10月12日(木)は、マルチピッチリード講習にて、三ツ峠。
女性HSさん、男性ITさんのペア。
<富士山をバックに>
<今回は、大きな凹角に目を付けた2人>
これには、この講習スタイルが最も安全管理を覚えやすい、という私の考えもあります。
(「残置やトポを追い掛ける登りは、リスク計算を忘れがちなので、初心者にオススメできない。」ということの裏返し。)
<1P目>
「自分が登りたいラインを自由に登れるって、素敵じゃない?」
といったポジティブな感想も多く届いて、私も嬉しいです。
今回は、そう思ってくれる方に向けて。
<ビレイ点作業>
ここで、残置アリにする、トポは見て行く、強い人に連れらマルチに甘んじる、フリーは諦める、などなどの妥協策もあります。(ちなみに、この4つに順位はあるのでしょうか?)
<フォロー>
妥協策で経験を積むことが、悪だとまでは言いません。
安易な妥協癖は達成感を奪い、成長を止めます。
でも、妥協を最小限にしようと努力する中に葛藤があれば、多少の妥協があってもクライミングは意外と充実します(笑)。
その葛藤の中で、成長もします。
これも、私の正直な感想ではあります。
しかし!
やっぱり、妥協なしも色々と良いのですよ!
初登攀ごっこで、完璧なオンサイトも、たまにはしちゃって欲しいなと。
入門ルートであってもキッチリと自分の中で完登とカウントできるものを重ねて行くことは、とても意義深いものだし、亀の歩みでも確実な成長を支えてくれます。
<2P目>
しかも、ハンド~チムニーなどのサイズも豊富で、傾斜も核心部でも垂直前後まで、スタンスが散見されてレスト中に戦略を練るにも初級者向けです。(5.8くらいで引けるライン多数)
テラスが豊富なので、マルチピッチの高度感も緩和されます。
<4P目>
頂上までトップアウトすれば、ピッチ数を稼ぐには効率が悪くても、登山とクライミングの融合を体感させてくれますよ。
ここまでオススメするからには、一応マイナス要因対策も・・・。
ある程度強いクライマーなら、混雑したラインを避けて初登攀ごっこを楽しむぐらいのことも出来るでしょうけど。
また、初心者時代に残置あり、トポありで、山岳会の先輩に連れられ、A0混じり、などで登りまくってしまった方には、三ツ峠での初登攀ごっこが困難になってしまうかもしれません。
こういう方は、別の岩場で遊んでくださいませ。 (まぁ、ありそうで少ないので、私は今回三ツ峠をオススメしているのだけれど。)
<チムニー>
カムが使えないのか、何なのか。
クラック脇にスポートルート並みの感覚でボルトが並んでいると、
「何がやりたいのかな?三ツ峠は、山の練習場じゃなかったっけ?」
と不思議な感覚になります。
<最終ビレイ点>
マイナス要素はこれくらいにして、たまには三ツ峠で登りこむのはいかがでしょう?
1日1本、良いクライミングをするだけでも、忘れかけていたクライミング観がくすぐられるかもしれませんよ。
<チムニーを楽しむ>
<トップアウト>