5月24日(水)は、岩場リード講習にて、小川山。
UD夫妻、復習参加の男性TDHさん。
本日は、写真無しで申し訳ありません。
TDHさんは久々の岩場ということで、5.7から順々に再登。
最後は、穴があったら出たい(5.10a/b)を復習トライ。
1トライ、2トライ、3トライとしても、1テン。
以前も登っているし、「まぁ、今日はこんなもんで良いかな。」という気分に。
「まぁまぁ、たっぷり休んでもう1トライしましょうよ。登っとけば、色々気分も違いますから。」と、お勧めして最終トライ。
結構ギリギリにて、見事に再登!
どの辺が見事かって、まるでレッドポイントが掛かったような集中力だったことです。正直、これは私の予想を上回りました。
講習という性格上、やみくもな根性論は言いたくないものです。
でも、「ここは、諦めずにチョット踏ん張っとけ。」って言いたくなるシーンはあります。
これを押し付けすぎて、不快な思いをさせたことも数知れずとは自覚していますが・・・。本日は、そうならずに済んで、ホッと一安心。
と、自分の立場の話はさておき。
‟色々気分も違う”の中身については、皆さん何となく共有できますよね。
オンサイトを逃した課題、再登しそこなった課題、なるべくR.P.しとくと良いですよ。
具体的な講習内容
・スラブの足置き練習
・ボルトの種類
・リードで落ちる練習
・結び替え練習(UDさん夫妻)
・実践本気トライ
TDHさん:上記の通り
UDさん夫妻:穴があったら出たい(5.10a/b) フラッシュ
登山講習、読図講習、ジム講習から、リード講習、クラック講習、マルチピッチ講習、雪上訓練、救助訓練、アイスクライミング講習まで。 初心者の富士登山から、アルパインクライミングを目指す方まで全力サポート。
2017年5月31日水曜日
将棋の詰み
5月21日(日)は、岩場リード講習にて、小川山。
女性Sさん、八戸の男性TSさん。
本日の本気トライ中、核心を抜けるマントルを返したそのとき、ロープが足に絡みました。マントル時のハイステップで、ロープを足の右に持ってくるべきか、股の間に垂らすべきか、判断を誤ったのか、それとも判断せずにハイステップしちゃったのか。
そして、そのハイステップに体重は乗ったものの、予想より態勢が悪いのか、完全な安定姿勢にならず!
足にロープが絡んだことは自覚しており、プルプルと対処に苦慮しています。
ボルトは足首程度、ヘルメットは着用、傾斜は垂直以下。
死にはしないと思うけど、自分が同じ立場だったらと思うと、本当に嫌です。
ここまで来たら、私も助けることは無理!
本人に任せるより、他ありません。
①足を動かしたり、腰を動かしたりして、ロープの絡みだけ解除する
②クライムダウンする
③自らフォールして、ちょっとでもマシな態勢になる
④死ぬ気で突破して、落ちないようにする
このとき、本人には①、②、④が浮かんだそうで、④の「死んでも落ちてたまるか!」を選択。
そして、無事に突破できました。
2年位前に、岩場リード講習でこんな質問を受けました。
「足にロープが絡んで、どうしても外せなくて、登れなかったらどうするんですか?」
私「もう、逆さになって落ちるしかないと思いますよ。」
(将棋で言えば、詰み。)
そして、今回の本人は言いました。
「岩場のリードは、リードしなきゃ分かんないですね。」
詰んじゃダメ、ってのを理論じゃなくて実感するのは、ある程度の経験も必要だってことでしょうか。
具体的な講習内容
・スラブの足置き練習
・終了点作業の結び替え練習
・リードで落ちる練習
・実践本気トライ
2人とも、小川山ショートストーリー、かわいい女、の2本を完登。
ポジティブ
5月20日(土)は、マルチピッチリード講習にて、小川山。
男性FKさん、男性ONさんのペア。
<1P目>
実際、登っている人もいるようですし、無理だとは思いません。
ただ、自分の経験や、他を見渡して
「このぐらい練習メニューを組んでやらないと。」
と厳しいことを言ってしまいそうです。
<2P目>
「実際、登っている人はいると思うけど、相当頑張っている人だけですよ。」
と、言いたくなっちゃいます。
<カム回収に苦戦>
「アルパインやりたいんです!」という要望も、それに近い水準だと感じています。
<傾斜の寝たハンドクラック>
・ジムやボルトルートで、スポーツっぽいリードの本気トライ、そしてビレイ。
・クラックの5.8程度でも、オンサイトトライできるように。
・終了点作業などのロープワーク。
・実際のマルチピッチにおける、ルートファインディング、敗退シナリオ。
・セルフレスキューというほどでなくても、ちょっとしたトラブル対処できるだけのロープワーク。
ここまでやって、ようやく夏壁で自分の目でラインを読むクライミングになってくると思います。
<4P目>
本当にアルパインがやりたいなら、冬にまつわるエトセトラがあります。
冬の錫杖にせよ、アイスマルチにせよ、雪稜にせよ、覚えることは山積み。
沢登りがやりたいなら・・・。
乾いた岩のマルチを深めたいのなら・・・。
<ハンギングビレイ>
今回で、2人はマルチピッチリード講習を卒業といたしました。
とりあえず、夏壁は自力で深めてもらいましょう。
<顔もポジティブ>
ジムでも岩場でも、普通の人よりもチョット頑張るくらい。
そして、ネタかと思うほどにポジティブ思考。
登れなくても自分を責めることなく、‟次は行けるんじゃないかなー”という趣旨の発言ばかり。
もちろん、トライ自体には反省点を列挙しているので、すごいことです。
ONさんは、特に仕事も忙しそうなので、よくぞ続けたもんだと驚きます。
<5P目>
特に、10年後、20年後の自分にとって。
また、新たに現れるであろう
「アルパイン(マルチ)やりたいんです!」
という講習生に対しても、今よりは優しくなれる気がします。
<ダイヤモンド組長>
また、部分的に復習受講したいとき、あるいは沢登りや冬関係を受講したいときは、よろしくお願いいたします。
<屋根岩をバックに>
本日も、ルートファインディングに悩みながらの、楽しそうなクライミングでしたよ。
本気トライも良いですが、こういうのも山っぽくて楽しいですね。
<お出迎え>
ちなみに、ONさんは珍しい短期卒業のタイプでした。雨には泣かされましたが、講習回数は少なかったです。なんででしょうね。
<穴抜け>
<おまけピッチ>
<チームフリーにて、完登!>
<どちらかと言うと、私がポジティブじゃない表情>
<お疲れさまです>
初心者らしいオンサイトトライ
お久しぶりです。
先週、時間が取れずに更新が滞っておりました。
5月17日(水)は、クラックリード講習にて、湯川。
天候微妙につき希望者のみ決行で、女性IUさん、女性NMさん。
講習では、5.8~5.10aくらいのプロテクションが割と良いルートをリードトライしてもらいます。この手のルートで、トップロープリハーサルに頼っているようだと、マルチ講習なんて無理だし、それ以前に自力で岩場に行けないでしょ、という考えにより。
さて、オンサイトトライで登れないことは、日常茶飯事です。
この際、
「カムが効いてなくて、怖くなってテンション。」
というパターンがあります。
でも、1つ下のカムも効いている自信が無かったら・・・。
テンション中のカムが抜けて、1つ下のカムも抜けて、となれば死亡リスクが結構あります。
これを避けるために、どうすべきか。
カムが効くまで進まない。(特に、1個で進むときは、最大限の慎重さで。)
2連続で、カムに自信がない状態を恐れる。
直近のカムが抜けた場合の墜落距離も、念のために考える習慣をつける。
って感じです。
プロテクションが良いルートのオンサイトトライなんだから、命懸けは止めようね、という雰囲気。
想定されるシナリオとして。
カムセットして自信が持てなくて、何度も何度も視認して、さらに固め取りもしちゃって。
ようやく安心して核心部に入る頃には、パンプしてきてオンサイト失敗。
(この際、テンションコールよりはランナウトしない程度にフォールして、カムへの自信を深めたいところ。)
そして、次のトライではカム位置がしっかり記憶されていて、あっさりR.P.。
輝かしい成果は出ないけれど、初心者らしくて良いんじゃないでしょうか?
まずは、安全にオンサイトトライが出来ること。
登れなくても、それはそれだと思うんですよ。
それでも諦めずに続けていれば、徐々に良いトライになって来ると思います。
実践本気トライ
IUさん:北風小僧(5.9) オンサイトトライにて、テンション掛け掛けトップアウト。安全上の課題いろいろ。
2017年5月19日金曜日
自分用のルール
5月15日(月)、16日(火)は、自分のクライミング。
高柳と。
またも、全く講習生向けではないのですが、個人の日記ということで。
<最近スポンサードされた高柳先生>
ルートは、瑞牆のとあるマルチ(5.13a、7P、ほとんどボルト)。
5.13a、5.12dと出てくるルートで、私ごときでは到底普通には登れないシロモノ。
ただ、先生方の活躍を見るのも良い機会かな、という気持ちでホイホイと付いて行きます。
本日は、3P目の5.12dをトライしてみるという計画で、後半ピッチまでは足を伸ばさないことに。
<写真家であり、モデルでもあるらしい>
1P目(5.12a)を、私が何度も吠えながらオンサイト。正直、これだけで今日は満足。帰っても良いかな、という達成感。そもそも、岩場で5.12aのオンサイト成功率は、10%くらい?
2P目(5.11a)を、高柳がオンサイト。
3P目(5.12d)は、2人ともムーヴが出来ず。ハングドッグして、ヌンチャク掴みながら(A0しながら)、中間部までホールド探りに繰り出す。結局、途中で時間切れを意識して、敗退ビナを残してロワーダウン。
<外道クライマーで有名になったけれど、実際は良い人ですよ>
過去に、人間失格(宮崎の5.13a?、S本先生の作品)、はやぶさ(これも最高5.13a)、イクストランへの旅(これまた最高5.13a)、と触ってしまっているので、思案のしどころ。
以下、私の悩み。
フリーマルチにおいて、何をもって完登とみなすか、という話です。
一番スッキリするのは、
“7Pであろうがショートルートと同様に、1回でもテンション入ったら完登とみなさない。”
というルールです。
マルチの全ピッチオンサイト、なんてのは気持ち良いですよね。
特に、山から入った私としては、易しめのマルチであってもオールフリーという達成感は大好きです。
<2P目>
そこで、そのピッチだけをロワーダウンしてR.P.するという方法も、一般的らしいのです。
(自分の経験としても、それなりに納得感があるような気がしました。)
一応、「各ピッチを別々の日(タイミング)に完登したのよりは、だいぶスッキリしている」という感覚からか、割と上位のスタイルになっている模様です。
<3P目>
チームフリーですね。
フォローが荷物を背負った方が効率的な場面、ユマーリングした方が良い場面、カムの回収のためにセルフを取るのが止むをえない場面、などを想定すると理解できます。
ただ、これって冬壁、沢登り、みたいな山岳エリアでのオールフリーだったら分かるんですが、ゲレンデっぽいエリアだと違和感も残ります。
荷上げが容易で、アルパイン的な時間制限が少ない、など。
<ハングドッグして、ムーヴ探り>
①チームフリーで、各ピッチR.P.。
もうちょっと、マルチっぽさを出すと、
②チームフリーで、ワンプッシュで各ピッチR.P.。
もっと拘ると、
③チームフリーで、リードが1回でも落ちたらゲームオーバー。
でも、これだとパートナーに求めるものが大きすぎるゲームになってしまうので、
④チームフリーよりも自分がフォローのときもフリーで登る方を重視。
あくまで個人の世界という割り切りなら、
⑤主要ピッチは、全て自分で1度はR.P.する。ワンプッシュは、拘らない。
などと、色々な組み合わせが出て来ます。
<2日目は、マラ岩周辺へ>
そして、このルートは現状の自分の実力だと、相当な妥協を組み合わせないと登ることは出来ないのです。
でも、それを目指すのって、なんだか腑に落ちないゴールに向かっているようで、果たして頑張り続けられるのでしょうか?
それよりは、もうちょっと現実味のある難易度(5.12の数ピッチとか、5.11台のオンサイトトライとか)のルートを取り組んだ方が、頑張れる気もします。
<オーバーヒートの取り付き>
と感じます。
とはいえ、悩みつつも、もうちょっと触り続けようと思います。
こういうのは、やってみると実感が沸いてきて、少し考えもまとまって来るものですから。
スタイルは自由だと言いますが、自由ほど難しいというのを実感できます(笑)。
<オーバーヒート、指が痛いっす>
1日目は、上記の通り。
2日目:小川山
・カサブランカ(5.10a):8年ぶりくらい?疲れているせいか、かなり難しく感じた。
・オーバーヒート(5.11c):5トライくらいして、ようやくR.P.。通算2日。流血止めのテーピングがヌメッて来て、夕方18時のトライで登れずに、「もう諦めます。」と私。「テーピングを新しいのに変えて、やってみたら?」という高柳に後押しされて、暗くなる直前にR.P.。高柳先生、なかなかの登らせ屋です。
ちなみに、このルートってスタートが低くなったのか、メチャクチャにリーチ有利な気がします。が、それでも185cmの私が辛いと思うんですが、私が苦手なだけでしょうか?
設計図 VS 現場合わせ
5月14日(日)は、クラックリード講習にて、湯川。
男性KBさん。
<カムを選ぶ>
夕方に、レッドポイントトライです。
その際、1トライ目で決めたカムの位置、核心と感じた場所を十分にイメトレ。
(マンツーマンでビレイも無かったので、休憩も長かった。)
<日差しを浴びて>
で、先ほどカムセット体勢が作れなかったところで、意外とカムが決められる状態に!
「やった!これで、ランナウトしない。」
(ランナウトと言っても、膝下程度。KBさん的には、やや怖い。)
とばかり、セット。(3個目のカム)
すると、4個目のカムもやや低めに決めざるを得ず。
本来なら、ここで5個目も同様に低めに決めれば帳尻が合う(カムが足りなくなることはある)のですが、ここではムーヴに夢中になってランナウト。
(ここのランナウトは、足元。KBさん的には、相当怖いはずだが、夢中だった様子。)
5個目は、1トライ目と同じ場所に決めました。
<湯川は、城ヶ崎より長い>
1トライ目で、カムの位置を大体決めていたのですが、2トライ目で現場判断で少し場所を変えました。
それならそれで、オンサイトトライのように安全を判断して登りたいのですが、1トライ目の記憶が混ざって、安心してしまったのです。
あるいは、こういうケースを考えて、敢えて現場判断は慎むという戦略もあります。
<草餅をR.P.>
実際のトライ中の判断は、現場合わせに相当するのです。
10トライ以上するようなルートなら設計図は綿密になってきますが、数トライの設計図は細部は適当です。
現場合わせは大事なことですが、リスクもあるので気をつけてやりたいです。
<デゲンナー>
昨シーズンの湯川では、ボロボロにやられていましたが、本日は
大和屋、草餅、デゲンナーと3本をR.P.して、素晴らしい成果でした。
この登りなら、台湾坊主や北風小僧も十分に圏内でしょう。
<良い天気>
2017年5月18日木曜日
楽しみは、一定レベルから
5月13日(土)は、雨天にてロープワーク講習。
マルチ予定だった女性STさん、男性ITさんに加えて、男性YDさん。
本日の講習生による感想。「ロープワークは、自分が出来ることが増えるにしたがって、楽しくなってくるね。」
例えば、あるトラブル対応を課題にしたとしても
①シチュエーションが想像しやすい。
②スマートな解法ではなくても、何かしら打つ手が思いつく。
③講習生同士で、「もうちょっと、こうやった方が良いかも。」と言った別意見が出やすい。
といった楽しさが出て来ます。
そして、そもそもシチュエーション自体も、講習生の方から
「こういうことが起こったら心配なんですけど、何か良い方法ありますかね?」
といった質問からスタート出来たりします。
十分にディスカッション出来るようなら、もはや講師要らずになってくるんでしょうね。
何人かで話しあって、ある程度の経験がある人に最後に質問してみればオーケー。
「自分ならこうするけど、こういうやり方をする人も居るよ。」と答えてくれるでしょう。
それで、十分な学習になると思います。
実際、私自身は丁寧な講習なんて数えるほどしか受けたことは無いので、そんな感じで学んでいるのだと思います。
具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
(肩畳み、手畳み、背負い)
・ショートルートの終了点作業(YDさん)
・先日のマルチ講習で遭遇したトラブル対策いろいろ(STさん、ITさん)
・メインロープを使ったビレイ点作成いろいろ(STさん、ITさん)
・登り返し
終了後、全員で少しボルダーをしました。
出来ない課題が出てきてからの試行錯誤レベルが、ちょうどトライする級に比例していたのが、興味深いなと思いました。
ロープワーク同様、ある程度登れるようになってからが楽しいのでしょう。
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