2018年11月16日金曜日

オチない動画

11月13日(火)は、岩場リード講習にて、湯河原。
男性YZさん、女性SDさん。
最近、誰もがスマホを持っているので、動画を撮るのも簡単ですね。

本日、ランナウト具合ごとに安全圏を意識する練習をしていた際に、理解に苦しむ講習生みずから「動画を撮りたい。」との御要望。
最初は、私が落ちたのを動画で撮っていました。

体重85キロだと、膝下ぐらいでもそれなりのフォールになります。足首なんかになったら、ビレイヤーは大きく浮き上がります。
一方で、講習生より受身に慣れているので、結構落ちている割にはそんなに危なそうにも見えず。
続いて、SDさんを動画撮影。

男性YZさんがビレイすることもあり、膝下ぐらいじゃぁ動画は地味そのもの。
本人のビビり具合の割に、チョイっと落ちるだけなので、オチの無いバラエティのような展開です。
これを見て、膝下ぐらいならビレイヤーが「落ちても大丈夫だから、行けよ!」と思う気持ちを、少し理解できたようです。
自分の姿を後ろから見ることは難しいですが、そういうイメージで何事も取り組むと、弱点克服に繋がりそうですね。

2018年11月14日水曜日

not ジャミング限定 but・・・

11月11日(日)は、クラックリード講習にて、城ヶ崎。
シーズンには早いですが、易しいクラックが多いので、来てみました。

女性FSさん、男性KYさん、男性IKさん。
<テーピング>

ワイドクラックの奥に、ハンドやフィストが効くサイズのクラックが続いているということが、よくあります。

コーナークラック(凹角の奥がクラックになっている)も、よくあります。
90度~120度くらいの顕著なコーナーもあれば、150度くらいの浅いコーナーもありますが。
<地上でのジャミング練習>

そして、よく考えてみると、綺麗なフェースにクラックが走っているということが、案外少数派という印象もあります。
<色々と試行錯誤>

ワイドの奥にジャミングが効く場合の解説は、複雑なのでスルーします。
コーナーの奥にジャミングが効く場合は、片手プッシュでバランスが取りやすくなることも多いです。

どちらにせよ、ジャミングに次ぐジャミングで、左手、右手、左手、・・・と進んで行くことは少ないです。

もっと言えば、フェースに走ったクラックであっても、周りにホールドやスタンスがあって、様々なムーヴになるパターンも多いです。
<この形状を、なんと見るか?>

初心者がイメージする“クラック登り”とは異なり、ジャミングは積極的に使うものの、様々な動きを駆使する総合的な登り、といったルートが多いのです。

さて、それをどうやって体感してもらうかが、私の頑張りどころでもあります。
<こちらの形状は?>

ある程度は伝わったかなと思える感想として、
「クラックだけじゃなく、岩全体の形状に合わせて登らなきゃダメなんだな。」
というのが出たのは嬉しかったです。

こうやって書いちゃうと、当たり前のこと風ですが、現場になるとなかなか出来ないものですから。
<鬼ころし(5.7)を再登するKYさん>

2018年11月12日月曜日

クライミング周辺作業

11月10日(土)は、岩場リード講習にて、湯河原。
女性SBさん、女性STさん、男性STさん、男性IKさん。
上の写真は、湯河原の桃源郷とアリババを結ぶフィックスロープのアプローチです。

行ったことがない人のために解説すると、桃源郷というエリアのちょうど真上ぐらいにアリババのエリアがあるので、1階と2階のような関係になっています。

そんな訳で、2階の下をウロウロする場合、下が岩場になっていて常にチョット危ない状況です。
こういう場面で、ちょっと飛び降りたりすると、本人以上に周りがドキドキするものです。
今回の場合、特に私がドキドキします(笑)。
<1本目のボルトをタッチできるかの練習>

似たような場面として、リード中に落ちちゃいけない場面で、ガバを持っているとします。

足をドタバタ気味に移動させたとしても、本人的にはガバを持っている安心感があります。
が、周りはドキドキします。
<恐ろしい量のロープスダレと化した、桃源郷>

終了点作業で、完全に立てる足場があって、うっかりノービレイになってしまったとしても本人は案外平気そうだったりします。
むしろ、周りが見ていて肝が冷えたりします。
<ムーヴ練習>

ただ、有名な登山家でもアプローチや休憩中に死んでしまうことがあるということ。
本チャンでも、アプローチや下山で死亡事故が多いこと。
沢でも何でも、こういう話は同じだと思いますが。
<動画撮影>

リードクライミングに拘ること、自立した登山を目指すことは怖いので、色々と注意事項を考えます。
でも、案外事故が起こるのは、周辺作業だったりもします。

昔から言われていることですが、心から納得するタイミングは人それぞれでしょう。
僕も、色々とヒヤリハットをしたり、友人が死んだりしているからかもしれませんしね。
<ビレイ中>

さてさて、本日は岩場で初めてリードしたSBさん、女性STさん、男性STさんの3名。
とても楽しそうです。

小難しい話は、これからも色々ありますが、まずは楽しいことが一番ですね。
<シルクロード(5.7)>

<無事に完登!>

2018年11月9日金曜日

セオリーを疑う

今週のジム講習を、全部まとめて。

11月6日(火)は、ムーヴLv.0。男性NMさん。
これで、ジムリード講習に進んでO.K.としました。

11月7日(水)は、リード3回目。女性KDさん、男性Nさん。
11月9日(金)は、ムーヴLv.0で、女性NIさん、新規女性MKさん。そのままリード1回目で、女性NIさんが連続受講。
クライミングで、スタンスを爪先周辺で捉えることが多いです。

「こういう理由で、爪先で捉えた方が良いですよー。」と自分の経験則を即座に語るのは、講義形式。
「なんで爪先って言われてるか、分かりますか?」
と聞いて、色々考えてもらうのが問答形式。

全ての講習内容を問答形式でやるのは、無理があります。
けれど、これに関しては問答形式が有効だと最近は思うようになってきました。
「なんでだろー?」
と、メリットを考えてもらうと、半分くらいの人は爪先周辺で置くようになっているという不思議さ。

講習していて、私の方が「興味深い・・・。」と思ってしまいます。
たぶん、本人も気づいていない何かしらが楽なんでしょう。

そして、この考えながら易しいルートを登る、という練習が大事だと思います。
自分のムーヴの細かい点を意識できるくらいのスピードで動く、という高いレベルの目標にも1歩近付いているような気がします。
<ルートを作りました。>

「爪先で置く」以外にも、色々と昔から言われているクライミングのセオリーみたいなのは沢山あります。

しかし、その本当のメリットは、自分の身体で実験するのが一番です。
そして、その方が「この場面では、あえてセオリーの逆をやった方が、楽かもしれない。」みたいな例外事項も自力で考えられるようになると思うのですよ。
<こんなのも>

ムーヴの理屈を考えるのは、とても楽しいですね。
<5.10a~5.12bまで、計8本。自分のトレーニングでは登れないので、ちょうど良い機会かなと思って、普段より多めです。>

2018年11月8日木曜日

どうにか客観視したい

11月4日(日)は、マルチピッチリード講習にて、越沢バットレス。
男性NSさん、女性IUさん。
<オブザベ>

小ハングをフォローした私が、「あそこ脆くて嫌でしたよね。」みたいな話をすると、
「いや、そんなでも無かったですよ。いかにもグラグラして、今にも外れそうな岩では無かったから。」という返答。
<1P目>

なんだか、チョット違和感がある会話です。
<懸案の小ハング>

下山後に話したところ、
「小ハングにおいて、体重を預けざるを得ないホールドが1%でも欠けてフォールする可能性がある。」なら、私は“かなり脆い”と評価を下しているようだと分かりました。

一方で、
「いかにもグラグラと揺れる、周りの岩が崩れている、などのガレ場みたいな兆候が顕著である。」なら、“かなり脆い”と評価を下す講習生も多いようです。
多分、10%~50%で欠けるぐらいの岩が脆いということでしょう。

IUさんも、今回はそう判断した様子。
<小雨が降って来て、昼前に降りることに>

個人的な評価としては、この小ハングの乗っ越しには3手の不確実なホールドに体重を預けざるを得ません。
かつ、そのときのプロテクションが3つ固め取りされていたのですが、どれも確実なプロテクションとは言い難い印象でした。

「リードでフォールしたら、たとえ小さなフォールでも3本まとめて飛ぶ可能性が10%以上はあるんじゃないか。」
というのが、私のプロテクション評価でした。

ちなみに、この場面で3本吹っ飛ぶと、大怪我のリスクは大です。
<しかし、昼には晴れて来たため、再度登り始めます>

という訳で、私の3手におけるリスク評価としては、

“数%のホールド欠損フォール”ד10%のプロテクション崩壊”דカムが3本抜けたら、ほぼ確実な大怪我”
だと感じました。

あくまで感覚的ですが・・・
0.3%ぐらい大怪我リスクのある場面。
その中には、打ちどころによっては死亡リスクもある。

0.3%は、受け入れがたい高確率・・・。
<クラック>

こういうのって、感覚を無理やり数値化しているので、見せかけの客観視に過ぎません。
どこまで意味があるのか疑問になることも多いです。

でも、長くクライミングを続ける上では、この辺の感覚を研ぎ澄ますことも大事だと思います。

それで、ヤバいと思ったら
・ライン変更
・敗退
・ホールドの引く方向の調整で、岩が欠ける確率を下げるムーヴ模索
・プロテクションの調整
など、あらゆる手段を講じて欲しいものです。
<2P目>

この手のクライミングは危ないものですが、出来れば交通事故ぐらいのリスクまで下げて続けて行きたいものですね。
<フォロー中>

<3P目>

話は変わりますが、本日は小雨が早い時間にパラついて一度は撤収モードでしたが、午後からはバッチリ登れました。

むしろ、2人にとっては初めてのオールフリー完登で、良い経験となりました。
ダメだったことの反省も大事ですが、完登という成果も、やはり良い経験ですよねー。
特に、2P目、3P目のそれぞれのリードは、見事なプロテクションワークでした。
<ザックが重い>

<オールフリーにて、無事完登!>

2018年11月7日水曜日

無くし物

11月4日の越沢バットレスで、カム2つとハンマー、ハーケンが入った黒い袋を紛失しました。講習生の方のものです。
朝に下の東屋にデポして、夕方降りてきたら無かったという状況です。

この日は、他に何パーティか居たので、間違って持って帰ってしまった方がいるかもしれません。
お心当たりの方がいれば、私に連絡いただけると大変助かります。

sawayama.ishida@gmail.com

2018年11月6日火曜日

人生のランナウト具合

11月3日(土)は、岩場リード講習にて、湯河原。
男性KTさん、女性Hさん、復習参加で久々の女性ARさん。
<終了点作業の練習>

Hさんは、リードをする人としては、超が付くほど怖がりな方だと思います。
クリップ直後のトップロープ状態でも、「トップロープ!トップロープ!」と自分を鼓舞する独り言が聞こえて来ます。

落ちる練習でも、膝下はなかなか怖くて、本日は腿までしか頑張れなかったとの自己分析。
<アブラカダブラ>

一方で、彼女はリードが本当に好きそうです。

「トップロープ!トップロープ!」と自分を励ます場面、「いや、ここは慎重に行かないとヤバい。何なら、辞めることも選択肢に入れて行動しよう。」と冷静さを保つ場面、その両方があることが最高に楽しい様子。

彼女曰く
「人生を感じる。」
とのこと。
<リードで落ちる練習>

いやはや、常々感想が深い人ですねー。
<いんちきするな(5.8)>

余談ですが、この話を翌日の講習生に雑談したら、
「よっぽどスリリングな人生を歩んでいるんですね。僕の人生なんか、せいぜい腰ですよ。」
というコメントが(笑)。

私もどうでしょうねー。人生トップロープ状態でしょうか。
<頑張りました!>

実践本気トライ
KTさん:アブラカダブラ(5.10a) O.S.。
ゼルダ(5.11a) テンション掛けずにクライムダウン敗退。次回にオンサイト権を残した。

Hさん:フック船長(5.10a) ハングドッグして、ムーヴ解決。

ARさん:いんちきするな(5.8) 再登。1年ぶりの岩場で、おっかなビックリしながら頑張りました。 
数十年後の目標も決まったようですが、まずは近々のクライミングを楽しんで下さいまし。
<フック船長>

さてさて、KTさん、Hさんは、これにて岩場リードは卒業にいたします。
引き続き、よろしくお願いいたします。