2016年3月20日日曜日

謙虚な心

3月19日(土)は、ロープワーク講習にて、ストマジ。
男性YDさん、女性IUさん、女性KIさん。
謙虚の意味を、検索してみました。

  1. [名・形動]控え目で、つつましいこと。へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること。また、そのさま。「―な態度」「―に反省する」
  2. goo辞書より
謙虚の意味を、私は25歳くらいまで短絡的に考えていたと思います。

当時のイメージだと
「自分がエライとかスゴイとか思い“過ぎない”ように努力すること、偉ぶらないこと。」

これはこれで、人間関係には大事な気もします。
でも、自分自身のプラスになる態度じゃないです。
いま思えば、

「自分のダメなところを素直に反省できるように、常々心掛ける。」
くらいのニュアンス。

これは、成長力に直結しますね。
5.9を登っても、
「下手なムーヴで、安定感が不足していないだろうか?」

ロープを畳んでも、
「イマイチ下手なんじゃないだろうか?」

終了点作業をしても、
「危なっかしくはないだろうか?」

ビレイをしても、
「周りに、危険なビレイヤーだと思われてやしないだろうか?」

といった気持ちがある人が、追い追い伸びるという話。
いわゆるクライミング技術だけでなく、自然相手の山なら尚更です。

難しいんですが、自信が無いのとはチョット違うと思います。
最後の一文。
自信の無さと謙虚は違う、という意味が心に響いて来たのは、本当にここ数年という気もしますが(笑)。

ちなみに、続けてくださる講習生は、ほぼ全員謙虚だと感じています。
本日の3人も、教えやすくて有難い限り。

正直、僕の初級者時代の方が、よっぽど謙虚じゃなかったです。
山に鼻をへし折られ続けて、今があると思ってますから(笑)。

皆さん、ホント素晴らしいですよ。
きっと、山以前に人生経験が豊富なのでしょう。


具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
・終了点作業練習(結び替え。地上練習と擬岩にて。)(YDさん、IUさん。)
・スリングの収納、アルパインクイックドローの作り方、クローブヒッチの作り方を洗練(KIさん)

約半分の女性講習生は、カラビナの持ち方が苦手というのに、KIさんも見事に当てはまり。
1日、コツコツ練習してもらって、だいぶ良くなりましたねー。

2016年3月19日土曜日

リアクション

3月18日(土)は、リード講習を2コマ。
男性STさん、女性MKさんの2名。
講習生の反応というのは、気になるものです。

分かったことに対して、喜んでくれるのは勿論嬉しいです。
でも、腑に落ちない気持ちを素直に表情に出してくれるのも、ありがたいことです。
(まぁ、あんまり反論されても、その場では納得してもらえないこともあるので、ほどほどで議論終了することもありますが。)

分かったフリは進歩しないということが、この仕事をやって、本当によく分かりました。
本日の2人は、まるで芸人のような素晴らしいリアクションでした。

具体的な講習内容
1コマ目:
予定変更して、ムーヴLv.0。
・一手一手レストする練習
・足をスタンスに馴染ませる
・ホールドの向きを意識する
・オブザベーションしやすい態勢を意識する
・腰を入れる

2コマ目:
・エイトノットの結び方
・ATCを落とさない方法
・クリップ練習
・オートビレイで落ちる練習

素朴な感想

3月17日(木)は、マルチピッチ体験にて、越沢。
女性HMさん、女性HSさんのペア。
マルチ講習は、大きなトラブルによる衝撃体験も多いのですが、今回はチョット印象に残る体験多数という雰囲気を感じました。
さて、お二人の感想。

HMさん
「(ギアの収納は)以前もやったはずなんだけど、だいぶ洗練されました。」
「意外と、今日一番の収穫だったかもしれないです。」

こういうボソッとした感想のなかには、何か本質があるように思えます。
HMさん
「以前受けたことがあるから、って言って、体験講習を受けずにリード講習に行ったら大変でした。」

以前受けたのは、岩場リード講習の前なので、半分はガイド山行みたいなものでしたしね。
HSさん
「ビレイされている時間を延ばして、安全を図るんですね。」

コール無しにおいて、どうやって安全マージンを取るか、という発想を理解できたときの一言。
HSさん
「1ピッチごとに、何を考えれば良いかが見えて来て、面白いです。」

リード講習直前の体験講習では、ルートファインディングをしてもらって、そこを私がリードして行くという方式。
そこで、思った通りのラインで登れなかった場合のプランBや、敗退シナリオについても考えておくことに慣れて来た。
HMさん
「登りながら、敗退することも考えているってのが、スゴいですよね。」
(登っている最中は、ついつい上ばかり見てしまうので。)
HMさん
「ホントに、(岩のラインが)よく出来てるな、って思います。」

プロテクションが取れたり、ビレイ点が作れたり、ホールドが繋がっていたりして、何とか上まで登れることへの驚き。

HMさん
「セルフビレイに身体を預けて壁から離れて、こんなことしても大丈夫なんだ、って思いました。」

クラックではカムで落ちているんですが、カムのビレイ点にぶら下がる心理的抵抗はあるもの。
HSさん
「思ったより、岩が難しいですね。」

はい。そうなんです。
ショートルートの5.10aとかよりは簡単ですが、クラシックルートでも
「湯河原の5.9とかあるんじゃないの?」
と思うようなムーヴを感じます。

まだまだ、他にもロープワークやら話し合い方法やら、色々な感想が聞けました。
課題も見えて来て、これからのリード講習が楽しみですね。

2016年3月18日金曜日

お知らせ

現在、スケジュールで募集中の講習のうち、稀なものをお伝えします。


①3月21日(月、祝) マルチピッチ体験講習
1名キャンセルとなりまして、現在1名(残り1名)です。
クラックリード講習前後の方は、特に面白い内容だと思います。

最低参加条件は、ジムリード講習を終えているレベルなので、まだマルチリードが当分先という方も先を見てみる価値はあるでしょう。

また、4月2日(土)も、同じくマルチピッチ体験が、残り1名枠が空いております。

②4月21日(木) 登山入門
先日、天神平での雪上訓練を受けてくださった方が、
「無雪期は1年くらい歩いているけど、習い直した方が良いかな。」
という気持ちで申し込んでくださった入門クラス。

奥多摩の低山にて、実施します。

このブログを読んでいるほとんどの方は、初中級クラスのクライマーだと思います。
その中で、登山はあまり自信がないけど、ちょっとずつ始めている、くらいの方がおりましたら是非とも。


2016年3月17日木曜日

落ちても大丈夫ですか?

3月16日(水)は、1コマ目がムーヴLv.0。
IR夫妻。

2コマ目が、リード3回目。
女性TOさん、復習参加の男性NMさん。
リード講習中に、こんな質問が出ました。

「ロープと足との位置関係は、~~だと危ないんでしょうか?まぁ、落ちるときは、そんなこと気にしてられずに落ちるんでしょうけど。」

この質問には重大な誤解が含まれていると、私は感じます。
さて、どこでしょう?
私の考えとしては、
「落ちたら危ないかもしれないのに、落ちてしまう。」

という部分が、クライミングにあるまじきものだと思います。

リードでは
「ここで落ちても、99、9%以上、怪我しない!」
という確信の元で、チャレンジングなムーヴをするのがセオリーです。

このセオリーに反することも、かなり際どいトップクライマーが実践しているように見えたりはします。
ただ、彼らはリスク承知でチャレンジングなムーヴをこなしているんであって、初心者的な無謀さとは違います。

しかし、断じて初心者向けではないと思いますよ。
最初の質問に戻って・・・

ロープと足との位置関係を直してからトライすべきなのか、それとも直さなくても大丈夫なのか、落ちる練習でハッキリさせておきましょう。


具体的な講習内容
1コマ目:
・カラビナの持ち方
・コールの回数を減らす意識
・足をスタンスに馴染ませる
・スタンスに乗るか、押すか
・インカットしたホールドを意識する

2コマ目:
・ムーヴアドバイスを数点(クリップ用に手順を変えるか、クリップ前にレストを入れるか)
・ロープの弛ませ具合
・ロープの繰り出し
・反対側の末端処理の意味
・しゃがみビレイ&立ちビレイ
・落ちる練習&止める練習
・スラブ面のオートビレイにて、落ちる態勢の練習

今回は、内容的に半分くらいでしたので、TOさんは第3回を再受講お願いいたします。

2016年3月16日水曜日

ド根性の出し惜しみ

3月15日(火)は、スキー練習にて、かぐら。
Sさんと。
スキー練習しているとき、夕方最後の30分くらいはツライ日も多いです。

でも、我慢することで、越えられる一歩もあるかなと思います。
日によっては、真昼間からツライこともあります。

・何を意識すれば良いか分からず、練習の面白みを感じない
・天気が悪く、リフトが寒かったら、徐々にウェアが濡れてくる
・何となく、1人が寂しい気分的なサイクル

真昼間からツライと、さすがに夕方まで練習するのがド根性ものです。
学生の頃は、こういうド根性こそ大事だと思っていたのですが、最近はすっかり丸くなりました。

ド根性も、たまには良いです。
けれど、頻発すると逆にダラけたい気持ちが強くなりすぎてダメ。
そんなときは

・1時間くらいは我慢しながら、何とか楽しい練習を探す。
・次回は誰かと滑りに来ようと、心に決める
・次回はスクールを受けようと、心に決める
・早めに帰る

といったことを考えることにしました。

ド根性の方が、より高みを目指せるのかもしれませんが、私はこのあたりが妥協点ですねー。

2016年3月14日月曜日

オールフリーは、おまけなのか?

3月13日(日)は、マルチピッチリード講習にて、越沢。
女性STさん、男性ITさんのペア。
<土曜の夜は、雪だった様子>

マルチピッチリード講習の主眼は、“初登者のつもりで登る”ということにあります。

残置は無いものとして、ルート情報も知らないものとして、
「自分だったら、このあたりを登ろう。あそこでダメだったら、こうやって敗退しよう。」

というシナリオを想定しながら登ることが大事です。
<ロープワーク練習>

これは、マルチのみならず、沢登りや冬期登攀にも通じる考え方です。

もちろん私の個人山行でも、トポを読んでから登りに行くことはあります。
そうであっても、自分の頭で考えることが、安全上も大事だと思います。
<講習生をビビらせる、越沢>

そんな訳で、初登攀ごっことして、岩を登る切ることが講習ルール上は完登になるはず。

「テンションしようが、A0しようが、残置無視・トポ無視であれば、完登なんじゃないの?」
という話。
<ハンギング気味のビレイ>

でも、せっかくだから、なるべくフリーで登りたいのもクライマーの人情。

で、表題の
“オールフリーは、おまけなのか?”

というテーマになります。
<基礎練習>

前振りはそんなところで、本日の出来事。

①2ピッチ目までは、特に大きな問題なく、オールフリー。
②本日3ピッチ目で、STさんがテンション掛け掛け、カムA0も数か所交えて、気合いのトップアウト。
③フォローのITさん、暗くなってしまったこともあって、テンション、カムA0を積極的に使って、いわゆる「何でもアリ」でのトップアウト。

ただ、今回の場合、時間的に余裕がなかったこともあります。

オールフリーを目指して粘ることは、現実的ではありませんでした。
3ピッチ目の出だしで敗退するか、今回のように力技でトップアウトするか、の2択だったと思います。
帰りに2人が、
「この場合は、完登じゃないんですかねー?」
という話をしておりました。
<本気トライ中の2ピッチ目>

そりゃあ、オールフリーで登れるに越したことはないです。
今回に不服なら、チャンスを見て、リベンジしに行くのが良いと思います。

ただ、“完登とは何ぞや”という気持ちで、以下の質問をしてみました。

「すっきりオールフリーで登れたのを、満足度100として、今日は50くらいは満足できましたか?」
<コーナークラック>

STさん:
「いや、もっとだね!!!65くらいは充実した!」

ITさん:
「まぁ、2ピッチ目の終わりで敗退するよりも良かったと思う。ただ、登ったっていうよりも、“登らされた”って感じ。」
<2ピッチ目のフォロー>

この2人の言葉は、真を付いています(笑)。

オールフリーは初登攀ごっこにおける絶対条件ではないけれど、結構重要な要素、というぐらいのニュアンス。
<初めて作ったカムのビレイ点>

今回は今回で、“完登”って呼んでも良いとは思います。
講習ルール上は、初登者の気持ちでトップアウトしておりますから。

でも、せっかくだからリベンジもして欲しいですね(笑)。
<夕方の3ピッチ目>

ちなみに、今回のラインは、過去の講習生の命名だと。
スカイステップ、小悪魔チムニー、というものです。

命名ごっこは、やっぱりオールフリーで登れないとダメでしょうかね(笑)。
いまどき、人工ルートが発表されることも稀ですし。