2020年3月14日土曜日

脱力を1歩だけ掘り下げる

3月6日(金)は、ムーヴLv.0にて、男性KMさん、新規女性KIさん。
3月12日(木)は、ムーヴLv.1にて、女性ISさん、女性KIさん。
<ISさん。右手でガバを持っているが、全身に一定の力を込めている様子。背筋を伸ばし、重心が乗っている右足も棒立ちではなく中腰っぽい。>

今回、ISさんの発言で、
「腕と違って、足は疲れないから、ルート中の最初っから最後まで頑張っているんでいいと思う。」
というものがありました。

KIさんは真逆で、
「ガバを持ったら、全身思いっきり休みたいんですけど。」
<KIさん。右手でガバを持っていて、重心はなるべく足に乗せるようにはしているが、全身は相当にダラッとしている。>

たしかに、2人の言うことは、よく分かります。

「最も疲労するのは指・腕であることが多いので、体幹周辺や足周りの筋肉をどんなに使ってもO.K.。レストであっても、脱力すべきはホールディング&引き付けに関する筋力のみ。」
というのが、ISさんの理屈です。
写真を見ても、まさにそれを体現しており、有言実行です。

たしかに、初心者にレストを教える際は、私もそのような言い方をすることも多いです。
そして、それがピッタリ当てはまるようなルートも、存在すると思います。
例えば、悪いレスト態勢で耐えるような場面だと、そうせざるを得ないようにも思います。

「ガバが貴重に感じるぐらいのグレード(※)になってきたら、せっかくのガバを全身脱力のチャンスとみなす。」
これが、KIさんの理屈です。
写真を見ても、こちらも有言実行。

※垂壁だと、5.10aでも貴重かも?

どちらも正しいように思えますので、あとは状況による使い分けが肝でしょう。

例えば、
・悪いカチが連続するようなルートでは、ISさん方式が有効な場面も多そう。
・ガバを利用した難しいムーヴが待ち構えているルートでは、KIさん方式が有効な場面が多そう。
など。

脱力、出力の切り替えについては、まだまだ掘り下げられると思いますが、とりあえずこの辺で。