2023年1月11日水曜日

レイダウンスタートの楽しみ方

12月29日(木)〜31日(土)は、豊田にボルダリングツアー。
カメチヨと。
初日のみ、MJさん。2日目まで、狂祖さまが一緒に。
<久々の岩場で、存分に楽しむMJさん>

<痛風と腰痛を押して、とりあえず現地までは来た狂祖さま>

今回は、普通にフェース目的。

気になっていた桜餅(e、スラブ系)は、また敗退です。(12月29日)
名前不明の課題いくつか(下の写真など、2〜3級ぐらい)は登れました。(12月29日)
ムーンサルト(e、ハング下のトラバース課題)は、どうにか宿題回収。一応、このツアーの成果でしょうか。(12月31日)
ダイアモンドスラブ(d)は、また敗退。(12月31日)
<楽しいヒールフックの連続課題。1時間弱の打ち込みにて、完登。>

指や腕がヨレたときに、ふと歩き回れば割れ目があります。
課題と呼ぶにはチンケですが、低いだけにインバージョン(反転)の練習にはなる代物です。
<まずは、自分でルール設定>

まずは、ルールを決めます。
・スタートホールドを決める。
・シットダウンスタートにする。
・レイダウンスタートにする。(背中を付けて寝転ぶようにスタート)
・三点倒立スタート、逆立ちスタートもアリにする。

その割れ目が、ムーヴ的に面白くなりそうなルールを決めます。
ルーフクラックで、インバージョンからの戻りムーヴをイメージすると、色々とアイデアが湧いてきます。

写真のクラックだと、SD(シットダウン)スタートにすると、右側にテラス状のスタンスがあることも手伝って、普通のレイバック課題になりそうですね。
<今回は、レイダウンスタートを選択。>

次に、身体を起こすムーヴをオブザベします。
スタート姿勢自体は、ルールを自分で決める以上は想定できていることが多いので、ここが唯一の未知との戦いになります。

当然、厚いマットを敷くと大幅にスタートの高さが変わってしまうので、
・マット無しで取り組むか?
・薄手のマットにするか?
・スタートしてからマットを引っ張って頭の下に敷くか?(パートナーに押し込んでもらうか?)
といった選択も、面白いところです。
<狂祖さまは薄手のマットを選択、ニーロックを決めて離陸!>

あとは、スタート直後にインバージョンの解除ムーヴに入ることもあれば、インバージョンのまま50cmぐらい進んでから解除ムーヴに入ることもあります。
(発表された課題や、リードのように、インバージョン部分が長くは無い。ただ、それでも結構面白い。)
<この課題は、スタート直後にホールドが出てくるので、入門的>

オススメポイントを挙げます。

・岩が密集しているボルダーエリアなら、かなりの高確率で発見できる。
・指や腕が疲れないので、トレーニングとして良好。ジムボルダーで指が疲れてからスローパー課題をやったり、スラブや凹角課題に転戦するのと似ている。
・ツアー中のレスト日に、軽めに数回遊ぶくらいはやっても翌日のフェース系の本気トライには影響しにくい。
・家で腹筋するより楽しい。
・ルーフクラックの貴重なオンサイトトライに備えて、テクニック習得になる。
・経験上、「クラックを集中して練習しよう!」と思い詰めると、擦り傷が酷くて耐えられないので、フェースの合間に余興的に挟むのが心地良い。

<ルーフクラックが少々高さがあったため、逆立ちスタートでトライする私>

マイナスポイントも挙げましょうか。

・いつ何時、割れ目に出会えるかが全く想定できないため、原則的にフェースとクラックのどちらにも対応できる服装で岩場に向かわねばならない。
・人がいるボルダーだと、奇異の目で見られるか、尊敬の目で見られるかは、運次第。
・少々汚れる。
・少々の掃除道具を、ボルダー装備の中に常備したくなる。
<逆立ちスタート、トライ失敗>

<逆立ちスタート、一応トライ成功>

この練習方法は、野猿谷で用語化された「ハサマリング」の延長です。
地上1〜2mだけが被ったワイドは、SDよりもレイダウンの方が面白くなることが多い、という経験則から、この練習方法に至りました。

やってみると分かりますが、どこまでアリなの?というルールの明確化が難しく、一般化したゲームにはなりづらい印象です。
SDスタートにも多少そういうところがあるので、何となく想像いただけることでしょう。
ノーハンド課題と同じく、あくまで余興を兼ねたトレーニングかなと思います。