2020年8月27日木曜日

成果に直結しない練習は、いつやるか

8月10日(月、祝)は、リード1回目&ムーヴLv.0にて、女性AKさん。
8月13日(水)は、リード2回目にて、女性AKさん。
ムーヴLv.0にて、女性KTさんも加えて2名で。
「リードで落ちる練習をした方が良さそうだ。」とは思っているが、ジムに行くと目の前の宿題回収やムーヴ解決に夢中になる、というケースは多いと思います。

「低グレードで足置きの練習をする時期を作った方が・・・」
「低グレードで全ホールドでレストする練習をする時期が・・・」
「ボルダリングで、ちゃんと着地を意識する練習をした方が・・・」
「オブザベに時間を掛けた方が・・・」
「ときどき動画を撮った方が・・・」
やらない理由は、何なのでしょう?
①目の前のムーヴ解決、宿題回収が楽しい。
(実際、クライミングの主たる楽しみだとも思う。)

②それが上達に繋がると信じている。
(実際、目の前の課題に夢中になることは、上達の半分くらいの要素を占める気はする。)


また、この話で一番代表的なのは、ムーヴの矯正だと思います。
例えば、腕で引く登りから脇を締めるフォームに切り替えている最中は、以前より登れなくなることすらあります。
丁寧に登る練習をしている最中は、以前よりスピードがゆっくりになり、前よりもグレードが落ちることすらあります。
しかし、いつか変えないと故障リスクが高いままですし、雑な登りは岩場での事故にも繋がります。
そして、練習方法さえ正しければ、数ヶ月~数年で少なくとも以前と同じレベルまでは登れるようになる、というのが自分や友人、講習生を見ていての印象です。

この期間を、長いと捉えるか、短いと捉えるか。

岩場で事故を起こせば、本当に恥を感じます。ヒヤリハットですら、人格否定された気分になります。
宿題回収や目の前のムーヴ解決だけを追っていても、何年も上達を感じないことは、十分に起こります。

一般的にクライミング歴5年~10年にもなれば、上達はゆっくりになるものです。
そう考えれば、数ヶ月~数年はそんなに長くもないと思います。
例えば、60代以上とかだと、数年はツラすぎると気持ちを推し量れる反面、年齢が高いほどこういう基礎を見直さないと故障や事故リスクが高い、という風にも見えます。

これを本気で実感できるのって、
・故障経験者
・大事故経験者
・10年くらい成長を感じずに腐りかけた経験のある人
くらいかも(笑)。

でも、上記の人って、クライミングを辞めるか紙一重な気もします。
僕自身、全部に多少は当てはまっていますが。
人間の悲しい性ですねー。