2017年5月18日木曜日

ギブアップ

5月12日(金)は、リード3回目。
女性Mさん、女性ISさんのペア。
本日の最後、1本だけ本気トライ。

トライ前に
「危険ならギブアップして良いですが、危険じゃないのにギブアップするのは止めてくださいね。」
と一声。
<フォール写真>

すると、
「それが一番難しいんですよー。怖いからテンションは無し、ってことですよね。」
と返事。

でも、ちょっと落ちそうなセクションでも、
「今は、ランナウトしてないから大丈夫!」
と自分に言い聞かせるようにしてムーヴを起こす場面があって、なかなか良いトライでした。
期待通りで、嬉しい限りです。
<5.10bをオンサイト>

さて、本日で2人はジムリード講習を卒業といたしました。

まだまだ不安も質問もありそうですが、続きはムーヴLv.1でも、岩場リード講習でも、お好きなように受講して下さいませ。

2017年5月13日土曜日

意識し過ぎて

5月11日(木)は、ムーヴLv.0。
男性SGさん、新規女性MYさん。
私:「こういうことを意識してみたら?」
講習生:「やってみます。」
    「あれ?あれ?意識したら、かえってぎこちなくなりました。」

こういうケースは、とても多いです。
よくある原因。

①私が意識させようとした点が、多すぎる。
一緒に組んだ講習生がレベルが高くて、質問事項が多いとき。その対応を、私が失敗するとよく起こる。

②私が意識させようとした点が、高度すぎる。
同じく、一緒に組んだ講習生の質問が高度なとき。同じく、私が失敗すると・・・。

③講習生自身が、“意識して動きを変えると“いうことに不慣れ。
これが私にとって、なかなかの難題。
講習生は不快感が激しいこともあって、それが顕著に顔やら言葉に出る人もいます。(本日の話、という訳ではなく)

ただ、これに慣れてもらうことは、クライミングの上達を目指す上で、とても大事。
だから、不快感があっても
「色々考えすぎるより、あまり考えずに登った方が楽だ。」
と諦めるのは急がないで欲しいのです。
(ときには、何も考えずに登ると上手く行くケースもある、というのがまた難しい・・・。)

これは、ムーヴLv.0に限らず、岩場リードであっても、クラックリードのジャミングであっても、果てはアイスクライミング講習であっても、同じ難題が降りかかります。
講習生も不快なのは十分伝わってきますが、どうにか頑張って行きましょう。
とりあえず、これに関連して本日何度も話題にしたことは、“めちゃくちゃゆっくり登った方が、初心者はムーヴを意識しやすい”ということでした。

さて、本日でMYさんはジムリードに進んでO.K.としました。

2017年5月11日木曜日

腕を伸ばすと楽(なことが多い)

5月9日(火)の夜は、ムーヴLv.0。
女性KFさん、新規女性TMさん、新規女性KNさん。

レストするとき、腕を伸ばすと楽、という一般論があります。引き付けをキープするのは、疲れやすいという趣旨。
(これには色々と異論・例外やらがあるのですが、それらの分類は複雑なので文章化はパスするとして。)

今回の方々からは、ちょうどその例外みたいな意見が出ました。
「腕を伸ばすと、壁から離れて怖い。」
「腕を伸ばすと、かえって体重が足に乗らなくて怖い。」

前者は心理的なものなので、慣れれば「やっぱり腕を伸ばした方が楽。」と思うこともありそうです。
でも、後者は正解ってこともあるでしょう。例えば、スラブとかは、腕の曲げ伸ばしよりも足に立てるかどうかの方が重要なことも多いので。
他にも、前傾壁でも上手い人が肘を曲げてレストしている姿は、よく見かけますよね。

そんな訳で、例外も多いんですが、基本的な初級セオリーは実感できるまで理解したいところ。
(ちなみに、セオリーの例外を徹底的に考えることは、中級者の上達に有効な気がします。)

さて、本日で、TMさんはジムリード講習に進んでO.K.としました。
もしよろしければ、引き続きよろしくお願いします。

クラックの森


ツアー9日目の最終日。
8日目は、広島から山梨への移動。
<エリア全景>

以前から気になっていたエリアを、登って来ました。

地獄エリアの一部なので、登られている可能性は高いです。
ただ、地獄エリアの開拓者の角屋さんに確認したところ、一部は登られているらしいが記憶も曖昧ということで、発表することで了承を得ました。
地獄エリア周辺も、すっかり人気エリアという感じなので、追加ルートという形。

とりあえず名前を付けてしまいましたが、過去に登った方で愛着がある方は、連絡いただければ初登者、ルート名を合わせます。
雑誌に発表したりすると、あとから修正するのが難しそうなので。
<ホラースカイ(5.8、チムニー)>

場所:
地獄エリアのバケモノ屋敷1P目(5.7)終了点付近で、左にトラバースすると、広いテラスがある。そこがベース適地。
リード&フォロー、荷上げ、という不遇なアプローチなので、マルチピッチ気分で楽しむ気持ち。

そのテラスが、ちょうどルンゼ押し出しになっている。
ルンゼそのものが奥でチムニーになり、その左右側壁にもクラックが立ち並んでいる。
(左側壁3本、ルンゼそのもの、右側壁2本、計6ルート)
<ルンゼ奥からテラスを見る>

足場:
全ルートが密集しているので便利だが、足場の土にヒドンクレバスのようなものがないか、若干不安。
心配であれば、フィックスロープを張ってセルフを移動しながら、1日を過ごすことも可能。
私たちは、セルフビレイは必須にしたが、荷物はノービレイで土の上に置くことにした。
<バッドエンド(5.9、オフィズス~チムニー)>

終了点:
立木。残置物は、一切ない。
地獄エリアの開拓時に、ボルトだけでなく、立木やピナクルに捨て縄すら残さない方向性にしたという話を聞いていたので、それに準じた。
リードだけでなく、安全管理もアルパイン風味なエリア。
<バッドエンドを登っているところ。その右は、三途の川(5.10b、オフィズス)>

ルート:
長さは、10m~15mほど。
以下、ルート説明。暫定グレードも付けて。

①エントランス(左手前にあるフィスト~チムニー、5.9) 石田祐城
②閻魔大王(左中央の被った切れ切れのフィンガー~ハンド、5.11a、リードで登ったが、脆過ぎるのでトップロープ課題が妥当かもしれない) 石田祐城
③深海魚(左奥のチムニー、5.7) 亀井千代香
④ホラースカイ(ルンゼそのもののチムニー、5.8、本チャン的) 亀井千代香
⑤バッドエンド(右奥のオフィズス~チムニー、5.9) 亀井千代香
⑥三途の川(オフィズス、5.10b) 石田祐城
<足元の踏みぬき対策で、フィックスロープでセルフを取りながら行動することも可能>

掃除無しでトライできる状態だったので、登りながら土や浮石を落とした程度。
しかし、今後入る人が掃除してくれれば、さらに快適なルートになるはず(笑)。
<エントランス(5.9、フィスト~チムニー)>

5.7~5.9のワイドが4本、アプローチも5.7のワイド(ちょうど良いアップかも)、とここまで入門ワイドが揃ったエリアも少ないかと思います。

5.10bもあるので、多少の実力差があるパーティでも、それぞれ楽しめると思います。
<深海魚(5.7、チムニー)>

地獄エリアに何度か足を運んだことがある方、一度いかがでしょう?
私も、ワイド講習を頼まれたりすれば、良いエリアかなと思っています。

2017年5月10日水曜日

人生の宿題

ツアー7日目。
いよいよ、清盛クラック(5.11c、ルーフワイド)です。
<レスト中>

結果は、地上から決めたカム付近でテンション掛けられる範囲しか進めない、という惨敗です。
とはいえ、出だしを20回くらい試行錯誤して、様々な発見はありました。

「ルーフワイドって、こういう風に動くと、こういう感じになっちゃう訳ね。じゃぁ、こうしなきゃダメかな。」
みたいな細かい点が、1トライ毎に骨身に染みます。

ただ、そのムーヴで今より高度を上げたとしても、完登に近づいているかは怪しいのが悲しいところ。
でも、とりあえず高度は上がるし、試行錯誤で得るものはあるので、近場にあれば打ちこみたい課題だと思いました。

それにしても、スッパリ割れた綺麗なクラックです。
ところで、ここ数年は完全にフリークライマーなので、宿題(登れなかったルート)意識が強くなって来た気がします。

遠方のルートだけでも。
・大ルーフ(5.11c、大堂海岸)
・清盛クラック(5.11c、宮島)
・アダム(5.11b、瑞浪)
・モスラパワー(5.11c、名張)

近場だと。
・バナナクラック(5.11d、小川山)
・オーバーヒート(5.11c、小川山)
・岩の殿堂(5.12c、カンマンボロン)
・スコーピオン(5.12b、城ヶ崎)

その他、ボルトルートも同数以上あります。
ボルトの方が、気軽に5.12台に触れるだけに、宿題が増えやすい傾向にはある気がします。
自分なりの分類としては。
①1日~2日トライした感じで、次行けば登れそうな感触のまま、何かの都合で放置してしまった残念なルート。
→何かの機会に行くべし。ムーヴを忘れてしまったのを差し引いても、若干の成長分で、次の1日でR.P.する義務感。

②次では登れそうにないが、ムーヴを全て自動化するぐらい通えば登れる可能性あり。
→しばし封印して、1日~2日で落とせる実力を付けるよう意識。

③次では登れそうにないが、トライごとに発見が大きそうで経験値が貯まりそう。
→完登は度外視で、とりあえず通ってみる。ルーフクラックなど、経験値が少ない形状だと、そう感じることが多いような気がします。これは、ハードレッドポイントを避ける私の中では、日数通う可能性のあるパターン。

④現状では登れそうにないが、ムーヴをやってみた印象で、遥か遠い目標とも思えない。(ムーヴ自体は明確で、ランジの距離が足りない、ムーヴの精度が足りない、強度に耐えきれない、などの弱点が露呈した。)
→日々、それを意識して別のルートを登る。

あくまで自分なりの色分けなので、例外が出てきたら、その都度考えます。

清盛クラックは、自分なりには③に該当するので、是非また行きたいと思いました。
次の三倉ツアーまで、イメトレしておきましょう。

それにしても、ルーフワイドの世界は、小技が多そうな予感がしました。
まぁ、クラックに限らずルーフは経験値が少ないのですが。

2017年5月9日火曜日

七転び八起き

ツアー中盤、4日目~6日目。
<ノーマルチムニー(5.7)>

4日目に、カメチヨがオンサイトトライした、ノーマルチムニー。
5.7のチムニーで、ロープスケール30m。さらに、下部に5.9の10mほどのスラブも繋げて登ることで、40mのロングルートです。
<兵隊クラック(5.10a)>

その顛末を御紹介。

まず、5.9のスラブが意外と悪い!
大量のカムを持っていることもあり、朝イチから本気トライ。
40分ほど掛けて、ようやくチムニーの取り付きへ。

次に、チムニー慣れしていないので、5.7でもムーヴが読めずに時間を掛けてオンサイトトライ。
1時間ほどかけて、ようやく上部の緩傾斜へ。

すると、ここでロープスタック!
チムニー内に、チョックストーンがあり、そこに詰まってしまいました。
ムーヴが読めずに苦戦したとは言え、分かってしまえば所詮5.7なのが幸いしました。
クライムダウン5mを経て、10分ほどで再度緩傾斜へ。
<むかでトラバース(5.9)>

あとは順調に終了点へと向かい、スタートから2時間ほどで終了点へ。

そして、懸垂下降は2ピッチに分けて。
最初に、30mのチムニーを降りて、ロープを引き抜こうとするも、全く動かず!
原因は、チムニー内にチョックストーンがあって、その内部を胎内くぐりのように懸垂下降してきてしまったので、チムニー外に出たらロープが引き抜けなくなったのです。

という訳で、今度は登り返しです。
チムニー内では、ロープ登高をするには窮屈なので、登り返しのセットだけはした状態で、普通にチムニー登りで高度を稼ぎます。
で、1時間ほどで、無事にトラブル解消。

そこから、再度の懸垂下降に戻って、地上に戻ります。
合計で3時間30分ほどの、長い旅でした。
<ヒップクラック(5.9)を4日目にしてR.P.した料理長>

オンサイトはめでたいのですが、これだけ時間が掛かると精神的には凹むものです。

私はこうなる可能性は重々承知で、このルートのオンサイトトライを勧めたので、ビレイは座ってノンビリ、懸垂下降中はお昼寝を決め込んでいたのですが(笑)。

ただ、さすがカメチヨ先生。
「すごく申し訳なかったけど、得るものは大きかったです!」
「十分にチムニーの反復練習(クライムダウンを含め)が出来て、最終的には5.7のムーヴに感じるようになって来ました!」
「苦労した5.9のスラブ部分を再登したら、すごく楽に感じるパターンな気がする(オンサイト中は、5.10後半ぐらいに感じた様子)ので、次は復習して良いですか?」→そして、実際に復習で登った。

と、嬉しそうです。

転んでもタダでは起きない人は、ここにも居ましたね。
結局、こういう思考回路が大事なのかもしれません。
<水晶クラック1P目(5.10b)も、無事にR.P.>

具体的に登ったルート
4日目:
・オールディズ(5.10b、NP&ボルト、凹角) オンサイト。普通にボルト使用。
・わにの腕立て(5.10b、ワイド系) オンサイト。NP&ボルトだが、オールNPで問題なく(変なランナウトは無しで)登れた。ちなみに、ネーミングが好きです。
・トップレス(5.10c、ワイド系) オンサイト。なんとなく気合い不足。ちゃんとカム戦略を考えてトライすれば、オールNPで登れるラインだったのに、カム不足でボルトを使うという残念な結果に。反省。
・ボルトストップ(5.11c、NP&ボルト、フェース系?) 2トライして、登れず。「なんで三倉まで遠征して、ボルトルートで本気トライなの?」という突っ込みはさておき、面白いルートだと思いました。

5日目:
・兵隊クラック(5.10a、シンハンド?) 再登
・ボルトストップ(5.11c) 本日1トライ目、計3トライにてR.P.。身体が回転して、自分もビレイヤーも「もうダメ!」と思ってから、奇跡的に持ち直した。このツアーで、2番目に良かったトライ。
・むかでトラバース(5.9、ワイド) 再登
・トポに載ってないハンドクラック(体感5.7) オンサイト

6日目:私はレスト日なので、ビレイヤーがてら調整程度
・モアイクラック(5.9) 再登
・ヒップクラック(5.9) 再登
・ブー(5.10a、スラブ) 再登

褒めてください

4月29日(土)~5月7日(日)は、GW休みにして、広島の三倉ツアー。
カメチヨ料理長と。

とりあえず、4月29日~5月1日までの3日間の記録。
<夢の国>

ツアー初日、昼過ぎにキャンプ場に到着。
東京からの運転に疲れが出たのか、怪我しそうな気配。

5.9を2本だけ再登して、翌日トライしたいルートを下見して下山という体たらく。
「おお神よ。頑張らない私をお許しください!」
<モアイクラック>

2日目。
未だに疲れが抜けず。
経験則としては、午後から調子が出てくる期待あり。

とりあえず、水晶クラック。
1P目の5.10bは、何度か登っていますが、アップにしてはハードに感じます。
若干、辛いような気も。
<ヒップクラック>

続いて、2P目。
5.11aで、興味深いことにワイド系らしい。

さすがに気合いが入って来て、 落ちそうになりつつオンサイト。
ワイドグレードにしては、だいぶ簡単目な気がしますが、他のサイズで考えたら苦労具合は5.11a相当だった気もします。
サイズ的に、私がデカイのが有利?
あとは、ムーヴがゴキブリっぽい雑な足遣いになってしまい、色々と残念。

グレードだけ見れば頑張った方だけど、自分の中ではしっくり来ない1本。

とはいえ、ルート自体は面白いから、機会があれば再登したいです。
<この後、ヒップに打ち込むことになるカメチヨ>

マルチで半日を過ごし、さらに日射にやられて、昼寝モード。
5.10aのスラブを1本登って、夕方までレスト。
<ハンドセクション>

さて、夕方に“16キロ先の幼稚園1P目”(5.11d、フィンガー~ハンド)を、オンサイトトライ。

見るからにドキドキ系のルートで、地元の皆さんからも「怖いよ。」、「カム効く場所が限られるから、オンサイトしにくいかも。」などと、不安を煽る情報ばかりがトライ直前に寄せられます。

オンサイトのために、地元クライマーがトライするのを見ないようにしていましたが、カムが抜けたらしき音や会話が聞こえて来るのが、私をビビらせます。
<2日目は暑い>

で、粘りに粘ること1時間。
どうにかオンサイト。

久々に、良いトライが出来ました。

「自分、頑張った!」
<16キロ先の幼稚園1P目>

グレード、ルート内容、自分の頑張りの3拍子揃うことは珍しく、誰かに褒めてもらいたい気分です。

ただ、地元クライマーは帰ってしまったし、私も前日までこのルートのことを知らなかったくらいなので、パートナー以外には誰からも褒めてもらえず!
<カメチヨのヒップ2日目>

後日、キャンプ場で地元クライマーに再開して、無事に褒めてもらうことが出来ました(笑)。
地元では有名な課題らしく、想像以上に褒められて、恐縮しました。

なんせ、自分でも会心の1本なので、再現性は無いのです。
実際、このツアー中に、このトライを越えるパフォーマンスは出せなかった気がします。
でも、ちょっとは褒めてもらいたい複雑な乙女心。
<宮島へ>

3日目は、早くもレスト。

「だらしなくて、ごめんなさい。」と空想上の友人に言いながら、回復に努めます。
午後から、宮島に渡って清盛クラック(ルーフワイド系の5.11c)の下見。

これは、確かに凄いです!
開拓者に感動!!!
期待に胸を膨らませて、キャンプ場に戻ったのでした。
<清盛クラック>

具体的なルート
1日目:
モアイクラック(5.9、ハンド系) 再登
ヒップクラック(5.9、ワイド系) 再登

2日目
水晶クラック1P目(5.10b、フィンガー~ハンド系) 再登
水晶クラック2P目(5.11a、ワイド系) オンサイト
ブー(5.10a、スラブ) オンサイト
16キロ先の幼稚園1P目(5.11d、フィンガー~ハンド系) オンサイト

3日目
レスト。清盛クラックを見物に。