2012年12月31日月曜日

敗退しました

6日間取ってあった日程ですが、3日目にして敗退、下山しました。
行こうとしたのは、唐松の不帰稜線を縦走。
ただ、かなり貴重な経験は出来たので、良い登山でした。
詳しくは、また。

2012年12月28日金曜日

冬山質問タイム

12月27日(木)の夜は、常連男性KBさん。 
KBさん、ムーヴ講習を受けながらも、冬山が気になって仕方ない様子。
登っている間も、質問はクライミングのことではありません(笑)。

「手袋って、どうやったら濡れにくいですか?」
「水分って、どのくらい取るべきだと思いますか?」
「ワカンの紐を変えたら、先日の山行は大成功でした!」
「アイゼンとワカンを着け外しするタイミング、全てが判断ですね~。」

もう頭の中は、目の前のホールドよりも冬山ですね。
講習時間の3分の1は、冬山質問コーナーだったかな(笑)。

厳しい人に言わせれば、練習に集中、って話かもしれません。
が、僕も10年以上やってても、気持ちは常にどっちかしか考えてません。

冬山が3週連続以上続くような時や、厳しそうな山の直前は
「フリーなんて、どうでも良いや」
くらいに思ってます。

最近は、富士山ガイドで1番熱中しているときも
「クライミングなんか、なんでやっているんだろう!?」
「今後は、夏も山歩きしようか。」
なんて思ったり。

逆に、「クライミング一生懸命やろう」ってときは、
「冬山の装備メンテナンス、準備&片付け、って、なんて面倒な作業なんだろう・・・」
「毎日天気図なんて見てないで、気象庁の週間天気予報だけ見てれば楽なのに」
と、思ったり。

でも、アルパインクライミング云々より前に、両方好きなんだから仕方ないですね。

具体的な講習内容
・フォーム5項目のチェック
・冬山質問タイムを沢山

私も、今夜発で正月山行に行ってまいります。
天気や状態で、すぐに敗退する可能性もありますが、1番遅くて1月3日の下山です。
連絡が取れないと思いますが、よろしくお願いいたします。

2012年12月27日木曜日

出来ないムーヴがあるルート(課題)

本日は、無料体験講習。
過去にも受講したことのある女性FYさん、女性HMさん、男性HMさん。
新規の男性IDさん、女性SKさん。

「1人で、ジム練習しても伸びないので、講習に来ました。」
という人は多いです。
が、しかし。
省エネ技術だけでは、グレードが伸びないのも真実。

やっぱり、出来ないルートにもチャレンジしなければ始まりません。
そして、それを講習でやっていたら、キリがありません。

もちろん、
「テンション掛ければムーヴは出来るんだけど、完登は出来ない!」
というルートに関しては、講習は役立つと思います。

一方、
「核心部のムーヴが出来ない!」
というルートに対しては、その都度、解決策を考えて試すのみ。

今回は、その試行錯誤プロセスを話します。
早めに諦め過ぎていませんか?

1.その部分だけを練習する

※数手前からではなく、出来るだけ「出来ない部分だけ」に焦点を当てる

すると、そこ1ヶ所だけなら出来ることもある。
そういう場合は、省エネが重要かも。

やっぱり出来ないとしても、「どう出来ないのか?」を理解できるチャンス!

2.足位置や手順を変えてみる

まず、前段階で自分の足位置と右手・左手を覚えておくことが、最低条件。
これが、いわゆる「別のムーヴ」を試すこと。

これで、「なんだ。ムーヴ間違ってただけか。」となることも、多い。
逆に、「練習すれば可能性あり」ってムーヴが複数見つかって、悩むことも多い。

3.爪先の向き、ホールドの持ち方を変えてみる

※微妙にムーヴを変える、ということ。

(例)
・正対気味なのか、フリ気味なのか?
・カチ持ちなのか、ピンチなのか?

4.それでも次のホールドが止まらなければ、丁寧にコツを思い出してみる

(例)
・足は正確に置けているか
・リラックス出来ているか
・姿勢は保てているか
・捻りは効いているか
・フワッとホールディングしているか
・脇は締まっているか
・反動をつける方向は合っているか

その他、細かいコツは上級者に近づくほど沢山知っています。
僕自身、自分より上手い人の何気ない会話から、「そんなこと意識してんだー」と新しい知識を得ることも多い。

5.上記の方法で、「惜しい!」と自分で感じたら、レスト&トライを繰り返す

※逆に、全くダメなら次へ

6.出来そうな人に、アドバイスを求める

※実は、有用なアドバイスでなかったとしても効果はある。
「こうしてみたら?」と言われると、1人でやるよりはモチベーションが上がる。
そして、この効果でムーヴが成功したこと、私も数知れず。

7.ここまでやって、「惜しい!」という感触すら無ければ、解決できる見込みは低い。
パワー不足、テクニック不足のどちらかの可能性大!
ちょっとしたアドバイスくらいでは、「どーにもならないレベル」。

とりあえず、そのルートは後回し。
(次回来たとき、1ヶ月後、もうやらない、などなど)

次のルートをやる。


という流れです。

これ、文章化すると長いんです。
でも、私達クライマーが日常的にやってる遊び方です。

で、このプロセスを繰り返すことで、ムーヴの解決力が付きます。
これで、「自分に欠けてた!」というプロセスが見つかると良いですね。

2012年12月25日火曜日

マンツーマン講習の特殊さ

12月23日(日)、24日(月)は、雲取山にて登山講習。
当初、3人まで増えた受講者でしたが、キャンセルが相次いで、最終的にはODさん1名。
マンツーマンだったので、ODさんが苦手とする地図の読み方を練習しながら歩きました。
マンツーマンで、常連さんとの講習というのは、かなり特殊です。

集合場所でも、
「おはようございます」
程度。

歩き始める時も、そんなに説明することはなく、
「じゃあ、行きましょうか」
「今日は、前を歩いてもらいますからね。歩くペースも自由で、休憩も好きなタイミングでどうぞ。」
という程度。

全く講習っぽくない始まり方!
しかも、今回のように研修形式だと、私が段取り良く説明することもありません。

ODさんは、冬の低山は連れられ登山で経験がありますので、新たに説明することもありません。
もちろん、質問には答えますが。

私は、本人が地図を読み、休憩するのを、ジッと待ちます。
で、危険に関する注意や、アドバイスだけをするという方法。

<今年は、雪が早い。年末にして、この状態>
ただ、マンツーマンはスパルタでもあります。

この日も、夕方になってしまい、地図読み講習を中止する方法もありました。
私がガイド役になって、ODさんに休憩や今後の時間読みを指示すれば、きっと明るいうちに小屋に着けたでしょう。

が、「ヤバくなったら他人頼み、というのでは自立は出来ないだろう。」
と思ったので、ヘッデン行動で地図読みを続けてもらいました。
マンツーマンは、絶対に講師に甘えるもんだと思っております。
家庭教師しかり、ガイド登山しかり。

なので、場合によっては
「やってください」
と言われても

「ダメです。自分で考えてください。」
と断ることも多くなります(笑)。
研修形式の講習では、講習生同士で話し合ったり、助け合ったりするのがベストです。

マンツーマンだと
「ダメです。自分で考えてください。」
って言った私が、やけに厳しいみたい。

<御来光前の富士山>
でも、ODさんは以前から厳しいガイドに付いて登っていたらしく、
私の厳しさくらいは大したことなさそうです。

強い、って話は本当でした。

<御来光の直前は、雲取山も人だかり>

<山頂で御来光を見るのは、富士山以外じゃほとんど無い機会です>
ODさん、コースタイムよりは若干早く歩ける体力がありますが、地図読みに苦戦したりして、5時間コースに7時間かかったりしました。

地図読みは、これからですね。
具体的な行程
10:30 鴨沢バス停出発

    最後は、ヘッデン行動にて、地図読み講習
17:30 雲取山頂避難小屋

 6:30 山頂にて記念撮影
 7:10 避難小屋を出発

    石尾根縦走路にて、下山
16:10 奥多摩駅
避難小屋に到着が遅くなってしまったのは、ちょっと他の登山者に迷惑が掛かってしまいました。
3連休は、やっぱり混むんですね。

天神平スキー場

12月22日(土)は、ぽっかり空いたので、1人で天神平スキー場にスキー練習に行って来ました。
スキーは、1時間だけとか滑ったことが2回か3回ある程度で、全くの素人です。
なんでスキーかと言うと、雪崩の研修を受けるにあたり、山スキーや山ボード界の方が充実してそうなんですよ。
特に、雪崩研修の初心者コースは、登山者やクライマー向けのものがあっても、中級者コースは山での滑走ができることが参加条件だったりします。

で、泣く泣く始めることに。
以下は、自分の日記的な記録です。
①練習したこと
一番短くて、一番傾斜の緩いと言われるコースを、30回ほど反復練習。

・最初の10回は、ブレーキの掛け方が分からずに暴走しては、大声で吠えながらコケる(もしくは、偶然止まる)というのを繰り返す。
・歩いて下山するよりも時間が掛かるので、つまらない上に、体力を要する。
・15回くらいで、ボーゲンのコツが分かってきて、部分的に急傾斜のところ以外は滑れるようになった。
・完全に飽きてきたが、気合いで20回滑ったら、ほとんど前向きボーゲンで滑れるようになった。
・そろそろ誰かにアドバイスをもらいたい気分だったけど、1人だったんで、あと10回ほど反復する。

次に、2番目に初心者コースにチャレンジ。

・コテンパンに敗北。
トラバースしようにも、直下降しようにも、全くブレーキが効かないので、暴走するしかない。
膝を骨折しそうで危なすぎるので、1回で中止。

ダメ押しで、1番易しいコースを5回反復練習して終了。
合計35回。
ただ、アドバイスはもらえない環境なので、この5回で得るものは無かった。
スキー教本を買おうかな。
②分かったこと
・駐車場代、ロープウェイ、リフト、レンタル、合わせるとガイド講習会でも受けているような金額になる。(8,000円以上とか)

これに交通費も加わるとなると、毎週通うなんて有り得ない金額になる。
今後は、割引券や誰かと一緒に行って交通費割り勘などを、真剣に検討しなければ。

・今のところ、面白くはない(笑)
バリエーションのために、クライミングジムに嫌々通っていて、5.10aが登れたり登れなかったりのレベルだった学生時代を思い出す。
でも、そのモチベーションで通うには、スキーゲレンデは料金が高いです(笑)。

・怪我しそう
スキー靴やスキー板で固定されているので、膝が怖すぎる。
暴走してコケるのが、すごく低速のとき以外はギャンブル。
ボルダリングの着地より、はるかに難しいように感じる。

・吹雪でも、意外と快適
ゴーグルは付けっぱなし、ウェアの調節も無し、ということで、山歩きより吹雪は全く気にならない。

・面白くなるのは、だいぶ先っぽい
滑れるようになって、怪我のリスクもコントロールできれば、ゲレンデも面白いんだろう。
(クライミングジムみたいなイメージ)

山で滑れるようになれば、それも面白いんだろう。
(マルチとかバリエーションみたいなイメージ)
初心に帰って暗中模索の反復練習は、なかなか刺激的でした。

2012年12月24日月曜日

運動神経の代わりに、ムーヴ講習

12月21日(金)は、昼にムーヴ講習レベル1。
女性HMさん、女性YSさん、他に女性1名という3名様。

全員、
「一応、ジムのリードは出来ると思います」
という感じ。
レベル分けした甲斐があって、わりと同じくらいの面々。

夜は、ムーヴ講習レベル2。
常連男性NMさん、常連男性HYさんの2名。

こちらは、普段から一緒に登っている講習生仲間。


だいぶ前にも書きましたが、ムーヴ講習とは気づきの場だと思います。

運動神経が良い人が100回登れば上手くなるのは、私も始めた当初は全く謎でした。
ただただ、「羨ましい・・・」と思ったものです。

で、中級者となった今、ジムで素人さんグループがボルダリングでワイワイ話し合っているのを見て、分かるのです。

みんな、自分が登れなかったり、ジムの常連さんが軽々と登るのを見て、
「なんでだろう?」
と、思うのは一緒です。

で、常連さんやスタッフから軽いアドバイスをもらう訳ですが、そんなに付きっきりでは教えません。

「こうやると登れるかな?」
「足をこんな感じにすると、良いっぽいよ!」
と、本人達同士も仮説を立てます。

運動神経が良い人は、この仮説が合っている確率が高い!
だいたい、5回に1回くらいは、正解!

しかも、仮説が間違っていたときに、
「いや、かえって大変だし、違うっぽいや」
と、次に行くのも早い!

そう!
頭も柔らかいのです!

で、だから100回も登れば、5個くらいは新技に気付くし、登れば登るほど自然と反復練習にもなるでしょう。
逆に言えば、ちょっとくらい運動音痴でも、ムーヴ講習があれば安心?
あなたの運動神経に代わって、経験者の私が「こうやると上手く行きますよ」っていう原則を講習します。

でも、それを100回練習するのは、自分でやってくださいね。
反復練習するべき内容が分かれば、反復練習もそれなりに楽しいと思うんですよ。


具体的な講習内容
昼(レベル1)
・ネコ足
・腰を壁に近づける姿勢
・引き付けよりも捩じりを優先すること(HMさん)

夜(レベル2)
・腰を壁に近づける姿勢(特に、HYさんは軸をしっかり!)
・反動ムーヴ
・脇を締める(NMさんの癖を矯正)

2012年12月20日木曜日

スポーツルートは、ボルダーが大事

12月19日(水)は、久々(1年以上?)のスポーツルートで、秩父の河又。
パートナーは、K田さん。
最近は、夏はクラックとマルチなどの、山っぽいクライミングだけで過ごす日々。

ただ、冬は近場にそういうエリアがないので、冬山に行けない程度の短い休みの過ごし方として、ちょろっとスポーツルートをやることもあります。
でも、久々にやると、まずまず面白い。
クラックでは出てくることのない、石灰岩のコルネ、ツルツルのスタンス、ボルダーっぽいムーヴ。

そして、さすがに1年前よりは、ボルダー能力アップを実感できたりして。
たまには、こういうのも良いです。
本日は、K田さんが狙っている“デザートソング(5.12a)”をビレイしつつ。

自分は、1日でR.P.できる程度の、ボルダー系5.11シリーズをやろうと。
久々だと、オンサイト勘とか、オブザベ勘とか、鈍っているものもあります。
久々の石灰岩で、ちょくちょく足も滑りました。

が、それでも結局、スポーツルートではボルダー能力の方が大事ですね。

昔、河又で登りこんでいた時期よりも、はるかにボルダー系ルートにトライできました。

<休憩中は、ダウンを着ている>
いつも、講習ではフォームや省エネ技術ばかりを扱っております。

それは、

・初心者のうちに良い癖を身に付ける
・中高年の場合、(体が出来上がるまで)故障のリスクを下げる
・ムーヴの理屈を体系的に覚える、という観点で見ると、省エネ技術は体で理解しやすい
・丁寧な登りは、マルチピッチやアルパインでは、さらに重要!

<K田さん、上着を脱いで、いざ本気トライ>

その一方で、自分はジムでルートはあまりやりません。
ルート作り、講習などでルートエリアに居ることは多くても、自分の練習は月1日程度のオンサイト練習くらい。

ボルダールームで、ボルダーそのものか長モノで持久力トレーニングするのが、一番だと考えております。

実感を込めて言いますが、グレードを上げたいなら、ボルダーが一番手っ取り早いです。
雑な登りに見えても、省エネ技術はイマイチでも、5.12だって登るクライマーは幾らでもいるんですから。

あっ!
でも、そういう人はオンサイトが極度に苦手な場合もあるか・・・。


<デザートソング(5.12a)>
具体的に登ったルート
・ミヤザキミドリ(5.10a)アップ
・大将(5.10b)アップ
・イキのいい奴(5.10a)アップ
・ギザギザハート(5.10c)アップだが、かなり落ちそうになった
・泣かないで愛ちゃん(5.10c)これまた、落ちそうに!

・デンジャデンジャ(5.11b)
オンサイト(吠えながら、ギリギリ)
最近、個人の方によってリボルトされたという、ありがたいルート。
直前に、トライしていた人が、ガバに乗った砂を掃除してくれていて、本当に助かりました。

・デンジャラス(5.11c)
2撃
こちらも、リボルトされたボルダールート。
1便目は、ムーヴが分からず、何度も落ちる。
分かってしまえば出だしの3級1発だけ、というタイプ。

・デザートソング(5.12a)
テンション5回くらい。
K田さんが打ち込んでいるので、ちょっと気になって最後に触らせてもらう。
久々にやっても、面白いルート。

もっと登って、ボルダーっぽい5.12前半をサクッと登れるようになりたいです。

両立が難しいテクニック、相乗効果があるテクニック

12月18日(火)の夜は、常連男性KBさん。
2日前のアイスクライミング講習から、連続受講。

前回くらいで、基本フォームは垂壁ガバガバルートではほぼ完成。
本日は、反動ムーヴを練習しました。

KBさん、反動ムーヴが全然分からない訳ではありません。
ある程度は分かっていて、上手く使えることも多いです。

が、反動ムーヴを練習すると、ついつい姿勢が悪くなったり、リズム良く登ることを意識しすぎて雑になったりします。

そう!
講習しているテクニック同士が、両立が難しいものもあるのです。

他にも、
・肩の脱力と、姿勢を意識することは、両立が難しいとか。

逆に、
・肩の脱力が出来るようになると、ネコ足はしやすくなるといった、相乗効果が見られる場合もあります。

理由は、皆さん想像してみてください。

5項目の基本フォーム。
それに加えて、反動ムーヴ、オープンハンド、などの省エネ癖。

基本とはいえ、教えてみると奥が深いと感じます。
具体的な講習内容
・フォームチェック(姿勢のみ)
・反動ムーヴの練習
・ロープワーク(懸垂下降のバックアップ)

もうそろそろ、ジムの5.11aが登れそうな雰囲気です。
自分でも、反動ムーヴを試してみてください。

2012年12月18日火曜日

講習生同士の交流は嬉しい

山の知り合いを増やす会は、最終的に参加者9名。
前回からの参加者も4名、過去に参加したことがある人が2名、初参加の方が3名。

その場で、どこかに行く約束をしている人もいれば、とりあえずは知り合いを増やす程度の人もあり。
単純に、モチベーションが高い初心者達の飲み会ですから、特に決まりはありません。

講習歴が長い人や、半年程度でも社交的な人は、かなり友人が増えてきた様子です。

中でも、前回のメンバーでクラック合宿をした人たちが何人も居る、ってのが嬉しいことです。
クラック講習を卒業した人がリードしてトップロープを張り、それ以外の人は練習練習。

良いですね。
1ピッチの岩場なら、体験講習を受けるより、友達に連れて行ってもらった方が得るものが大きいでしょう。

地道に続けて行こうと思います。

ベースキャンプで講習

12月17日(月)は、ベースキャンプにてムーヴ講習レベル1。
前日に急遽の申し込みで、高崎の常連女性HMさん。
HMさん、この日の夜「山の知り合いを増やす会」に参加することもあり、高崎から上京?

せっかくなので、ベースキャンプで講習しました。

先週、リード講習を終えているので、ムーヴ講習はレベル1。
ネコ足、脱力、などの基本をやったり、ダイアゴナルなどの超基本ムーヴを講習していきます。

この日は、リードで本気トライも!
具体的な講習内容
・腰を壁に近づける姿勢
・ダイアゴナルの練習
・踏み替え、インエッジ、アウトエッジ、フロントエッジ、などの用語
・リード練習
(5.8、5.9は完登。5.10aは、落ちながら3トライしてみる。)

1ヶ月前と比べても、だいぶ上手くなりましたね。
ではでは、次回は来年ですかね。

アイスゲレンデ、侮りがたし

12月16日(日)は、八ヶ岳の南沢にてアイスクライミング講習。
常連男性KBさん。
本日は、ガイドとしてはミスしてしまいました。

私がリードしているときに、KBさんにビレイしてもらっていたのですが、
ビレイ位置の指示が全く甘く、落氷を当ててしまいました。
詳細は省きますが、聞いてくだされば答えます。

当塾の講習料にはガイドとしての安全管理料も含まれております。

もちろん、当塾では

・講習生にリードを教える
・ロープワークを教える
・山での判断を教える

などの要素があります。

それを、講習中でも自身でやってもらう以上、自力で身を守っていただくことも多いです。
とはいえ、今回は私の指示ミス。

「アイスクライミングの落氷は、初心者の想像以上に飛んでくることが多い」
ってのは、ガイドレベルなら常識ですし。

山で講習する時は、インストラクターであると同時に、ガイドでなければなりませんね。

とはいえ、打撲で済んだようですし、何よりでした。
具体的な講習内容
<3級程度のナメ滝で、基本練習>
・バランスの取り方
・レスト
・アイゼンの蹴り込み
・流れ止めの使い方
・スクリューの打ち込み方

夕方に、南沢大滝にチャレンジしようとするも、時間切れ&落氷。
アイスゲレンデだと、ついついリードだけに緊張しがちでしたが、やっぱり山っぽい危険も侮れません。

登り返しと懸垂下降の仮固定だけで、1日講習

12月15日(土)は、ストーンマジックにてロープワーク講習。
本来、KBさんの冬山講習でしたが、雨のため変更。

「雨でロープワーク講習になったら、連絡ください」
とおっしゃっていた女性KSさんも加えて、2名で実施。
この日は、懸垂下降の仮固定と登り返しの練習。

この手の作業は、

①まず、下手でも何でも出来るか?

ということに目が行きます。
が、実際には

②切り替えの手順が危なっかしくないか?
(マッシャーが滑ることを考慮したバックアップが重要)

③実際に、そのシステムで50mの登り返しになったとしても、1時間程度で解決できるか?
(ロープが引き抜けないなどのトラブルに際しては、ある程度は効率も大事)

といったこともあります。
ロープワークは、色々なシステムをやると、頭の中が混ざってしまいます。

KBさんは、そういった混乱を何度も経験してきただけあって、だいぶ落ち着いて来ました。
KSさんは、まだまだロープワークはこれからですね。
具体的な講習内容
・終了点作業の復習
(結び替え、懸垂下降、立木の場合)

・懸垂下降の仮固定
・登り返し
・仮固定の登り返しのシステム切り替え
・チムニー、ハンドクラックの練習(KSさんのみ)

「クライミングより、マルチピッチの方が楽しい」?

12月14日(金)は、越沢バットレスにて、マルチピッチ体験。
高崎の常連女性HMさん。

<まだ山歩きも初心者っぽい雰囲気>
HMさんは、富士山ガイドツアーで偶然私が担当したお客様。
夏からクライミングを始め、月1回程度の岩場講習、月1回程度のジム講習を受講しております。

<登る前の事前講習>
2日前に、ジムでのリード講習を終え、今回はいよいよマルチピッチ体験!
当塾の場合、ほとんどの方は

「アルパインクライミングやりたい」
「夏のマルチピッチやりたい」
といった構想があります。

が、HMさんの場合は、バリエーションとかマルチピッチ、アルパインなんて言葉は、イメージがありません(笑)。

<第一の核心部、無事に突破。>
「山とクライミングは、別物」
というイメージです。

単純に、山を登りたい、クライミングをやってみたい、という別々のモチベーションで今に至ります。

<レストできるポイントでも、まだまだ落ち着くのは無理で、グイグイ登ってしまう>
山好きでアルパインクライミングを志す人も、

1年、2年とスポーツクライミングに打ち込むうちに、
「これ自体、わりと楽しいかも」
とハマって行く人は多いです。

が、それとは違う始め方です。

でも、どっちも好きだという人は、正直言って教えやすい!

<2ピッチ目を終えた段階で、かなりテンションは上がっている>
で、終了点に着くと

「クライミングより、こっちの方が楽しいです!」
という感想。

マルチピッチも、クライミングなんですけどね。

<核心部。なんとかノーテンションで突破!>
とはいえ、

「しばらくは、フォローでも十分楽しめそうです。」

という消極的でありつつ、マルチピッチには積極的な気持ちを話しておられました。


<全ピッチを、オールフリー・オールフォローで完登した喜び!>
「せっかく登ったのに、すぐに降りるのは勿体ないです」

という希望により、岩場の上を歩き回って、神社などを見て回りました。
色々な面で、初々しいですね。

<懸垂下降>
具体的な講習内容
・スリングの収納方法
・アルパインクイックドローの作り方
・ハーネスのギアラックの整理方法
・コールの流れ、コール無しの流れ
・カウテールの作り方
・壁の中では、常にビレイされている状態を保つ、という考え方
・懸垂下降
・実践マルチピッチ(一般ルート、3P、Ⅴマイナス)

脇が甘い?

12月13日(木)の夜は、ムーヴ講習レベル2。
常連男性のNMさん。
色々なスポーツで、「脇を締めろ」なんて言いますよね。

おおむね、その方が力も入りやすいからだと思います。
脇が開いていると、引き付けるのに、肩の力が要ります。

で、NMさんの場合は、ガバを持って脱力するときにも何だか脇が開き気味。

講習しているうちに気付いたんですが、どうやら普段から肘が外側を向いておりました。
そうなると、自然と肩は上がり、レストしても脱力しにくい状態。
次のムーヴを起こすと、自然と下の写真のようになります。
これは、結構なパワーロスですし、高難度になってくれば
「肩を故障しやすいフォーム」
となりかねません。

「リラックス」
「脇を締めろ」
「腰を落とせ」

一般原則みたいな話ですが、クライミングにもやっぱり当てはまるんですね。

具体的な講習内容
・基本フォーム5項目の総チェック
(ネコ足、肩の脱力、指の脱力、腰を壁に近づける姿勢、引き付けよりも捩じりを優先すること)

全項目について、ちょっとずつアドバイスがありました。
マンツーマンだったので、ついつい教え過ぎちゃいました。
復習不可能な量だとは思いますが、頑張ってください。