2014年4月3日木曜日

わざと、ゆっくりやる練習

4月2日(水)は、リード講習1回目。
新規の男性OZさん。
マルチピッチを先輩に連れて行かれたことがある人なら、8割くらいは聞いたことがあるでしょう。

「スピード、スピード!」
「もっと、早く登って来い!」

易しいピッチを登るスピード、ロープワーク、ギアの回収、確かに現場ではスピードが重要です。

でも、焦るとかえって失敗して二度手間、三度手間になったり。

とはいえ、新人はマルチで急ぐべき理由が理解できていないので、急かした方が早く突破できるのも真理・・・

スピードor丁寧、が顕著に出る場面です。


ただ、これはジムクライミングでも同じ。

「クリップは、早くしたい!」
「足置きは、一刻も早く決めたい。」
「重心移動なんて、してる暇があったら、次のホールドを掴んでしまいたい。」
「ちょっと汚くても、早くロープを畳んでしまいたい。」

誰もが、思い当たると思います。
経験を積むと、そんな状況でも、
「あえて、丁寧に!」

と自分に言い聞かせるものです。

ただ、これは膨大な経験値に裏打ちされているような気がします。

「こういうパターンは、心理的に焦っちゃうんだよな・・・」
「焦っても、ろくなことは無かった・・・」
「丁寧にやれば、確実に出来ること。それは、練習で分かっている・・・」

で、丁寧でも洗練されれば、スピードは付いて来ます。

もちろん、ギリギリの場面では、スピードと丁寧の選択をすることはあるけれど。


だから、講習生にはとりあえず、ゆっくり丁寧にやることを第一義に講習しています。

本日も、

・カラビナの持ち方
・足置き
・バランスを探すこと
・クリップ

などなど、「もっと、ゆっくりやれば良い方法が見つかりますよー。」

とアドバイスしました。