2017年4月17日月曜日

落ちられません

4月13日(木)は、リード2回目。
女性Mさん、女性ISさん。
講習後の質問。
「リードしていて、落ちたらどうなるんだろう?ってのが怖くって、結局ムーヴにチャレンジできないってことが多いんです。でも、上手い人は落ちたら(怖がるって言うより)悔しがったり、笑ったりしているんです。この講習は、そこに繋がって行くんですか?」

良い質問ですね。その通りなんですが、そのアプローチが難しいです。
落ちれない人には、やっぱり落ちれないなりの理由があると思います。
講習経験上、パッと思いだすのを4つ挙げると・・・。

①「落ちないクライミング」に対する拘りが強すぎて、上達の妨げになるパターン。
(山岳会系の初心者に多い)

②逆クリップ、ロープに足が絡んでいるか否か?といった基礎的なことに自信が持てなくて、“墜落=事故未遂”というイメージが拭えないパターン。
(入門書を読まないor字面だけ追ってしまう、など)

③墜落距離、落ちる態勢にイメージがつかないパターン。
(この手の人は、ボルダーでも落ちられない人が多い)

④登りに夢中になって、ランナウトの距離を意識できないパターン。
(リードなのに、初心者トップロープ登りから脱却できていない。ときどき、5.11くらいでも、その登りから抜けだせずに悩んでいる人もいる。)

①は意識改革、②は曖昧に理解している部分の精査、③は落ちる練習、④はレストしながら考えて登るムーヴ練習、といった方向で考える必要があると思います。

他にもあるかもしれないし、①~④の複数に当てはまる人もいると思います。
ちなみに、目の前にあるルートは、弱点を抱えたままでも完登できることもあります。

例えば、技術的にはオンサイトできるはずのルートを、数トライでレッドポイントするという戦略ならば、弱点は見ないふりも出来るかもしれません。
でも、弱点が克服できた訳ではないのですよね。

落ちられるトライをすることは、スポーツ的に良いだけでなく、プロテクションの悪いクライミングでも安全管理能力を飛躍的に向上させます。
ちょっとずつ、向き合って行きましょう。