2014年6月14日土曜日

ロープワークのタイムトライアル

6月13日(金)は、ストーンマジックにてロープワーク講習。
女性TZさん、女性WNさん。
<ロープ畳み、相当な腕前のTZさん>

マルチピッチでは、スピードも重要です。

ただ、スピードを急ぐあまり失敗が増えるのも、やっぱり良くない。
だから、岩場の講習では、ほぼ全くスピードを要求しません。

ただ、ロープワーク講習では、時々こんな練習をやります。
ほぼ完璧な手順で出来る作業を1つ決めて、タイムトライアル。

例えば、
・ロープ畳み
・結び替え
・ショートルートの終了点が立木だった場合の、懸垂下降
<懸垂下降&登り返しの切り替え>

これをやると、あら不思議!

5回以上も同じ練習をするんでも、緊張感たっぷり。

なんだか、タイムを縮めることに夢中になってきます。
本日は、WNさんにやっていただいたのですが、本人なりに色々と発見がありました。

・カラビナの持ち方が不安定
・手順を少し入れ替えるだけで、作業効率がアップ

で、その後で私とTZさんが、模範でやってみせて、色々と改善していました。
でも、この発見は、ロープワーク全般に通じるものです。

「慣れた作業は、こうやってスピードを上げて行くんだなぁ。」

という意識改革になれば、良いですね。
<サムカムが得意な、WNさん>

具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練(WNさん)
・ロープの背負い方を洗練(WNさん)
・ロープを手で畳む方法(TZさん)
・結び替えのタイムトライアル(WNさん)
・終了点作業の応用問題(TZさん)
・懸垂下降&登り返しの切り替え(TZさん、WNさん)
・クローブヒッチの効率的な作り方(WNさん)
・ムンターヒッチでのセカンドビレイ(TZさん)

・フィンガークラック練習
<スタンスも、ふち無し限定で完登!>

2014年6月12日木曜日

痛みは、体のサイン

6月12日(木)は、ストーンマジックにてロープワーク講習。
女性SGさん、男性MOさん。
今回、フィンガークラックでMOさんが指が痛くて仕方なかったようです。

ジャミングが、極端に痛いというのは、何か変です。

・点で当たっている
・骨で効かせている
・効きが甘くて、ズレるのが痛い

と、そんな感じです。

だから、そんなときは我慢しすぎない方が良いです。

正直、私にも原因が突き止められなかったので、今日は途中でやめておいてもらいました。

なんせ、痛いと、なんだか嫌になってしまいます。
1週間後にやったら、もう少しジャミングが上手くなって、痛みが減ることが多いです。

3回目、4回目となれば、なおのこと!!!
同じことは、ジムでの故障にも言えると思います。

肘が痛い、指が痛い、というのは、単なる体の弱さでしょうか?
つまりは、オーバートレーニング?

たしかに、レストやアイシングは基本です。
でも、フォームが原因になっていることも、多いと思います。

一番身近な例が、腰痛持ち!

腰の使い過ぎではなく、姿勢の悪さに原因があることが多いでしょう。

だから、レストしても、また再開すると再発することが多い。
もちろん、慢性化してしまったら、フォームを治している最中すら痛い!

しかも、どう治せば良いか、分かりにくいこと多し・・・。

そこまで行ってしまったら、大レストしながら、騙し騙しやることになると思います。
頑張り屋さんが多い講習生の皆さま、痛みの我慢はほどほどに!


具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
・終了点作業のパターン練習
・流動分散、固定分散、独立分散について
・フィンガークラック練習

ロープワークで、マルチピッチへの基礎を貯める

6月11日(水)は、ストーンマジックにてロープワーク講習。
男性ONさん、女性SGさん。
男性ONさんは、またまた雨。

平日の講習は、有給休暇を取って参加される方が多いので、雨なら有給取り消して働くという方が多いものです。

そんな中、ONさんは毎回参加しています。
これは、のちのちアドバンテージになります。

特に、マルチピッチ講習では、ロープワークにて手間取るものです。
そこで、早い段階からロープと親しんでいるONさんは、きっとロープを絡まさないことでしょう。
また、登り返しを知っていれば、懸垂下降するのも安心感が違います。

さらに、ATCを落とした場合のムンターも知っているので、また1つ安心。

これなら、あとは晴れればスイスイ講習が進むかも。
ただ、唯一の問題は、ジムで高めておくべき登攀力は、そんなに高くないこと・・・。

5.10bが、登れたり登れなかったり。
これだと、湯川でのクラック講習は、結構大変でしょう。

マルチピッチ講習の前に、クラック講習がありますから!!!

でも、とりあえず晴れて、湯川を1度体験して欲しいですね!
具体的な講習内容
・ロープの畳み方(SGさん)
・ロープの背負い方(ONさん)
・ロープを手で畳む方法(ONさん)
・終了点作業の練習(SGさん)
・懸垂下降の仮固定(ONさん)
・登り返し(ONさん)
・ムンターヒッチの仮固定(ONさん)
・クローブヒッチ(ONさん)
・ルベルソを使ったセカンドのビレイ(ONさん)

2014年6月9日月曜日

これから、ロープワーク強化月間?

6月8日(日)は、ストーンマジックにてロープワーク講習。

女性ARさん、男性SRさん、女性TDさんは、クラック講習が雨中止からそのまま。
追加の1名は、昨年ワイドクラックの講習を受けた男性YMさん。
<かなりロープが上手く畳めるようになった、AR姫>

今年は、梅雨入りが早いですね。
こうなると、予約した日が晴れたらラッキーというレベルになるかもしれません。

ただ、ロープワーク講習そのものが、本当にしつこく時間を掛けたい内容です。

ロープの畳み方ひとつとっても、まだまだ洗練させられる人が多い。
で、ロープが上手く畳める能力は、マルチピッチでロープを絡ませない能力と、かなり似ています。
<フラダンス風>

そして、ショートルートの終了点作業。

「湯河原で、終了点にチェーンが見えています。さて、あなたなら何を持って行きますか?」
(トップロープを張るわけではなく、自分が降りるだけ)

という課題に、ギア過剰の人が多いこと多いこと。

こういう課題で、先を見通してギアを持って行く能力を考えます。
<終了点作業の問題あれこれ>

さらに、実際に終了点作業をしてもらうと、

「それは、ちょっと危なっかしい方法ですね。」
「こういう事故例もあるんですよ。」

といった指摘をすること多数。

皆さん、自立して岩場に行っていますし、講習中にも終了点作業を任せることもあります。
より安全な方法を、習得して欲しいですね。
<懸垂下降の仮固定>

で、このレベルのことが、ある程度できる人には、次なる課題が・・・。

例えば、終了点作業、懸垂下降のトラブル対処方法。

「ギアが足りなくなってしまったら?」
「懸垂下降の登り返しは出来ますか?」
<フィンガークラック練習>

ロープワークは、安全度を高める防御力だけではありません。

マルチピッチのスピードアップ、ギアの軽量化、などの攻撃力にも繋がります。
<完登の喜び!>

1回の受講で、劇的に進歩するかどうかは保証できません。

でも、毎回発見はあると思います。
それが、進歩に繋がるはずですよ。
<喜びパート2!>

具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
・終了点作業の練習
(結び替え、立木で懸垂、などなど)

・懸垂下降の仮固定
・フィンガークラック練習

2014年6月8日日曜日

ロワーダウンされる態勢、侮るべからず

6月6日(金)は、リード3回目。

男性NMさんが1名。
男性グループで、NMさん、NOさん、SIさん。
リードで落ちるのが怖いパターンの多くは、今落ちたらどのくらい落ちるのかが予想が付いていないことにあります。

ただ、もっと単純なパターンもあります。
 
つまり、落ち方が下手。

落ちる態勢は、ロワーダウンされる態勢と、ほぼ同じです。

だから、トップロープでロワーダウンされるのが下手な人・・・
(スピードがちょっとでも速いと、バランスを崩してしまうので、すぐ分かる)

そんな人は、上手に落ちられません。
これは、講習を繰り返す中で発見したことです。
ロワーダウンされる態勢、これを見ただけで落ち方が分かるもんですね。

具体的な講習内容
・トップロープのビレイ修正あれこれ(NOさん、SIさん)
・リードのビレイ修正あれこれ(NMさん、NMさん)
・落ちる練習、止める練習(NMさん、NMさん)

2014年6月6日金曜日

びっくりフィンガー

6月3日(火)、4日(水)は、今井くんとミズガキのカサメリ。
今回、トポに載っていないクラックを登ったんですが、すでに登られた形跡バッチリ。

普段なら、
「楽しかった。」

で、おしまいなんですが、ちょっと考えさせられることがありました。
まず、このルートの紹介。

エリア:なわばり岩
場所:“グレゴリーぺっとね”のスタートから、ひたすらクラックを直上
長さ:25m
サイズ:オフィズス主体だが、いろいろ出てくる
<先週、私がグレード更新した5.11dのクラックは、今井くんグレーディングで5.11bか5.11c。
やっぱ甘いよねー。でも、5.11bだと、僕のグレード更新にはならない(笑)。>

で、下部半分は、クラック脇にボルトが抜かれた跡がありました。

おそらく、“グレゴリーぺっとね”のボルトだと思われます。
<ヌメッた条件下でも、悪魔の踊り(5.12a)をR.P.した今井先生>

私も不要なボルトは良くないと思いますが、これを抜いた人は相当な気合いだなぁと思いました。

だって、すでに発表されている(100岩にも載っている)ルートを抜いて、クラックルートを再生したのですから。
<すっかり心折れて、“びっくりフィンガー”で初登攀気分を楽しむ私>

しかも、リングやRCCなら簡単に抜けますが、ハンガーボルト以上となると、専用の道具まで持ってこなくちゃいけないと聞きます。

うーん、鋼の意思を感じます(笑)。
<“びっくりフィンガー”の全景>

ちなみに、海外でトラッドブームが来ている国なんかでは、
「クラック脇のボルトは抜こう!」

っていう流れがあったりもするそうです。

ただ、日本ではまだまだ、

「登れれば、何でも良いんじゃないの?」
という考え方の人も多いので、そこまでは行かないでしょうが。
<クールダウン的に、5.11をオンサイトしてしまう今井先生>

一応、完全に未発表だったら、勝手に名前を付けちゃおうということにしました。

駐車場から徒歩15分なんで、初登攀気分よりも、ルートが再び土に埋もれないことを願って。

名前:「びっくりフィンガー」
グレード:5.10b

他にも、近いところだけでも、発表したほうが良いのかもしれません。
具体的に登ったルート

1日目:秋場所ロック、コセロック
・名無しの権兵衛(5.10a) アップ
・悪魔の踊り(5.12a) ムーヴが出来ず。何度もカムが抜けて、精神的に燃え尽きてエイドでトップアウト。
・ワニワニワニ(5.11b、ボルト)~ギガント(5.10d、ボルト)を繋げて
どちらも、ド限定ルート?
よく分からず。

2日目:秋場所ロック、なわばり岩
・名無しの権兵衛(5.10a) アップ
・ティコ(5.10d、スラブ) ちょっと限定っぽいけど、一応ライン通りにオンサイトしたと思われる
・びっくりフィンガー(5.10b) 1テン。クラックに詰まった土を、ナッツキーで掘り出したら、見た目よりプロテクションの良いクラックになった。
・びっくりフィンガー R.P.

“素晴らしいクラック”というのは過大広告ですが、25mで5.9程度のオフィズスも出てくるので充実すると思いますよ。

2014年6月2日月曜日

7月、8月の予約受付

今週の金曜、6月6日の午前0時より、7月と8月分の予約受付を開始いたします。

7月は、富士山に行ってしまうので、講習可能日が少ない状態です。
そこで、8月分をまとめて受付することにしました。

お問い合わせメールは、事前に済ますよう、お願いしています。
特に、土日に関しては、早い段階で重複することも予想されますので。