2016年4月16日土曜日

ルート上級者は、希少価値?

4月15日(金)は、リード1回目。
女性NMさん、男性AKさん、新規男性TBさん。
ボルダリングと比べて、ルートクライミングは上級者を真似することが、色々難しいと思います。

①平日夜のジムだと、上級者はボルダーでトレーニングする人が多いので、あまり見かけられない。
(パンプ2とかは、違うんでしょうか?)

②岩場でも、初心者岩場と上級者岩場は明らかに違うエリアであることも多いので、やっぱり見かけにくい。
(湯河原とか、天王岩とか、まず来ない。小川山でも入門エリアに来るのは、講習中の姿くらい。)

③高いところで行われる分、あまり細かく見られない。
なんで、そんなことを思うかと言いますと。

講習生に、
「上手い人達って、こうやってますよねー。これは、真似した方が良いと思うんですよ。」
と話しても、ピンと来ない人が多数だからです。

私の場合、ジムに5.14クライマーの先輩も居たし、平山ユージのビデオなんかを見まくりましたし、ロクスノも買いあさりました。
今でも、長門さんの登りを見たりするのは、良い機会だと思っています。
(ちなみに、私はコンスタントにR.P.するのは5.12前半程度なんで、たいして登れません。)

その点、ボルダリングはすぐ隣で3段やら4段の人がセッションしてたりするから、ジムに通うだけでも相当お勉強になりますね。

また、初級者が上級者と同じように、ジムはボルダーだけと割り切るのも考えものだとは思います。
やっぱり、クリップ態勢や判断、オンサイト戦略、レッドポイント戦略、ビレイとか、学ぶことは多いので。

そうなると、技術のディスカッションが大事でしょうかね。
講習内容も含めて、鵜呑みにせずに、考えて行きましょう。
あとは、たまに上級者が来たら、凝視するのもアリでしょう(笑)。

2016年4月15日金曜日

1%

4月14日(木)は、1コマ目がリード3回目。
女性Sさん、復習の女性Hさん。

2コマ目が、ムーヴLv.1。
2人に加えて、久々の女性ARさん。
<肩の脱力>

ジムでのリード中に、「99%クリップできそうだ。」と思ったら、是が非でもクリップしたくなる初心者心理。
ところが、よく考えると「1%でも手繰り落ちのリスクがある。」という事実は見落とせません。

クリップ後はトップロープ状態になりますので、その安心感を得たいのでしょう。
<実践本気トライ>

反対に、

「99%、落ちそう。」と思ったら、自らギブアップしたくなります。
※安全な状況での「テンション」コール

しかしながら、「1%でも登れそう。」という可能性も見過ごせません。
ただ、初心者のうちは、どうしても逆になってしまう人が何割もいます。
99%どころか、80%でも同じなんですよ。
Sさんも、その1人でした。

「落ちるのが怖い。」から「事故が怖い。」へと、心をシフトしていきましょう。
完璧になることはありませんが、徐々にマシになるものですよ。
具体的な講習内容
リード3回目:
・ビレイの立ち位置
・ロープの弛ませ具合
・ロープの出し入れのコツを数点
・リードで落ちる練習&止める練習

ムーヴLv.1:
・リードで落ちる練習&止める練習(Sさん、Hさん)
・レストで下ろしている側の肩の脱力
・壁に入り込み過ぎると、ホールドが効かなくなることがある
・足を振り子気味に移動させる方法
・両手を使って反動を付けるデッドポイント

・実践本気トライ
Sさん:垂壁5.10a 1テン。クリップの安全意識に、まだ課題あり。
Hさん:垂壁5.10a 4クリップくらいで敗退。しかし、クリップへの安全意識は高いのは素晴らしい。
ARさん:垂壁5.11b 3クリップまでを目標に、オブザベ&ハングドッグ練習。3クリップ直前までは、ムーヴ解決。1手だけ、惜しい感じ。

本日で、Sさんはジムリード講習を卒業といたしました。
まだまだではありますが、自主練習やムーヴ講習で補ってくださいませ。

2016年4月14日木曜日

ファインプレイより手堅いビレイ

4月13日(水)は、岩場リード講習にて、天王岩。
女性OGさん、男性KYさん、女性SMさん、男性NSさん。
リードのフォールに際して、ビレイヤーは最善を尽くしたい心理があります。

例えば、たるみを取ること。
これ自体は、墜落距離が短くなって良いことです。
ただ、これも・・・

「落ちます!」というコール ⇒ ビレイヤーが焦ってテンション ⇒ クライマーを下方向に引きずり下ろす
という事例をよく見かけます。

グランドギリギリなら、是非たるみを無くしたいのですが、リスクも大きいです。
また、「落ちるかも!」という雰囲気で数手進む場合は、登る分のたるみが必要です。

さもないと、上がろうとしたら下から引き戻されてフォール、という悲劇になります。
<リードで落ちる練習>

他にも、フォール中の数秒で、少しでもロープを引きたい衝動もあるでしょう。

ただ、このときビレイ操作失敗すると、ロープが流れてしまいます。
また、ロープを引きたいと思うあまり後ろに飛ぶと、ビレイヤーが転ぶこともあります。
つまり、フォールに際してロープを離さない、というだけで最低限のビレイ。
それ以上に頑張ると、失敗するかも、という話。

「落ちます!」
と言われようが

「落ちるかも!」
と言われようが

ボルトより上なのに、クライマーから誤って
「テンション」
と言われようが

焦ってロープを引かなくても、及第点だと思います。

一方で、中上級者は多少はファインビレイをやっていると思います。
クライマーがバランスを崩してから本格的に落ち始めるまでの1秒くらいで、ロープをちょっと引くこともあります。
(この技で、手繰り落ちを事故未遂に済ませたファインプレー経験者も、数多いと思います。)

でも、まずは及第点のビレイが落ち着いて出来てから、といったところです。
具体的な講習内容
・ムーヴ練習
(片手主体のバランス、足を押す意識、足移動の反動ムーヴ)
・ヌンチャクの向き
・流動分散、固定分散、独立分散の仕組み
・落ちる練習&止める練習
・トップロープにて、登る練習(NSさん)
・実践本気トライ
KYさん:クラックジョイ(5.9) オンサイト
OGさん:クラックジョイ(5.9) 最終クリップまで行けず、手繰り落ちの危険を感じて、敗退判断

本日は、色々ありました。
落ち込み過ぎず、うまく反省して次に活かしてください。

2016年4月13日水曜日

先が読めない

4月11日(月)は、スキー練習にて、かぐら。
K田先生と。
講習生から、オブザベを相談されることは多いです。
最初は、ジムで手順だけでもオブザベしましょう、と教えます。
もう少しレベルが高い人には、こちらも色々考えます。

で、私もスキーでは、オブザベできません。
特に、コブが全然ダメです。

傾斜が急、コブが深い、といった目先のことが気にかかります。
しかし、実際はコブの形状によって難易度が違うので、滑り始めてビックリすることばかり。
(意外と簡単、意外と難しい、など)

自分が滑るラインが、予測できないからでしょうか?

これから、クライミング経験を当てはめて行こうと思います。

2016年4月12日火曜日

山屋のためのフリークライミング

4月9日(土)、10日(日)は、岩場リード講習にて、湯河原。

1日目は、NSさん夫妻、女性IUさん、女性NBさん。
2日目は、男性KBさん、男性OMさん、復習の女性KIさん。
<桜>

山のためにクライミングをやろう、と思う人は多いです。

その際、注意したいことがあります。
<IUさん、アプローチのオンサイトトライ>

最も大事なのは、フリークライミングそのものを楽しむことです。

私が学生の頃に、3年以上ジムに行っても5.10aしか登れなかったことは、何度か書きました。
スポーツとしてコツが分からなかった、というのが一番の原因でしょう。

しかし、もう1点重大な問題点がありました。

「フリークライミングそのものは、そんなに興味がないんだけど、クライミングの技術は山のために欲しい。」
と発言していたことです。

いまにして思えば、こんな生意気千番なガキが上手くなるわけないですよね・・・。
<ムーヴ練習>

もう1つは、山に役立ちそうなムーヴ、安全管理、戦略に目ざとくなることです。

スタティック、レスト、オブザベーション、クライムダウン出来る範囲か考えながら登ること、などなど。
<だいぶ結び替えが分かって来た様子>

前者に欠けると、何でもやってみよう、という意識になれません。

典型的ダメ発言としては、
「山じゃ、こんなことしないし。」

山の代わりに、マルチ、沢、アルパイン、とか言っている輩には、要注意です。
“こんなこと”には、グレードだったり、ハングだったり、見た目が派手なムーヴだったり。
<NS旦那のアブラカダブラ>

しかしながら、実際にフリークライミングを頑張ってみると、

「デッドポイントってほどじゃないけど、若干の反動を使った動きは山でも有効だな。」
「ヒールフックって、意外とアクロバティックじゃないから、山でもアリじゃん。」
「本気トライのメンタルとかオブザベーションって、上手く言えないけど山と同じな気がする。」
「ショートルートで落ちるからこそ、山での安全管理も分かって来たかも。」

といった発見も多いです。

食わず嫌いが、成長を滞らせます。
<完登!>

一方で、山のためにクライミングを始めたはずなのに、
“足置き・スタティック・レストといった、典型的な山向きムーヴが下手”
ってのも、考えもの(笑)。

アルパイン以前に、岩場のある登山道を安全に歩く能力さえ、上がっていないかもしれませんよ。
<IUさん>

この2つの観点を、上手に併用することは、結構難しいです。
でも、できないと一生をクライミング初心者で終わります。

だからこそ、講習生には絶対に越えて欲しい壁だと思っています。
<NS奥さま、マゾおけさのオンサイトトライ>

なんでこんなテーマにしたかって言うと・・・

講習中、
「将来的にマルチとかバリエーションとか登りたいなら、それを見据えて、こういう習慣にして欲しい。」
とか

「ショートルートで、安全なら落ちるまで頑張るべき。」
とか、話しています。

これって、一見矛盾するようにも思えます。
<2日目>

こういった説明の背景は、1年に数回くらいブログで確認して置いても良いかなと、思った次第です。

2年も経てば、講習生も半分くらい入れ替わりますからね。
<懸垂下降の練習>

具体的な講習内容
・ムーヴ練習
(完全に片手主体のバランスを作る、スメアリングの理屈、ホールドやスタンスに圧力を掛ける意識、腰を入れる、など)
・リードで落ちる練習&止める練習
・終了点作業練習
(単純な結び替え、懸垂下降、終了点が~~だった場合、などを各人に合わせて)

・実践本気トライ
NS旦那さま:アブラカダブラ(5.10a) レッドポイント
        マゾおけさ(5.10b) ムーヴ解決しつつ、トップアウト
NS奥さま:マゾおけさ(5.10b) オンサイト!
   2人とも、だいぶ岩場で登れるようになってきましたね!

IUさん:アブラカダブラ(5.10a) レッドポイント
   不用意に動いて、易しいセクションでポロっと落ちてしまいました。オンサイト失敗の反省は、尽きません。
<KBさん、マゾおけさのレッドポイントトライ>

OMさん:アブラカダブラ(5.10a) オンサイト!
     マゾおけさ(5.10b) 最終クリップにて敗退
  安全なら、ロングフォールも辞さずに、しっかりと手を出していく理想的な本気トライでした!
  一方で、足置きやスタティックにはまだ課題が多いので、自己研鑽もよろしくお願いします。
<OMさんの魂のクライミング>

KBさん:マゾおけさ(5.10b) レッドポイント
   前回のリベンジ達成!
   本気トライそのもの以上に、講習で学んだことが、だいぶ整理されてきたようで嬉しそうでした。

KIさん:ゼルダ(5.11a) レッドポイント
   前回の講習で1トライ、今回で数トライ。
   夕方の最終トライで、きっちりと核心ムーヴを決めたときは、全員を沸かせました。
   良いトライでした。
<ゼルダのR.P.>

今回で、OMさんとKBさんの2人は、岩場リード講習を卒業といたしました。

また復習参加でも、クラックリード講習でも、いらしてくださいませ。

2016年4月9日土曜日

スモールステップ大作戦

4月8日(金)は、ムーヴLv.0。
1コマ目は、女性MMさん、新規男性IMさん。
2コマ目は、全員新規で、女性TTさん、女性MMさん、女性KKさん。
<だいぶサマになってきた昼のMMさん>

オートビレイで降りるとき、最初は怖いものです。

で、この練習方法として、まずは下部2mくらいの地点で降りてみると、仕組みが分かって安心できます。
と、ここまでは常識的な話。
しかし、まだ怖いという人もいます。
落ちる態勢が怖い場合もあれば、高いほど単純に怖いという場合もあるでしょう。

そういうときは、目標は
“終了点から飛び降りられること”
と決まりました。

次は、そこまでの練習メニューを組みます。

例えば、下部2mで飛び降りたら、次は3mで飛び降ります。
次は4m、次は5m、・・・。

で、慣れて来て、「5mも8mも同じじゃん」と感じたら、いよいよ終了点から降りるという段取りです。
逆に、3mでは大丈夫だけど、4mだと怖いという人は、3mで反復練習してみたり、3.5mという中間ステップを設けるといった練習もありです。
これって、リードで落ちる練習にも通じるものがあります。
また、この話をしたら、「受験勉強と同じですね!」と反応した大学生もおりました。

自分でスモールステップの階段を設計することは、伸び悩まない1つのポイントでしょうね。

具体的な講習内容
・ダブルチェック
・カラビナの持ち方
・一手一手レストする練習
・足をスタンスに馴染ませる
・ロワーダウン姿勢

その他、表題のような、練習に対する意識的な話を何点か。

2016年4月8日金曜日

意外と危ないトップロープ回収

4月7日(木)は、ロープワーク講習。
女性UNさん、女性SMさん、女性IUさん。
結び替えというのは、作業そのものは単純です。

「リードで登り、終了点がラッペルリングだったから、結び替えで降りる。」
という、教科書的なシチュエーションであれば。

ほとんど誰でも、1~数時間で理解できるでしょう。
ただ、仲間内で初心者を連れて行く場合、最初に結び替えを体験するのは、トップロープ回収だったりします。

そうなると、シチュエーションが少し複雑になります。
最初にセルフを取るにしても、ちょっと迷うでしょう。

通常通り、終了点のチェーンやラッペルリングに掛けるべきか?
それとも、トップロープ支点に掛けるべきか?

前者の場合は、いつでもトップロープ支点の回収ができます。
後者の場合は、作業が完了するまでトップロープ支点の回収ができません。

また、後者の場合、テンションの移行(※)がやりにくくなることもあります。

※テンションで張ってもらってから、セルフを外すことで、チェックになる。
このぐらいの話でも、大混乱する方が多いということは、知っておいて良いと思います。
何度も思考回路を回すことで、慣れて来ますから、成長を待ちましょう。

ちなみに、私はリードでの結び替えはすぐに教えますが、トップロープ回収は慣れるまでやらせないことにしています。

下から大声で指示を出せば済む、という話ではありませんからね。
具体的な講習内容
・ロープ畳みを洗練
・終了点作業の練習(結び替え)
事故事例から学ぶバリエーション、偽岩を使っての実践練習も

・フィンガークラック練習