2015年10月17日土曜日

期は熟した

10月16日(金)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性ONさん、女性HSさん、女性SDさん、復習参加の女性KIさん。
<ハンドジャム練習>

受講したくても、仕事の都合でなかなか難しい方がおります。

勤務がシフト制だったりすると、休みが決まる頃には、講習スケジュールが合わなくなっていたり。
<平日ということもあって、貸切>

そういう男性ONさんは、1年ぶりのクラックリード講習。
(ONさんは、いっぱい居ますね。彼は、初期のころ連続雨中止を記録更新し続けたONさんです。)

「1年ぶり生クラックです。ときどき板クラックは触ったりしていたんですが。」
との話。
<ボルダー練習>

ただ、この1年間、自主練習は、なかなか良かったようです。
最近、ジムでもR.P.グレードを5.11aに更新して、クライミング能力は講習を受けるに十分です。

ジムリードでは、ずいぶん落ち慣れしてきたようですし、ジムではムーヴ解析が得意になってきた様子。

実際、ジャミング練習にしても、レスト練習にしても、1年前とは飲み込みが違いますね。
<カムセット練習>

ちなみに、彼は単独で登山道の無い尾根を登っちゃうような山屋さんなので、戦略系は得意分野。

1年ぶりながら、カムセットはまずまず。
早速、今回から疑似リードを始めていただきました。
<みんなで、検討>

「あとは、回数さえ受講すれば。」
という感じで、期は熟したと思います。

実際、クライミングがいよいよ楽しくなって来た頃だとも思いますので、是非とも続けて欲しいですね。
<大和屋で、疑似リード>

具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
・ジャミングの方向を維持して引き付ける
・ジャミングボルダーにて、ムーヴ講習
・地上でのカムセット練習
・疑似リード(ONさん、SDさん)
・リードで落ちる練習(女性HSさん、女性KIさん)
<リードで落ちる練習>

・実践本気トライ
女性HSさん:大和屋(5.7) オンサイト
女性KIさん:無名フィンガー(5.9+?) 1テン(通算2トライ目)
<紅葉時期は、岩のコンディションも良い>

<大和屋のオンサイトは、落ち着き払っていて素晴らしかった>

<夕方の最終トライ>

2015年10月16日金曜日

私の心も揺れまくり

10月15日(木)は、夕方にリード1回目。
男性TNさん。

夜に、ムーヴLv.0。
女性IBさん、あとは3人新規で男性FSさん、女性TOさん、男性NSさん。
当塾でクライミングを本格始動する場合は、まずはムーヴLv.0を何回か受けていただきます。

そこで、ムーヴとトップロープのビレイの安定度を見て、私が「リード講習を受けても大丈夫そうだな。」と感じた時点で、O.K.サインを出す形式です。

で、この“何回か”というのが問題で、1回の人も10回の人もいます。
だから、本人も「あと何回なんだろう。」と不安に思います。

実際、そこで挫折したのか、数回~10回くらいで来なくなった方も数多くいます。
で、素朴な気持ちで、
「あと何回でしょう?」
と質問されるものです。

でも、これって結構難しい質問です。
成長を予想する訳ですからね。
しかも、講習頻度や自主練習頻度にも大きく関わります。

私の心も揺れまくりです。
「あと何回って言ってあげて、モチベーションを保たせてあげたい。」
「でも、実際そのときになって、まだ不安定だと感じた時にダメだって言ったら、もっと悪いし。」
「かと言って、ホントは怪しいのにO.K.出すと、私自身の首を絞めるわ、本人のためにもならないわ。」

そんな迷いまくりの中、実際ときどき
「たぶん、あと1回だと思いますよ。」
と励ますこともあります。
そして、言ったあとに私が不安と戦う訳ですが。
これと同じ現象は、リード3回目の再受講お願い、岩場リード&クラックリード&マルチピッチリードの卒業判定、にも起こります。
まぁ、マルチピッチリードくらいになってくると、講習生も自分が足りないものだらけだと熟知してくるので、「まだダメです!」って言いやすくなるという気がしています。

このシステムが、苦痛でない方の御参加、お待ちしております(笑)。

2015年10月15日木曜日

1人では登れなかった1本

10月15日(水)は、自分のクライミングでミズガキ。
長門さんと。
<朝の駐車場には、霜>

先日、メタメタに敗退したクラックを登って来ました。
(オープンプロジェクトっぽくなっていたので、初登かどうかは不明)

人気の少ない場所で登ったりしていると、しょぼいクラックは相当数の初登をしているような気がします(笑)。
が、本格的な掃除はしないので、価値ある初登なんてしたこと無い気がします。

珍しく、R.P.トライとして満足できる1本でした。
<ルーフの下>

内容的には、5mくらいのルーフ~どっ被りワイドです。

ただ、形状的に色々あって、いわゆるルーフムーヴはしませんでした。
むしろ、フェースとワイドのミックス。

ワイドグレードの感覚からすると、通算2便ということを考慮して、5.10dかな。

※摩天楼(5.11a)には、全く歯が立たなかった。
秋一番のチムニーセクション(5.10c)、陽のあたる場所(蛇岩の近く、5.10c)はオンサイト出来た。
5.10bは、苦労しつつオンサイトするパターンが多い。
そもそも、5.10bくらいまでは薄かぶりしか出てこないので、5.10後半は確実だと思う。
<核心に突入>

これは、まりさんが開拓していたもので、
「掃除したけど、肩痛くてトライ出来ないから、誰かやってよー。」

という何とも棚ボタな話から始まります。
<ギアラックを垂れ下げてみます>

そんな話を聞いてから、早半年?

つい1ヶ月前に、S本の神様と行こうとしたら雨。

先々週、ついに行ったら、パートナーに2時間以上のビレイをさせてしまうというダメダメ記録を打ち立てたのでした。
(どっ被りなので、フォロー回収しか出来ない可能性が大きい。が、無理やりロワーダウン回収したので、大失敗に。)

このとき、回収にミスって背中を強打したり、カムを1つ回収し損ねたりと、泣きが入る1日。
<先々週、背中を叩きつけた岩が近くて怖い>

「カムも残置してしまってるし、登りに行かねば!」
ということで、久々に本気パートナー探し。

5.10後半以上というワイドをリード&フォローしてくれそうな友人が、5名くらいしか思い浮かびません。
長門さん、今井くん、神、えのきどさん、てふてふるんるん、あとは思いつかず。

1度も一緒に登ったことは無い、超強い知り合いは、いきなり誘うのも何ですし。
すると、一緒に登ったことがある中ではワイド最強の長門大先生に、お付き合い頂けることに!

でも、このルートって、普通のショートルートみたいに地上からビレイ出来ないんです。

フィックスロープを登って、取り付きに到着。
まず、最初の10mくらいは簡単で、そこが懸案のルーフの付け根にあたります。
ビレイの都合などで、今回はそこでピッチを切って、ビレイポイントにしてもらいます。
<他にも、クラックは沢山>

さらに、核心のルーフを抜けてからも3mくらい垂壁があるのですが、ロープスタックしやすいので、またそこでもピッチを切ります。

つまり、たった25mのルートを3ピッチに分けて攻略するというタクティクス。
(面倒でスミマセン)
<偵察に余念がない先生>

もっと言えば、大先生にはフォローの際に、私が先々週残置したカムも回収して欲しい訳ですよ・・・。

ちなみに、大先生が回収しなかった場合、次は大先生にリードトライして頂いて、私がフォロー回収にチャレンジする心積もりです。
が、大先生が回収の体勢作りができないとなると、私ができる可能性はゼロに等しいような・・・。

※ルーフチムニーなので、テンション回収もエイド回収も困難。
<こちらは、入門的なダブルクラック>

ここまで面倒なお願いをすると、もはやダメ人間な気がして、悲しくなって来ます。

しかも、悪いことに長門先生が酷く風邪気味・・・。
昨夜は、ドタキャンメールを送るか迷ったそうな。
<意外と悪かったオフィズス>

結局、長門さんは私より遥かに登れるので、私がトライする程度のルートならビレイとフォローはどうにか大丈夫でしょうという甘えでゴーアップ。
(実際1日中、私よりクライミング、歩行、ロープワーク、パッキングの全てにおいて上手さは健在だった)

長門さんが、自分レベルのルートにトライするかどうかは、体調を見て判断という話になりました。
(結局、しなかった)
<頂上へ抜けるロケーションが素晴らしい(体感5.10a)>

そして、1本目のトライ。

「おや?ムーヴ分かっちゃえば、ってヤツか。」
という感じで、順調にR.P.。

前回、ハングドッグ時間が長くなって割愛したパートも、自宅イメトレ通りのムーヴが正解。
<クラック探しは、例によって探検>

長門さんは、順調に残置カムを回収。
さすがに、風邪気味では1テンション入っていましたが、私の前回のハングドッグとは比べるべくもない感じです。

「次で、登れますよね。」
という感じでしたが、長門さんはR.P.トライはしないことに。
という訳で、意外にも半日弱で地上に戻って来ました。

あとは、長門さんの体調の許す範囲で、5.10前半くらいのワイドをトライして回ったり、今後の偵察したり。
<これも、カッコイイ>

いやはや、今回のルートほど、色々な方のお世話になったR.P.はなかなか無いでしょう。
本当に、ありがとうございました。

場所柄、一般的にはならないかもしれませんが、思い出深い1本となりました。
具体的に登ったルート
・ルーフチムニー(体感5.10d)、ロープスタックやビレイ位置のため、3Pに分割してR.P.。通算2トライ。もし初登なら、ルート名付けます。

・ルート名不明(ダブルクラック、体感5.9) フォロー。2階のエリアへのアプローチに使用。
・ルート名不明(ハンド~オフィズス、体感5.10a) O.S.。見た目に騙されて、5.9以下のつもりでウッカリ取り付く。意外と悪くてビックリ。右往左往。

リアス式エリア
・コークスロット(チムニー~オフィズス、5.10b) O.S.。見た目にカッコイイので、オススメの1本。ただ、プロテクション状況から考えると、ワイドクラックのグレード更新には使わない方が良さそう。
<コークスロットを登る長門さん>

<コークスロットの全景>

2015年10月13日火曜日

低グレードでも出来るはず!

10月12日(月、祝)は、岩場リード講習にて、小川山。
男性SGさん、安曇野の女性KDさんと男性TYさんペア、復習参加の男性NSさん。
<快晴>

今回で、安曇野の2人は岩場リード講習を卒業といたしました。

実は、最初は相当心配していたので、続けてくれて良かったです。
<秋です>

心配だったのは、遠方なことではありません。

「ちょっと、意識改革が必要そうだな。」
という点でした。
<スラブのムーヴ講習も、シーズン残り僅か>

例えば、リードの本気トライに関して。

「落ちるのが怖い。」
という人は、いくらでも居ります。

ただ、
「私は、落ちそうだったら無理しません。」
と断言する人は、ボルトルートの心構えとしてはダメです。

逆に、
「私は、落ちても大丈夫だとは思いつつ、ついつい怖さに負けてテンションって言っちゃうんです。」
という人は、心構えはバッチリです。
(自分の未熟さを認めている、という意味で)
<これは、どの岩場でも出来る基礎練習>

後者の考え方だと、自分より上手い人と話し合う余地があります。

「なんで落ちれないんですかねー。」
という聞き方をしてくれたら、

「落ちる練習してみたら?」
「ランナウトしてないときでもダメなの?」
「ムーヴに集中できてないんじゃないの?」
「落ちる態勢が下手なんじゃないの?」

とか、色々とアイデアを出してくれるはずですから。
<ボルトの種類>

本人がどう思っているのであれ、
「私、落ちないんです!」
と断言する人は、上達する道のりを1つ放棄しています。

これは、とても勿体ないことですが、実際にはよく見かけます。

そして、そういう考え方の人は、講習に来なくなる人の割合が高いです。
<終了点作業いろいろ>

これと同じように、

「(本気トライなんかしないから、)終了点用のギアをシビアに軽量化しなくて大丈夫です。」
といった成長放棄もあります。

でも、これだと岩場に来ても練習効果がダダ下がりですよね。
<懸垂下降>

ショートルート(1ピッチのルート)は、山屋さんにとっては練習の場というイメージかもしれません。

でも、来るからにはショートルートの流儀に則って、「ちゃんとクライミングしよう」という意識が必要です。
それが、たとえ低グレードであっても構わないです。
<休憩>

5.12や5.13に到達できる人は、山屋さんには多くないかもしれません。

でも、

・ボルト間隔が近いルートなら、限界グレードでもリードトライできる
・ちょっとランナウトするスラブの5.9も、きっちりオンサイトできる
・1ピン目が遠い5.10aを、マスターでトライできる
・クラックでムーヴが出来ずにトップアウト出来ないときに、エイド敗退できる

といったことは、講習生全員が目指せるはずだと考えています。
「さすが山屋さん。グレードの割に、リード能力は強いね。」
と、言われるクライマーを育てたいですからね。
<穴があったら出たい(5.10a/b)>

2人も、講習期間中に技術面以外にも、意識改革があったように感じました。

私からしても、初回より2回目、2回目より5回目の方が、練習意識が共有出来ている分だけ話しやすかったです。
<懸垂下降>

で、今回。
怖がりなKDさんが、オーウェンのために祈りを(5.10c)にトライです!

これは、下部ランナウト、上部はハングドックになりそうなルートながら、見事にトップアウト。
しかも、上部は何度も落ちながら、きっちりムーヴが出来て突破したというオマケ付きです!!!

その落ち着き、終了点作業の理解度を考慮して、卒業といたしました。

卒業云々はともかく、本気トライの様子は、いっぱしのクライマーっぽく。
私も、嬉しくて少々興奮した夕方でした。
<オーウェンのために祈りを(5.10c)>

具体的な講習内容
・スラブのムーヴ練習
・終了点作業練習(立木の場合)
・ボルトの種類(NSさんの復習)
・リードで落ちる練習(NSさん、SGさん)
・実践本気トライ
KDさん:穴があったら出たい(5.10a/b) 再登
     オーウェンのために祈りを(5.10c) ムーヴは出来てトップアウト
TYさん:穴があったら出たい(5.10a/b) 再登
     オーウェンのために祈りを(5.10c) フラッシュ?
NSさん:Song of Pine(5.8) オンサイト
SGさん:Song of Pine(5.8) フラッシュ

2015年10月10日土曜日

基礎練も盛り沢山

10月10日(土)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性ONさん、奈良の男性TDHさん、復習参加の男性ITさん。
<カムセットも理解して来たONさん>

湯川は、講習生には難しめです。
だから、脱落者を出さないために、アレンジな日々。

結果的に、基礎練習の時間が、半日以上を占めるまでになりました。
<珍しく、サブタナルの出だしでカムセット練習>

最も重視しているのが、ルート下部でのボルダー練習です。
1m~2m程度の高さまで登って、クライムダウンするだけです。

ここで、ハンドジャムの特性やら、クラックっぽい体勢を理解していただこうと思っております。

ちなみに、ムーヴ講習で普通に教えるべきレストについても、補講的にアドバイスすることが多いです。
<「クラックは、面白いけど難しい。」と繰り返すTDHさん>

次に、それ以前の基礎練として、岩役とジャミング役を2人1組にして引き付け練習をします。
これも、結構効果があるように思っております。

(「イメージしにくい」という不評もあるので、要改善ではある。)
<大和屋(5.7)>

あとは、講習初期から変わらない、地上でのカムセット練習。
説明方法だけは、日々アレンジしております。

段取りの都合上、やらない日も時々。
(講習初日は、とにかくジャミングを使ってみる時間を割きたい、など)
<台湾坊主(5.9)をトライするONさん>

あとは、講習初期段階のトップロープの人には、レストしてムーヴを考えながら登ることを求めます。

で、慣れたら疑似リードというステップです。
<逸話の残るテラスを、いざ出発!>

すでに、リードの段階に入っている人は、

①デゲンナーで、カムで落ちる練習
②夕方に、本気トライを何か1本

という流れです。
<本日は、混雑中>

出来を見て、徐々に進捗してもらう方式なので、以前より10日掛かるような方に対応しやすくなったように思います。
(以前は、サクッと卒業する方にターゲットを合わせ過ぎていたのかな?)
<ITさんは、台湾坊主をR.P.>

しかも、こういう基礎練の量を増やしてから、講習生のリードを見守る際の私の精神的負担が軽くなりました。

以前より、講習生がリスクを理解してトライしてくれる分、見ている側の負担が減ったんでしょうね。
だいぶ助かっているので、もはや以前のシステムに戻すことは出来ないと思います!(笑)
<初リードで、ランナウト気味になってドキドキするクライマー本人>

具体的な講習内容
・上記の流れに沿って、個別アドバイスいろいろ
・実践本気トライ
TDHさん:デゲンナー(5.8) 1テン
ONさん:台湾坊主(5.9) 1テン
ITさん:台湾坊主(5.9) R.P.(相当昔にトップロープで登っただけなので、事実上フラッシュ?)

ちなみに、TDHさんは、経験年数の割にリスクコントロールが得意そうに見えます。
講習2日目で、デゲンナーまでリードしてもらった人は、久々ですよ。

もちろん、反省だらけなんですが、自己反省が的を得ていたのが「初心者らしからぬ出来の良さ」だと思いました。
こういう人は、一見ゆっくりでも伸び止まりにくいので、安心しております。
<無事修正するも、スリップして1テン>