8月12日(日)は、岩場リード講習にて、小川山。
女性NNさん、女性KBさん、女性FSさん、男性FMさん。
落ちたらダメな場面。例えば、1本目のボルトが高いとか、途中がランナウトしているとか、ボルトが信用できないとか、色々あると思います。
ボルダリングでも、最後のマントルは落ちたら怪我する課題って結構多いですよね。
山だったら、そもそもロープを付けてない場面もあります。
で、その場面で、
「この一手(or一歩)出しちゃったら、戻れないな。」
と頭をよぎることがあると思います。
そこが、あなたのクライミング技術においての判断の分岐点になります。(どのムーヴまで確実にクライムダウン可能かは、人によって違います。)
さて、この場面での自問自答を考えてみましょう。
「今なら、まだ引き返せる!」
「進んだら、もう多分引き返せない。確実に次のボルトまで進めるかな?ホントのホントに自信持って大丈夫?」
もちろん、第三の選択肢を探しても構いません。
引き返せそうな別ラインを模索するとか、別ムーヴを模索するとか。
これが見つかれば、いつでも引き返せる状態で行軍しているので、ミスったら大事故とは思いつつもパニックだけは避けられそうです。
そんな会話の後。
講習生Aさん:
「私、そんなに(リスクを)考えてたら心が負けちゃいそう。私、怖がりなんですよ。(普通に登っちゃダメですか?)」
私:
「なるほど。うーん、でも考えないと長生きできないと思いますよ。」
講習生Aさん:
「分かりました。」(しぶしぶ、という雰囲気。)
たしかに、リスクを想定するとドキドキしてしまうから、片目つむって登りたい、という心理はあると思います。
講習生Bさんからも
「すごく気持ちは分かります。でも、考えないとヤバイです。」
というコメントをいただけました。
一方で、
「私は、考えずに突っ込むこと自体できないなぁ。もう、どうやっても考えちゃいます。心配だし。」
という講習生Cさんも。
この方としては、怖がりだからこそ考えずにいられない、という感覚なんでしょうね。
さて、皆さんは誰の感覚に近いでしょうか。
ちなみに、落ちたら行けない場面で、登ることも降りることも出来なくなって動けなくなることを、私は大学時代に蝉(せみ)だと教えられました。
「蝉にだけは、なっちゃダメだから!」