2013年1月20日日曜日

なぜか経験者が多い、雪上訓練レベル1

1月17日(木)は、天神平にて雪上訓練。
先日のブログに書きましたが、アイゼンピッケルワークを主体とした、通常の雪上訓練です。
これを、来年はレベル1として設定しようと。

常連女性WNさん、その友人男性YMさん、常連男性NMさん、新規の男性OYさんの4名。
さて、今回のメンバーで、WNさんだけが他での雪上訓練の経験者。

でも、全員が
「冬の赤岳くらいなら、自力で登ったことあります。」
という話。

ただ気を付けて歩くだけ、って言えば確かにそう。
ですが、本当は雪上訓練をやってから行くルートですよ。
でも、当塾の雪上訓練を受けた人のほとんどは、

「ぶっちゃけ、ピッケル使わなきゃ危ないようなルートに、もう行ったことありますけどね。」
という感じです。

現場を知っているので、教えやすいと言えば、教えやすい!
でも、褒められたことじゃあ、ありません。

帰りに聞いた話では、YMさんに至っては、八ヶ岳の岩稜ルートも登り、アイスクライミングもリードして、奥穂も積雪期に登っているとか!?

「なんだ、初心者じゃないじゃん。どおりで、動きが洗練されているはずですよ。」
とはいえ、それはそれ。
みなさん、それぞれに勉強になったようです。

吹雪の中でも楽しく講習できたのは、皆さんのモチベーションのお陰でした。

具体的な講習内容
・ラッセルの基本
・キックステップ
・直下降の歩き方のコツ
・斜登行、斜下降(特に、厳しい条件のときの動き)
・耐風姿勢
・アイゼン歩行(キックステップとフラットフィッティング)
・滑落停止
・グリセード

ちなみに、この夜は前日に那須で登った佐智さんに誘われて、スキーのナイターへ。

わずか2時間。
しかも、佐智さんはこの日も、翌日もバックカントリーガイド!

「クライマーの人が、仕事帰りにジムに行くようなもんだよ。」
と言っていたのが、とても印象的でした。

服も濡れるし、ジムよりは大変そうですけどねー。

那須の朝日岳東南稜で、異文化コミュニケーション

1月16日(水)は、自分の山行にて那須朝日岳へ。
ここには、東南稜という入門の岩稜ルートがあると聞き。

パートナーは、富士山ガイド仲間の渡辺佐智さん。

<正面のピークから、左手前に伸びるボロそうな尾根が、東南稜>
佐智さんは、夏は富士山ですが、冬は水上を拠点にバックカントリーガイドをやっており、日本雪崩ネットワークの講師もしております。

ちなみに、尾瀬でもガイドをしていて、FEWという女子登山ツアーガイドも企画しています。

僕から見ると
「定住すらせず。一体、どんだけ忙しい人なんだ!?」

って人です。

もちろん、ガイディングの腕はたしか。
(バックカントリーの世界は分かりませんが、富士山で見ている限り相当上手い。)

数少ない冬山の女性ガイドとして、雑誌にも度々登場し、本当に忙しそうです。

<カメラを向けられると、必ずポーズを決めてくれるあたりは、雑誌慣れの賜か!?>
でも、クライミングの方は初心者なので、異文化コミュニケーションとして刺激になりました。

具体的には

・やっぱり、雪崩に対する警戒心は、我々クライマーより遥かに上。

ちょっとした雪の斜面をトラバースするんでも、軽く雪の層を観察している。
本当は、スノーソーを使って、より精確に観察したそうだった。
・ラッセルが、めちゃくちゃ早い。
私がラッセルしようものなら、直ぐ様
「代わりましょうか!?」
と聞いて来る。
小松由佳を彷彿とさせる勢い。

下りのラッセルに至っては、もはや追いつけないレベルに走り下っている。

聞けば、週5日はバックカントリーガイドに出かけ、さらに残りの2日間も雪の観察・プライベート山行・雪崩の研修などで雪山に入る生活。
週7日も雪と戯れてたら、そりゃあ半端じゃないですよ。

<1P目は、ほとんど歩きのようだが、一応ロープを出す>
・その反面、アイゼンには不慣れ。

ほぼ毎日、雪山に入っていても、アイゼンで歩くことはほとんど無いそうだ。
たしかに、ルート中でのアイゼン歩行は遅かった。

・同じ山を見ても、視点が全く違う。

私は、アイゼンで登りやすそうな岩稜や雪稜、そして、そこまでの歩きのアプローチを目で追う。
彼女は、滑って楽しそうな雪面、そして、そこまでのシールのアプローチを目で追う。

<次は、ちょっとした懸垂下降>
・雪面に日が差しているかどうか、などの状況の変化に、敏感。

ちょっとした岩を巻くのでも、どちらの雪面はどんな雪の硬さなのか、今後どうなりそうか(雪が溶けて悪くなりそう、など)を、とても細かく見ている。

<2P目は、敢えて難しそうな直登ラインを行く。それでもⅢ級+くらい。>
・クライマーとは生活リズムが違う
朝8時過ぎに入山、午後3時には下山、というスタイルでバックカントリーに入ることが多いそうだ。
たしかに、そのリズムくらいじゃないと、毎日は無理そう。

<あとは、ほとんどガレ場を歩く。頂上直下で、また敢えて1Pだけ岩を登ったけど、これもⅢ級くらい。>
私も雪山に入る身ですが、「彼女に比べて、雪を全然見てないんだなー」という印象。

今まで、バックカントリーの方々に対して

・雪崩に詳しい
・滑りが上手い

という程度の認識でした。

<時間があれば寄りたかった茶臼岳。今度の楽しみに>
彼らは、私なんかより雪山のプロですね。

ただ、クライミング系のガイドでも、私より強い方々は雪も詳しそうなんで、一概には比べられませんが。
「せっかくなんで、東南稜が講習に使えたら」
という下見もあったんですが、あまり使えそうな場面は思いあたりませんでした。

入門ルートなので、自立したら、ぜひ自力で登ってください。

ロープワークは、地味練習

1月14日(月)は、昨日の続き。
南岸に強烈な低気圧が接近し、アイスクライミング講習は中止。

東京でも、大雪を降らせる中で、女性AKさん、男性AIさんが残ってストーンマジックへ。
ロープワーク講習は、地味です。
AKさん、飽き飽きしながらも、どうにか付いてきてくれたレベル。

まずは、ロープの畳み方からチェック。

・綺麗に畳めているか
・絡ませないように気を使っているか
・もっと効率的な動きはないか

と言ったことを講習していきます。

で、その後は
・ボルトルートの終了点作業
・懸垂下降の仮固定
・登り返し

といった具合に、基本のロープワークを洗練させて行きます。

本人が「出来る」と思っていることを、もっと良くなるようにする。
たしかに、飽きるかもしれません。

でも、これがロープワークで1番大事だと思います。
あとは、2人が自信なさそうだった
・ルベルソ解除

を講習。

最後に、オマケ講習として
・ビレイ点について、スリング類が足りなかったときの、メインロープを使った対処方法

を行いました。
AIさん、なんでも真剣です。
普段から、自分がリーダーでロープを扱うことが多いからでしょうね。

アイスクライミング体験講習

1月13日(日)は、西上州の子犬殺しの滝にて、アイスクライミング体験講習。
常連男性KBさん、ときどき講習に参加する女性AKさん、1年ぶり講習参加の男性AIさん。
アイスクライミングは、とても敷居が高いと私は考えております。

1.フォールの危険性。

アックスやアイゼンという凶器を持って登っているため、フォールすれば骨折、打撲、などのリスクが付きまといます。

さらに、易しい滝ほど、途中にテラスも多く、グランドフォールの可能性が付きまといます。

想像力、と一口には語れず、やっぱり経験を積むことでしか想像しにくいものも多い。
2.氷の見極めの曖昧さ

スクリューを打っても、効いているかどうかの判断は、かなり感覚的です。
アックスを刺して、その氷が壊れないかどうかの不安も、常に付きまといます。

「こうすれば大丈夫」
という答えはありません。

「スクリューは、なるべく良い面を選んで打った方が、抜けにくいですよ。」
「いや、私もアイスで落ちたことはないので、本当のところは曖昧なんですが・・・。」

比較的硬い岩を相手にするクラックとは異なり、ほとんどアルパインです
3、ビレイの難しさ

落氷の危険があるため、ビレイヤーは1本目のスクリューから遥かに離れた場所で立つことが多いもの。
かといって、ダルダルのビレイをされるのは、クライマーも恐い。

ようするに、妥協です。

リードが落ちた時の状況を想像出来る人に、ビレイをお願いしたいものです。
4.終了点作業の難しさ

終了点が立木の場合もありますが、トップロープを張るならスクリューで支点を取ることも多いもの。
また、手袋でロープワークを行う、ダブルロープを連結してトップロープにする、というのも工夫が要ります。
5.パワーとムーヴ

大抵の場合、ジムの5.10cくらい登れると、トップロープならすぐに上手くなります。
リードまで覚えるなら、やっぱり5.11aくらいは欲しいところです。
そこで、今回はアイスクライミング体験講習と題して、

「ジムで、5.10cがリード出来ること」
「ダブルアックス、アイゼンなどのアイスクライミング装備が用意できること」
「冬山テント泊装備が用意できること」

を参加条件に公募にしました。

結果的には、興味津々な方々が集まり、とても良かったです。

今回は、アイスクライミング講習の良いモデルケースになりました。
今後も、アイスは、少し敷居を高めにして行って行こうと思います。
具体的な講習内容
・アックスの振り方
・アイゼンの蹴り込み方
・アックスの下に重心を持ってくること
・レスト
・トラバース練習(持ち替えも含む)
・登山靴のかかとを浮かさないように
・手袋をしっかりしめること

ただ、この日はエリア選びが大外れ!
幅10mほどの滝に30人近くが集まってしまい、アイスボルダーで技術練習に終始!
メインの滝は、1人1回しか登ることが出来ませんでした。

トレーニング方法は、釈迦に説法

1月12日(土)は、城ヶ崎にてクラックリード講習。
すっかり常連さんのYZさん夫妻、その友人の男性HOさん。

<YZ奥様、無事にリード体験>
本日は、
YZ旦那様と、HOさんがクラック講習3回目ということで、
「カムセットが易しいルート」を1本リードする予定。

YZ奥様は、本当に易しいルートをリード練習したり、5.8くらいのクラックにトップロープで挑戦したり。

<HOさんも、無事に鬼ころし(5.7)をリード。かなり慎重なカムセットで、良い調子です。>
本日の講習は、本当に順調そのもの。
全員、かなりカムセットが丁寧になってきたので、チェックも楽です。
ジムでの能力は、HOさんが5.11中盤で、YZ奥様が5.10中盤と、かなり差はあります。

が、クラック経験がどちらも数日という世界。
クラックに関しては、まだチョットしか差がありません。

特に、講習で目指すのは5.8や5.9をリードするレベル。
ジムで5.10中盤でも、十分に狙えるグレードですね。

<YZ旦那様も、鬼ころしをリード!>
 
そして、YZ夫妻がとりあえず目指すのは、入門マルチピッチ。
5.8のクラックやスラブ、プロテクションの取れない5.6のフェースなどが相手です。

・ジムでのトレーニングは自力で
・安全管理とか、ジャミングのコツは講習利用
ということも、この3人には釈迦に説法ってところでしょう。

なんせ、私より相当真面目にトレーニングしているようです。

引き続き、頑張ってください。

<5.8のクラック体験3本目で、もうフラフラのYZ奥様。よく頑張りました。>
具体的な講習内容
・カムセット練習(地上と疑似リードの両方にて)
・実践リード(YZ旦那様、HOさんは仮免許までO.K.)
・カムの回収で手間取るパターン
・カムのラッキング方法
・ギアをどれだけ持っていくかの判断基準

湯河原幕岩でリード講習

1月11日(金)は、湯河原幕岩にて岩場リード講習。
久々に参加の女性YSさん。
YSさん、ときどき当塾のカレンダーを見ては
「私に参加できるだろうか?」
「いや、きっと無理に違いない。」

と結論を出して、申し込みメールをして来なかったそうです。

<5.6を何度もリードして、終了点作業の練習>
が、秋に偶然にも岩場でお会いし、そこで一念発起してメールしてきたそうです。

ちなみに、YSさんの講習進捗状況は

・ジムでのリード講習済みだが、できれば第3回だけは受け直した方がベター
・岩場での講習は、マルチピッチ体験のみ
・岩場リード講習は、今回は初めて 
そんなに心配することないんですけどね。
ジムでのリードが出来れば、岩場リード講習は参加可能です。

本当は、アイスクライミングが1番大好きなYSさん。
でも、その前に乾いた岩でロープワークを覚えにゃあなりませんね。
具体的な講習内容
・1本目までが高い場合の対処(クライムダウンできる範囲で登る、など)
・ヌンチャクの向き(ウィップフラッシュ現象)
・結び替え
・ボルトの種類
・実践リードを多数

<最後に、5.9をリードで本気トライ!無事に完登!>

「3回でリード覚えられますか?」

1月10日(木)の夜は、リード講習の第2回。
女性KGさん。
KGさん、
「リード講習、3回で私に終えられるでしょうか?」
と不安そう。

しきりに、
「次は、第2回で大丈夫ですか?」
「次は、第3回で大丈夫ですか?」

と聞きたがります。

それも、仕方のないことです。
実際、人によって覚える速度は違いますからね。
ただ、KGさんの場合、特別に覚えるのがゆっくりということはありません。
かなり慎重な性格、ということです。

第3回を受けて、それでリードで落ちたりビレイしたりするのに不安を感じるようなら、さらにもう1回だけ第3回を受講すると良いでしょう。
そうすれば、実践練習の時間を多く取れますから。

具体的な講習内容
・クリップの復習
・リードでやってはいけない事例集
・落ちる練習
・墜落距離の予想
・ビレイの繰り出し
・ビレイヤーの立ち位置(壁から離れてはいけない理由)