11月26日(土)、27日(日)は、三ツ峠にてマルチピッチ体験講習。
今回は、クライミング歴4ヶ月の男性OSさん、クライミング歴5年にしてリードに目覚め始めた女性IGさん。
2人とも、クラックやマルチピッチに興味がある中で、まずは総合的な体験をオススメした次第です。
マルチピッチは、大きな壁を登るための技術!
スポーツクライミングとは異なる、そのダイナミックな魅力に興味を持つ初心者も多いもの。
その一方、1人前になるには、やる気満々の学生山岳部員でも1年から数年の経験が必要です。
そんな先のこと、見据え続けて練習するのは難しいですね。
それに対して、最近はマルチピッチ体験講習を積極的にオススメしています。
やっぱり、一度興味を持った人が諦めてしまうのは、インストラクターとしては悲しい!
そういったことを減らすべく、効率的な講習はもちろん、モチベーションの上がる講習を心がけていきたいと思っております
体験講習ではリードは行わず、登りながら細かいロープワークを解説していきます。
フォローは全くの素人さんでも可能だったりしますが、「こうすると楽」みたいな小技は沢山あります。
例えば、ダブルロープのシステム、コール、回収の方法、ギアを落とさない方法、セルフビレイの取り方各種。体験とは言いながら、講習することは山ほどあるので御安心ください。
で、取り付きで説明してから実践1本。
また、取り付きに戻って講習。
そして、また実践1本。
そして講習。そして、また実践1本。
これを繰り返して、段々と効率的なやり方を身に付けて頂きます。
来年は、是非ともマルチピッチのリード講習を受けて頂きたいですね。
「冬山はまだチョット」というお2人ですが、それなら冬はクラックが良いかもしれません。
なんせ、クラックも冬山も初期投資が10万円!
1つ1つ始めた方が、落ち着いて取り組めるかもしれませんね。
具体的な講習内容
初日
・テーピングの仕方
・ハンドジャム、フィストジャムの方法
・アルパインクイックドローの作り方
・ギアラックの整理方法
・カムの回収方法(ナッツキーの使い方)
・ダブルロープのシステム
・コール(コールなしの流れ)
一般ルートから、頂上までトップアウト
・ロープを背負う畳み方
・インクノット(クローブヒッチ)の作り方
・半マスト(ハーフクローブヒッチ)の作り方
・カムの原理と間違ったセット
・リングボルトの強度
テントにて就寝
2日目
草溝ルートから、頂上までトップアウト
・チムニーでのザックの処理
・メインロープを使った、ピナクルの利用方法
・フットジャムの仕方
・コールなしの利点
・カウテールの作り方
中央カンテを登り、懸垂下降
・フォローの振られ止め
・懸垂下降支点の使い方
その他にも、質問に応じてリードのことなど、色々と話しました。
こうして振り返ると、ビックリするような情報量ですね。
お2人も消化不良という印象なく、お元気なことです。
とはいえ、どのくらいイメージできたでしょうか?
春に、また実践しましょう!