2016年4月4日月曜日

ナイス敗退!

4月3日(日)は、岩場リード講習にて、天王岩。
男性YDさん、女性WNさん、男性NMさん。
本日の本気トライでは、3人とも敗退となりました。

ただ、判断としては良かったと思います。
それぞれ、振り返ってみましょう。
NMさん:クラックジョイ(5.9)、フラッシュトライ(マスタースタイル)

核心部でムーヴ解決できず。
何回かフォールしたりテンションしたり粘って、1つ先のボルトまでは前進。

その中で、ハングドッグの小技を覚えていただくことも出来ました。

最終的に、疲労によりロワーダウン。

ヌンチャク残置になったので、私が回収便。
本人
「これって、自分たちで来ていたら、ヌンチャク捨てるしかないんでしょうか?」


「他に方法ないですか?」

本人
「一番上のヌンチャクだけ残して、下のは回収できますね。」


「ヌンチャクが勿体なければ、カラビナ1個にしても良いですよ。」

という訳で、本気トライの現実を感じられたのでした。
本人も、敗退ながら大変喜んでくださりました。
WNさん:涅槃の風(5.10b) オンサイトトライ(マスタースタイル)

1本目が高めなので、トライするかを迷い気味。
敗退する可能性5割で、慎重なムーヴでトライ。

数回のクライムダウンを経て、1本目にはクリップ!

続く、2本目にはクリップムーヴが作れず、1本目まで戻ること数回。
本日は、岩も濡れ気味だし、これ以上無理すると危険、という判断で1本目でロワーダウン。
トライ前は、ちょっと怖いルートに後ろ向きかとも見えましたが、実際のトライはしっかりした安全管理だったように思います!

よく頑張ってくれました。
こういうトライを繰り返して行けば、必ず自立できるでしょう。
YDさん:蝉時雨(5.10b) オンサイトトライ(マスタースタイル)

核心部は越えたものの、次のクリップ態勢が作れず。
何回かフォールとテンションを繰り返し、どうにかしようとするも、これ以上は危険と判断してロワーダウン敗退。

結果はWNさんと同じなんですが、私からの誘導や指示は少なめでした。
つまり、より自律的にリスク判断をしています。

この時点で、私の心の中ではYDさんの岩場リード講習卒業を決めておりました。
で、さらに良かったのは、夕方に再トライを申し出たことです。

「もう1回やれば、今度はちゃんとクリップ態勢が作れる気がする!」
という気持ちでしょうか?

そして、確かに安定のクリップで、きっちりR.P.。
ちなみに、涅槃の風と同じく、結構湿っていたのにも心折れず。
リードで本気トライする以上、敗退は日常茶飯事だと思って下さい。
基本は、トップアウトできるぐらいのルートに取り付くけれど、思ったより難しいこともありますから。

あとは、それで落ち込まないことも大事ですよ。

具体的な講習内容
・ムーヴ練習(片手主体のバランス)
・ヌンチャクの向き
・リードで落ちる練習&止める練習(ビレイ、落ちる態勢、やりがちなリードのミス、など色々)
・実践本気トライ
上記以外に、YDさん、WNさんもクラックジョイをR.P.。
2人とも、以前にトップアウトできなかった経験があるそうです。
今は、少し余裕がある状態でしたが、それでも嬉しそうで良かったです。

という訳で、YDさんは岩場リード講習を卒業です。
しばらく間が空きそうですが、自力でボルトルートに通って下さると、クラックを教えやすくなりますね。