2013年12月24日火曜日

初開催の雪上訓練Lv.3

12月21日(土)、22日(日)は、谷川岳の西黒尾根にて、雪上訓練Lv.3。
男性ONさん、男性NMさん、男性HYさんのトリオ。

<出発時は、晴れ間も見える好天>
雪上訓練Lv.2は、本格的なラッセル、雪上テント泊が主な内容です。

トレースが期待できない尾根が、メインとなる対象。

で、Lv.3は+α。
易しめの登攀、が加わります。
ということは、荷物も

冬山日帰り装備に加えて、ワカン、テント、寝袋、食糧。
さらに、ロープ、ハーネス、スリング・カラビナを少々、スノーバー。

1泊2日でも、60リットルザックに納めるのは結構な難しさ。
私も、70リットルくらいが使いやすく感じます。

<楽しそうなONさん>
で、本日は冬型真っ盛り。
寒気もそれなりに入った中で、西黒尾根に。

結果は、大方の予想通り敗退です。

<第一核心の、鎖場>
大変さを物語るのに・・・

2日目は、起床から、出発までが4時間20分!

テントはデポして、日帰り装備でのアタックだったのに。

・起床後、テント周りの除雪
・朝食準備
・出発前、水が足りなかった分を、少し作り足し
・テント内で、登山靴・スパッツ・ハーネスの装着
・アイゼンとワカンの、同時装着
個人的な感覚ですが、冬のテント出発時間。

①晴天、弱風、ピストンでアタック、などの好条件なら、1時間半が目標。

②天候が少し悪い、テント撤収、などの大変な場合で、2時間が目標。

③悪天、テント撤収、縦走or登攀で重荷、前日までの疲労や濡れが影響、という最悪の条件だと3時間を越えることもある。

※ちなみに、私はテント生活が下手な部類のクライマーです。

<スノーバーの実験>
この3人、マルチピッチリード講習も終え、当塾講習生の中ではトップクラス。

そんなNMさんも、この冬山では、
「素人集団ですから。」

と、痛感した言葉を漏らしていました。

<冬山でも、常に面白いHYさん>
段取りが、とても重要です。

仕舞った物を、また取り出したり。
テント内で、物を無くしたり。

そんなことばっかりで、自己嫌悪に陥ることもあります。

<5時起床で、すでに9時ですが、ようやくワカン装着中>
HYさんの

「仕事が出来ない社員になった気分。普段、仕事が出来る人ほど、自分が嫌になると思いますよ。」

という言葉も、印象的でした。

<下山中>
でも、夕方の余った時間で、スノーバーなどの雪上確保を習いたがる姿勢は、さすがの一言!

吹雪の中の下山後に、林道脇でヘッデンまで練習するなんて、熱心すぎます。

<スノーバーの実験>
ONさんが

「数々のヘッデン下山を越えてきた我々」

と、モチベーションの高さを自虐的に表現したのも、面白かったですね。

<スノーバーの実験>
とはいえ、2日目は延々と雪で、景色も見えず!

御褒美がなさすぎて、冬山が嫌いになってしまわないよう、次回の好天を期待です。

<寒さから開放され、安らぎの一時>
具体的な講習内容
・ジャケットのポケット、ザックの雨蓋の活用方法
・ビーコンの使い方(の基礎編)
・ラッセル
・雪庇を落とす実験
・テント設営
・スノーバーの使い方
・テント生活いろいろ
・雪庇を警戒したライン取り
・下山のルートファインディング
・スタンディングアックスビレイの実験
・スノーボラードの実験