12月27日(日)は、マルチピッチリード講習にて、越沢バットレス。
女性STさん、男性ITさん。
<久々のオブザベタイム>
カム用のカラビナに直接クリップする場合に比べて、ヌンチャクを掛けることで20cmくらい、アルパインクイックドローを伸ばせば60cmスリング分だけは、自由度が増えます。
<さすがに寒い>
「胸のあたりでカムを決めたのに、スリング伸ばしたら、すでに膝下じゃん!」
なんて思うことも。
だから、核心部っぽいところでは、なるべく延長したくないという事情もあります。
<9時半ごろに、ようやく岩が触れる気温に>
「落ちることは、ほとんど無いでしょ!」
というピッチの再登なので、ロープの流れを最優先した判断です。
<昼間は、爽快な冬晴れ>
で、3P目に修正を掛けて、
①そのままクリップ
②ヌンチャクで延長
③アルパインクイックドローを全開にして延長
の3パターンを、上手く使い分けて行きました。
<攻めるべきか、攻めざるべきか>
ただ、
「このカムで、ランナウトしてないし、万が一落ちても大丈夫だとは思う。」
と思うか
「いや、落ちたら大怪我は間違いない。死ぬかもな。」
と思うかで、こなせるムーヴも違ってきます。
前者の場合:
5.10bくらいがコンスタントにオンサイトできる人なら、5.8~5.9くらいまでのムーヴが越沢でも繰り出せるというイメージ。
後者の場合:
5.10bくらいがコンスタントにオンサイトできる人でも、5.6ぐらいが限界に感じるイメージ。
<フォローのビレイ>
5.8に感じたら、すぐに敗退。
場合によっては、テンションorA0というのが、守りの安全管理。
たしかに、登山においては辞める勇気は称賛されるものですね。
でも、せっかくクライミングしているんだから、攻めの安全管理も出来た方が楽しいですよ。
<かなり強固なビレイ点>
先日書いたアイスクライミングと、小川山・ミズガキのクラックの中間くらいでしょうか。
“最大限の攻めの安全管理はしつつ、実際は小川山・ミズガキほどは突っ込まない”
という感じ。
<体感5.8くらいのピッチをオンサイトする、ITさん>
とても微妙なニュアンスですね。
本日は・・・、
ITさんが、1P目に攻めすぎて恐怖敗退を繰り返すという失態。
STさんが、2P目を守り気味に堅実に突破。
再びITさんが、3P目を程よく攻めて、ピリリと痺れるオンサイトクライミング。
という流れでした。
<「よく、こんなとこリードしたねー!」>
スポーツクライミングと、絶対落ちちゃいけないクライミングの中間。
そこを目指すと、越沢のほうな本チャン向けの岩場が見えてくるように思います。
<核心を抜けて、ホッと一息>
<ヘッデン間近で、トップアウト!>