2018年5月16日水曜日

宿題放置の気持ち悪さ

5月12日(土)、13日(日)は、どちらも岩場リード講習。
1日目が小川山で、女性FSさん、復習参加の女性Mさん、女性ISのペア。
2日目は天王岩で、男性KYさん。
クライミングを始めて数年の頃、個人的にこんなことをやったことがあります。

場所:
ジムor岩場のボルトルート

ルート:
自分が、オンサイトトライが5分5分の難易度のものを3本

方法:
1本目をオンサイトトライ。失敗したら、ハングドッグしてムーヴを確かめたりはするが、2トライ目は出さない。
そして、次も別ルートをオンサイトトライ。
これを繰り返して、とにかく3本のオンサイトトライを敢行する。
モチベーション:
当時は、本チャンなどの山がメインだったこともあり、初級者の段階からオンサイト能力に強い興味がある。
本気トライは1日に3トライ程度という感覚があり、それを最大限オンサイト練習に充てたい。
ジムでは何回も、岩場は多分1回か2回だけやってみたのですが、結論としては「なんかダメだ!」と思いました。
私の場合、1本目がレッドポイントを済ませていない状態で次のルートに行く、というのが後ろ髪引かれる思いになります。
それで、2本目、3本目で最大限の集中力が出せないように感じました。

しかも、最悪の場合、3ルート共に完登せずに帰ることになるので、精神衛生上も良くないと思いました。
<たまたま居合わせた、山男の肉体>

この件以来、理論上のトレーニング効率は落ちたとしても「登れそうな課題」は出来るだけ登っておこう、という感覚になりました。
例えば、以下のような場面は、人によって判断が分かれそうです。

トレーニング的な連続登りの最中でも落ちたルートはなるべく再登します。それで、メニューが狂ったとしても。

アップで、過去に登ったことのある5.10台で落ちてしまったら、なるべく再登します。それで、アップのサジ加減が狂ったとしても。
 
「登れない」というのは何かしら自分に足りないものがある証拠です。
それを、そのまま放置すると気持ち悪いんでしょうね。(明らかに時期尚早感がある場合は別・・・。)

宿題回収は、自尊心の回復も兼ねているのでしょう。
<気合の最終トライ>

今回の場合、初日にISさんが“かわいい女”(5.8)でのオンサイトトライで1テン入ってしまい、気合いで夕方にレッドポイントしておりました。

2日目は、KYさんが“涅槃の風”(5.10b)を3トライして、最終便で雨が本降りになる直前にレッドポイントを果たしました。

その嬉しそうな顔、きっと次に繋がると思います。
<涅槃の風、ハングドッグ中>

一応、添えておきますと。

中上級者になれば、目先の完登よりも体系的なトレーニング、というのが有効な場面もあるとは思います。
ただ、私はどんなにショボイ課題と感じるでも、一応は完登を積み重ねることを重視しているなぁという話です。

講習生の場合、まだそこまで体系的なトレーニングを意識している訳でもないでしょうから、とりあえず宿題は回収した方が良いですよ!