかを検討。

・そのホールドでレストしようとしていたので、消耗した可能性が高い。
→直前のホールドでレストして、そのホールドは早めに通過するとか。

・次回トライでは、そのホールドが悪いと知っているんだから、そこだけ覚悟して行くことにする。

5.9くらいが本気トライの人だと、そんなところでしょうか。
<左肘が、上手く使えてる感じに見えます>

本日の場合、5.11aのオンサイトトライでした。
さすがに、完登ならず。
で、意味のある反省をば・・・

5.11aなので、もうちょっと厳密に。

A:1トライ目としての反省点

本人反省:
①スタンスを探すのに、手間取り過ぎた。

私のコメント:
1例として、今回は伸びきった(パツパツ)状態で、探している場面が多かった。
伸びきると、壁から身体が離せないので、物理的にスタンスが見えない。
伸びきる直前は、スタンスを確認した方が良い。

②上からスタンスを見ると、下からの印象と違って、良く分からない。

私のコメント:
ホールドを、黄色カチ、緑ポケット、青ガバ、といった具合に色と持ち方で名づけて、記号化して覚えるのも1つの一般的な方法。
ホールドの印象だけで映像記憶するのは、難しすぎるので。


B:次のトライで、完登するための

①どのホールドが、どのくらい掛かるかを、大体記憶できた。

②ムーヴに迷った場所(つまり核心っぽいところ)は、手順だけは記憶できた。
(足順は、イマイチ定かではないが)

本当は、レストポイントを明確にしたりすれば、そこ以外は素早く登ることに集中できて良いのですが、まだそこまでのレベルには至らず。
<「くぅー、イレブン様になりたかった・・・」>

で、まぁ中級以上のフリークライマーだと、後者は相当上手い人が多いです。 
レッドポイント戦略ってやつですね。

ただ、マルチピッチなどの冒険的なクライミングを志向するなら、前者の反省も大事にしたいところ。
オンサイトに強いクライマーを、目指してくださいませ。


具体的な講習内容
1コマ目:
・カラビナの持ち方
・ロワーダウンされる態勢
・トップロープのビレイに関して、手の動きをあれこれ
・一手一手レストする練習
・腰を入れる方法
・足を馴染ませる
・安定するまで、もう一方の手もバランス補助に使える

2コマ目:
・ロワーダウンされる態勢
・ダイアゴナルの足位置について(必ずしも、真下が良いとは限らない)
・肘を積極的に曲げるメリット(回転弧を小さくする、ホールドの向きに合わせる)
・手をホールドに馴染ませる

・実践本気トライ
垂壁5.11a:
4トライするも、R.P.ならず。
1トライ目で、6ピン目まで行けていただけに、戦略負けって感が否めません。
逆に言えば、ムーヴ能力では、5.11aは十分にレッドポイントできる力があるってことです。