10月17日(金)は、桂くん、青木くんと瑞牆のカサメリ。
<飛鳥(5.11b)をO.S.する青木先生>
雨上がりにつき、乾きの良さそうなフェース主体のエリアへ。
まずは、トータルリコール(5.10b、ボルト)でアップ。
三者三様の登り方で、なかなか興味深いです。
石田:
・確実性(戻れる、スタティック、パンプしづらい、などなど)の高いムーヴを探しまくる。
・結果として、易しいセクションも、それなりに時間を掛ける。
・レストしながら上部を見上げるオブザベを重視。
  (登攀スピードが、遅いタイプ)
青木くん:
・上半身のフォームが美しい・・・。
・保持力と懸垂力に自信がある人に多い「とりあえず保持してしまえば、足位置は考えなくても自然と身体が反応するさ」的な発想が漂う。
・ジム店長でセットも頻繁にこなしているだけに、ムーヴを考えていない訳ではない。
  (登攀スピードは、概ね速いタイプ)
桂くん:
・アプローチセクションは、ぐいぐい高度を稼ぐ。
・核心部になると、慎重に慎重を重ねるタイプ。(完登を大切にする、怖がり、の両面で)
  (登攀速度は、場面により大きく異なるタイプ)
<続いて、桂くんのO.S.トライ>
次に、私は「ちちくりマンボウ(5.10c、ボルト)」のフラッシュトライ。
トポに「オールNPでよく登られている」と書いてあるので、オールNPにて。
このルートは、グレードでは判断しづらいのですが、地上からのオブザベもほとんど見えません。
難易度予測が難しい理由。
①30mの5.10c。
ムーヴは非常に易しい可能性もあるが、バッチリ5.10cのムーヴが出てくる可能性もある。
(ノーハンドレストなどで無限レストができるルートの場合、5.10c×3回=5.10cというグレーディングの考え方がある。逆に、5.10a×3回=5.10cという考え方もある。)
②オールNPがやりやすいルートか否か?
「クラック主体なのに、ボルト打っちゃったの?」的な構成もあれば、「本チャン的なフェースに、頑張ってカム決めながらランナウトする場面も許容」的な構成もある。
結果としては、①に関しては難しい部類、②に関しては中間ぐらいの部類だったため、私にとっては十分に難しく、1時間のトライになった・・・。
<桂くんがO.S.決めたー!>
十分に疲れたので、順番は1回休み。
14時頃に、リトルサンシャイン(5.12a、ボルト)のO.S.トライ。
結果は、全然ダメ!
第一核心で、呆気なくフォール。
ムーヴを変え、そこは一回で突破。
第二核心でクリップできず、A0クリップ・・・。
そこから、20分ぐらい(?)第二核心後半を「あーでも無い、こーでも無い」とハングドッグしますが、直射日光が当たり始めて、ムーヴ練習不可能に。
一応、再現性の低いムーヴだけれど1回だけは成功したので、次のトライに期待です。
(A0クリップ部分だけは、クリップムーヴが解決しておらず。)
<ストロンブレイカー(5.11c,NP)をトライする青木くん>
第一核心は、思い切りよく突破して大レスト。
第二核心中の懸案のクリップは、夕方の冷えた岩のフリクションに助けられ、初の成功。
そのまま第二核心の後半は、3回連続で唸り声を出しながら、ギリギリでガバを掴みました。
そのまま終了かと思いきや、最大光量モードにしていたヘッデンが省エネモードに切り替わり、薄暗い世界に・・・。
・O.S.は、ある程度のラッキーに恵まれたと仮定しても無理だった(現状では、到底不可能なレベル)
・3トライ〜2日目に持ち越しが妥当な戦績(今回の2撃は、実力の割には上手く行った方という感覚)
という自分との距離感に思えました。
この分だと、生涯の最高到達点(何歳になるかは不明)でも「スポートルートは、5.11後半〜5.12aぐらいが丁度いいグレードっす!」と言いそうな気がしています。
キャリア10年を越えれば成長と老化の狭間ですから、僅かでも伸びれば大成功な訳です。