2023年5月16日火曜日

やめどきは難しい

4月27日(木)は、自分のクライミングにて野猿谷。
GWが始まる前に、たまたま休みがあったので、まずは1日。
<左の洞窟、右の凹角>

トポに載っていないクラックで、アップ。
普通に、立ってスタートすると易しく、余裕を持って一撃できました。
1時間ほど色々動き回ってから、レイダウンスタートに挑戦。

写真左の洞窟っぽいのは、奥にハンドジャムが効くところがあったので、そこをスタート設定。
一撃は逃すも、数回でムーヴは解決して完登できました。
見るからに大体のムーヴが分かるし、自分の実力範囲内っぽいやつは、「諦める」タイミングというのは基本ないと思います。
「いつか絶対登れるので、なるべく少ないトライ数で登るべし。」
というだけです。

「リードのオンサイトトライ(で失敗したが、ムーヴはできた) → 数トライで完登狙い(で失敗したが、細かい修正はできた) → 数日で完登狙い」という流れと基本は同じです。
<左の洞窟っぽいやつ。よくあるパターンで、ムーヴは読みやすい>

続いて、写真右の凹角。
見た感じ、「これは僕には無理っしょ!」と思ったのですが、まぁ一応やってみることに。

完成形が見えない中で「もがく」のはメンタル的に大変不得意なのですが、これが出来ないと一生「ボルダラー見習い」で終わりそうな気がして、20回ぐらい「もがく」ことに。

ボルダリングは、「できない」と思ってからが勝負というところがあるのが、登山→マルチと入ってきた人間にはツライところです。
しかしながら、光明が差して来ました。
「インバージョンスタート(トウフックが効く方向)→左右半回転→ふくらはぎロックが掛かるところまで足上げ→上体起こしてカンテ取り」
という、パッと見では有り得ないと思ったムーヴが正解だったのです。
いやー、やってみるものです。
「課題になっていないのも頷ける!」というショボい岩ですが、ちょっと感動しました。
ただ、無理だと思ったのをトライし続けると、「やっぱり無理なものは無理!」となるケースも多いので、このあたりのメンタルコントロールは難しいものです。

そして、その後は普通の課題に移動した際、ヒヤリハットをやってしまいました。
シューリンガン(2級)という課題で、下地が悪めのハサマリング課題でインバージョンして何トライかしていました。
リップ取りまでは行けるのですが、それ以上進むのが怖くてクライムダウン敗退を繰り返していました。
そんなとき、同様にクライムダウン敗退しようとしたら、若干の体勢の違いにより、クライムダウン不能に陥ってしまいました!
必死の思いで、インバージョンは解除して足で着地はしましたが、下地が悪めなので、2mほど転がって色々ぶつけました。
怪我しなくて本当に良かったです。

本気で反省点を挙げてみますと。
①その日の最後の方だったので、ヨレの影響が大きく、クライムダウン敗退の計算が狂った。
→ヨレた状態でリスクのある課題をやることを、もっとよく考えるべき。

②インバージョンのクライムダウン(それが、数歩や数手であれ)には、まだ慣れていないので、計算が狂いがち。
→それを念頭に置くべし。

この反省は、心に留め置くとしても、スポッターありでやればギブアップは簡単にできそうな高さなので、スタイル妥協で次回登ることにいたしました。

という訳で、中1日で4月29日(土)も野猿谷、狂祖さまと。
ここから、GW合宿です。
<ほぼ徹夜で運転してきた狂祖さま>

<アップは、課題じゃないところを登る私。ってか、7級とかでも僕には強度高過ぎるので、8級以下になりそうなラインを探し回る私。>

<シューリンガン(2級)。ギブアップの際はクライムダウンではなく、スポッターに背中を支えてもらってインバージョンを解除する。下地はイマイチだが、高さは低いので。>

という訳で、スポッターとマット2枚のパワーで、完登。
まぁ、反省点は次回以降に活かしましょう。
<グーリンダイをトライする狂祖さま>

グーリンダイは、ワイドというよりも、ハンド〜フィストのルーフクラック。
これも、奥のハンドジャムからスタートする自作バージョンが宿題だったので、一応回収。
<猿伝説(6級)を一撃する狂祖さま>

その後、クラック狂祖さまのお導きにより、ドラゴンの盾(シンハンドクラック)周辺へ。

僕も、色々トライするも、全然歯が立たないものばかり。
止む無く、ドラゴンの盾、勇者の剣(狭いカチ系という超苦手系だが、5級なので、まだ何とかなる範囲?)を数トライずつして、どうにか再登してきました。


今回の話は、
・前者が、スポーツ的な諦めの悪さが功を奏した件
・後者が、リスク管理的な攻めの姿勢が判断を甘くしてしまった件
となります。

そう考えると、全く別の話です。
ただ、ある程度難しい課題でのクライムダウン敗退となると、「ヨレ」とか「焦り」の影響を無視できず、なかなか機械的な判断は難しいものだなと思います。