2021年10月13日水曜日

ニューモンタージュ

9月21日(火)は、自分のクライミングにて、瑞牆。
S本先生と、大面岩のニューモンタージュ(最高ピッチグレード5.11d、実質6P)。
<3P目のS本先生>

以前から興味があった、ニューモンタージュ。
S本先生も行ったことが無いと言うので、じゃぁ行きましょう。

2ピッチまではルンゼ登り。所々に、5.8っぽいムーヴが出てきますが、基本的には本チャンっぽい登り。泥や水流で、クライミングシューズが汚れるのを最小限に抑えつつ。
しかし、早速ラインがよく分からず(トポをコピーするのを忘れたため、駐車場で大体覚えて出発。)、「ニューモンタージュじゃなくてもトップアウトすれば何でも良いかな。」という気分になって来ます。

が、S本師匠に「あっちでしょ。」と指導を受けつつ、2ピッチ目を終えて、大体ライン上と思しきところに。

続く3P目(5.10a)は、プロテクションの難しいクラックらしいのですが、S本先生がルーファイに苦労しつつO.S.。
そして、終了点で4P目の核心(ボルトの5.11d)を見上げます。
うーん、暑いです。
そして、ここまでの本チャンっぽいルートで、なんだか気分がスポートの本気トライ向けに上がって来ません。
というか、今のピッチのフォローで汗かいてしまい、シューズの中も湿っています。

さらに、オブザベがほとんど出来ないルート構成、スラブセクションが難しそうなのに暑さでシューズ内が汗ばむ悪循環、シングルロープで行けるか怪しいロープの流れと、嫌なイメージがバンバン湧いてきます。

さらに、ビレイ点の足場も2人でいるには狭く、暑さも相まって、悠然と大休憩がてらオブザベするのも現実的では無さそうです。

感覚的には、普通のマルチのビレイ点作業+5〜10分程度のオブザベ&休憩でトライ開始して欲しい、って雰囲気を感じます。

いつも元気なS本先生にリードを譲ってみたものの、「良いよ、ジャンケンでも。」と言われて、なんと私が勝ってしまいます。行かなきゃ後悔するしね、と思い直してトライです。
<4P目(5.11d)の出だし>

しかし、O.S.トライは、ボルト1本目にて撃沈。
核心(4P目の5.11d)の前半部分は、スラブの5.11aとされており、全然ダメ。

早くもS本先生に交代し、そこは即座にムーヴ解決。
後半のカンテのハング越えで行き詰まり、またリード交代。

で、ヌンチャクを残した状態で、私がどうにかR.P.。
カンテとヒールフックを組み合わせたジムっぽいムーヴで、パワフルさから行きつ戻りつはできない一発勝負。マントルを越えた時の達成感は、相当でした。
<ほとんどノーハンドスラブのイメージ>

今回は、どちらかがR.P.するまで次のピッチに進まないチームフリーのスタイルで登っていたので、これで次へと希望を繋ぎます。

そして、5ピッチ目のS本先生が5.11aのスラブを見事にO.S.。
フォローでも、私は何度となく吠えまくる、超スリリングなピッチでした。
<5P目(スラブの5.11a)>



<青ロープはバックロープなので、絡んでいる訳ではありません。>

「いやー、これで完登が見えてきたね。」と語るS本先生ですが、最終の5.10cで私が大苦戦。もう真っ暗なんですよ(笑)。
とはいえ、S本先生オススメで購入したアクティックコア(明るいヘッデン)の威力で、どうにかO.S.。
S本先生、やはりサクサクとフォローしてきます。体力か、ヘッデン慣れか、岩場経験の差か。

そして、下降路はS本先生が行ったことがあるので、それに付き従い、無事に下山。
3連登なのに元気なS本先生、ヘロヘロの私という構図に自嘲しつつ、夜21時過ぎに下山となりました。

なんだか色々と反省の残る1日でした。
とは言え、結果的にはちょうど良い難しさのルートに対して、まずまずのスタイル設定で登れたので、良かったです。
ありがとうございました。

具体的な反省
①本格的なマルチに行くなら、もうちょっと早めに打診すべきだった。(今回、私が打診したのが前日だった。)
②トポのコピーを忘れた。
③シューズ選択をミスした。
普段は、スポートなどはUS9.5、長時間履くことが予想されるクラックやマルチはUS10.0を選択している。クラックの本気トライなどは、どちらを使うか直前で判断。
今回はワイルドなルート構成を予想して10.0で行ったが、スラブの5.11aが出てくることを考えれば少々痛くても9.5にすべきだった。

④時期は、まだ暑かった。とはいえ、10月で風が吹いたら手がかじかむ可能性も高いので、ベストコンディションを狙うのも結構難しそう。

1P目、2P目(石田、O.S.):
沢登りと本チャンの中間ぐらいの雰囲気。ときどき、5.8ぐらいのムーヴが出てくるが、それ以上に細い木を掴んで登る場面とかの方が怖い。

3P目(S本、O.S.):
プロテクションの難しい5.10aのクラック

4P目(石田→S本→石田にて、R.P.):
フェースの5.11d。ダブルロープで無いと流れが悪い。核心を越えてからの5.9ぐらいのスラブがリングボルトなので99%落ちないムーヴを探ることになり、めちゃくちゃ時間が掛かった。

5P目(S本、O.S.):
スラブの5.11a。ビレイヤーから姿が見えにくいが、フォローしてみて難しさにビックリ。

6P目(石田、O.S.):
NP &ボルトの5.10c。完全に真っ暗で、かなり苦戦。

そこから、大面岩の頂上を経て、下降。