2016年9月12日月曜日

例と一般法則

9月9日(金)は、クラックリード講習にて、小川山のお姫様岩。
女性SMさん、静岡の女性IUさん、新潟の女性NBさん。
<湿度高めにて、汗だく>

IUさんが、ヒール&トウの足遣いに関して、こんなことを言いました。

「なんとなく適当にやっても止まるけど、ズレると(くるぶしとか傷ついて)痛いんだなってことが分かりました。丁寧にやんないと痛いですね。」
<お姫様へのアプローチ>


この言葉、とても良いなと思いました。

特に、丁寧にやるとメリットを感じる、という文脈は上達見込みを感じます。
<基礎練習中>

もちろん、これはヒール&トウに限った話ではなく、フットジャムでも、普通の足置きでも、丁寧にやった方がメリットがあると思います。

もっと言えば、手も同じ。
ジャミングもホールディングも。

さらに言えば、体重移動も同じ。

ただ、IUさんは今回、ヒール&トウを通じて、その一例を実感したということです。
<念のため、セルフビレイを取って動く>

クライミングのコツは、多少ジャンルが変わっても、原理は共通していることが多いです。

講習の印象では、こんな例が3つ、4つと増えてくると、
「結局、どれもそうなのか。」
という風に、実感してもらえるようです。
<写真映えするエリアです>

小難しく言うと、
“ムーヴにおける丁寧さのメリット”を、帰納的に一般化している
って話です。
<カミイルートは、下部の5.6ぐらいが基礎練習に向いています>

一般化したら、本人的には「分かった!」と嬉しいものです。

本人も周りからも「なんか、登りが変わった!」と感じる瞬間ですね。
だから、みんな待ち遠しいものです。

ただ、本人には、一般化のタイミングがいつ来るかは、予見できないことが多いです。
むしろ、周りから見ている人の方が、予見できるんじゃないかと思っています。
<キャンプ場をバックに>

という訳で、一般化するまでの過程は、本人に味わってもらうしかないようです。

おおむね待つが吉ですが、切っ掛けを提供するぐらいは講習で出来るようです。
あるいは、本人が気付きかけのタイミングを、一緒に喜ぶのも有効みたいです。
<ネイキッドクラックをリードするSMさん>

最近、自分への戒めとして思うことですが・・・

講習生が良い例を発見した際に、
「そうそう!で、それは~~と同じで、××とも同じで、要するに何々っていう法則があって、それは、クライミングだけじゃなく本当は何でも共通する法則だと思うんですよ。」

と捲くし立てるのは良くないですね(笑)。

大体、ボンヤリとしか分かってもらえず、
「はぁ。(きっと、そうなんでしょうね・・・)」
という返事をさせてしまいます。

まぁ、それだけ私が捲くし立てた失敗例を多く持つ、ということです。
最後に、話が逸れたような気がしますが、ブログなので御容赦ください。
<ちょっとノンビリ>

具体的な講習内容
・ハンドジャムのコツ
SMさんは、やや力を込める傾向あり。
NBさんは、鎌形に決める癖あり。
IUさんは、目線が泳ぐ傾向あり。

・カウテールの作り方など、セルフビレイに関する注意事項あれこれ
・ハンド~フィストのコーナークラックで、基礎ムーヴ練習(主に、IUさん、NBさん)
・オフィズスの基本ムーヴ(膝を曲げる、ヒール&トウ、など)
・地上でのカムセット練習
・カムずらしに関する判断例
・実践本気トライ
SMさん:ネイキッドクラック、R.P.

・疑似リード(IUさん、NBさん)