2023年4月4日火曜日

チャレンジ落ち、ギブアップ落ち、不意落ち

リードのフォールについて、頻繁にお話しします。。
落ちる際の受け身姿勢、次のムーヴで落ちた場合の墜落距離の予測、振られ落ちの許容度、などなど。

そんな際に、
「落ちるときは突然落ちるから、そんなこと考えられません。」
という方が数多くいらっしゃいます。
そこで、私が提案する概念です。

①チャレンジ落ち
「落ちるかもしれない。」、「もしかしたらムーヴ成功するかもしれない。」という気持ちで、チャレンジした結果のフォール。
例)
バランシーなムーヴ、思い切ってデッドポイントを繰り出すとき

②ギブアップ落ち
「落ちまーす!」と自分で決めて、フォール。
例)
これ以上は登れないが今ならまだ安全にフォールできると判断したとき、落ちる練習のとき

③不意落ち
落ちるとは自分で思っていない場面でのフォール。
例)バランスや足置きが本人が必要性を感じている以上に繊細だった場合、そもそも雑な登りの場合、手のすっぽ抜け、ホールド欠損

先の質問をする方は、「フォール=不意落ち」という理解をされているのだと思います。

ちなみに、不意落ちは相当に場面を選ばないと危ないと思っています。
・ボルダリング、沢登りの小滝、であれば、高さ1m以内とか。
・リードであれば、トップロープ状態orほんの僅かなリード状態。
・純粋なトップロープであっても、振られ落ちで怪我をする方は相当数おりますので、場面を選ぶ必要があるでしょう。

というのも、チャレンジ落ちやギブアップ落ちは、「落ちる態勢をコントロールしよう!」という意識が強く働くからです。
そのため、様々なことに注意深くフォールできます。

非常に厳しく言えば、
「不意落ちを頻繁にするようなら、低いジムボルダーとジムトップロープだけで遊んでおけ。」
という話です。

高いジムボルダー、岩場ボルダー、リード、岩場でのトップロープ、どれも不意落ちへの許容度は限定的です。

「不意落ちの確率を減らし、チャレンジ落ちができるようになること」
これは、最低目標の1つだと思います。