2016年9月19日月曜日

嫌よ嫌よも登るうち

9月18日(日)は、ムーヴLv.1。
女性ARさん、女性Sさん、男性STさんの3名。
<2人の尊敬を集めたAR姫>

本日、ARさんは肩凝りが酷いとのことで、省エネ技術を学びに来ました。
クライミングは体調の悪化を招くことが多いらしく、それを少しでも緩和するべく。

また、Sさんはリード中にパニック気味に怖がることが多く、それを悩んでおりました。
本気トライ後に、二言目には、「リードに向いてない。」と言いたくなる様子。
それに対して、私だけでなく他の2人からも恐怖心克服の方法論を、色々と提案していきます。
<先日作った垂壁課題>

ルートクライミングは、ボルダリングと比較すると、中距離走みたいなものです。
競技特性としては、疲れる分野です。
で、疲れないように学びたい、と。

リードは、トップロープに比べたら、メンタル要素が強い分野です。
岩場まで含めて考えたら、怖いから面白い、という部分は否めません。
で、少しでも怖さを軽減したい、と。

ここまで言うと、「じゃぁ、登らなければ楽になれるのに・・・。」と思う人もいるのでしょうか。
それとも、これを読んでいる人は、それでも登るのが当たり前の人だけでしょうか。
<こちらも登ってくださいませ>

僕の友人が山で死んだときに、先輩がこう言いました。
「アルパインなんて、死の危険がなかったら何の意味もないからね。」
山は、危ないから楽しい。
リスクコントロール、冒険なんて格好付けても、悪く言えば命懸けの遊びです。

これらの矛盾に関しては、有名クライマーの諸先輩も色々言葉を残しています。
講習生の方も悩むことは多いでしょうが、どうしても登りたいのなら、向き合うしかないですねぇ。
ARさんは、もう5年は講習に来ているので、思いつめずにチョットずつやるのが心の負担が小さいと思います。

省エネ、恐怖軽減、リスクコントロール、どれもチョット上達するだけでも楽しいので、私も一生辞められそうにありません。

具体的な講習内容
・なるべく低負荷&長時間を心がける練習方法
・腰を入れる姿勢
・体幹に力を入れる、敢えて抜く、の使い分け
・回転モーメントを意識する
・肩の脱力について、色々と試行錯誤(ARさん)
・リードのビレイについて、色々と試行試行錯誤(Sさん、STさん)
・実践本気トライ
Sさん:垂壁の5.10a、オンサイトトライにて、テンション掛け掛け。色々ありました。
STさん:垂壁の5.10b、オンサイトトライにて、テンション掛け掛け。足探し、動きが止まること、などに課題あり。
ARさん:垂壁の5.10c、オンサイトトライにて、実質ハングドッグ練習状態に。やや難しすぎる課題設定でしたが、よく頑張りました。自分のトライ以上に、他の方の悩み相談で、自身の成長過程を振り返った様子でした。