3月20日(金、祝)は、三倉岳の岩場。
前日に混ぜてもらうことになった、M田さん、A堀くんと。
<むかでトラバース>
このルート、なんせ名前がカッコ良いです。
今まで、三倉で感じて来たことが何点かあり、それが凝縮されたようなルートなんじゃないかと期待に胸が高鳴る感じです。
具体的には。
①ミニマムボルトが、僕の好みのド真ん中ストレート!
(NPが効くところは、基本ボルト無し。ボルトルートでも、行きつ戻りつ出来る程度の難易度は、ボルト無し。難しいセクションのランナウトもあるが、怖いけどフォール可能な範囲。それでいて、終了点は綺麗なラッペルステーション完備であることが多い!)
②低グレードでも決して侮れず、何かしら考えさせられる。
(チムニーの5.7、スラブの5.8、フェースの5.10前半、どれを取っても楽々登れることは無い。)
③クラックならワイド系のテクニックが有効なことが多く、フェースではカンテなどのドキドキするバランシームーヴが多い。また、フェースルートでもグルーヴが途中に出てきて、ジャミングが使えることが多い。などなど、ムーヴが多彩。
<トップレスを登る私>
・5.11b
・ボルト8本、30m(易しいセクションのランナウトは、必須)
・垂壁より少し寝ていてレストしながら探れるチャンスあり(スラフェース系?)
・カンテ課題で、登りながらのホールド探しに苦労する可能性大
・下部10mほどは易しそうで、ボルト無しなので、下からのオブザベはライン取り程度(核心のホールド探しは、レストポイントで行うしか選択肢が無い。)
・日当たり良好につき、涼しい時間帯が良好
<スーパーチムニーをトライするA堀くん>
おそらく暗くなるので、ヘッデン装着にて。
<敗退を決めるA堀くん>
年間数回レベルの、満足行くクライミングだったと思います。
(岩場のオンサイトに限れば、年1回レベルかも?)
<エイドダウン、クライムダウンを交えて、M田さんは3時間半のビレイに及んだ>
ちなみに、翌日に両粂さんなどに聞くと、初登時はボルト5本ぐらいで誰かに打ち足されたとのこと。ただ、初登時はリハーサルした上でのリードだったとのことです。
リハーサル前提で5本というミニマムボルトか、再登者がドキドキしながらもグランドアップで取り付ける範囲で8本というミニマムボルトか。
どちらが正解かは無いからこそ、打ち足しは初登者に許可が無いならダメなのが業界の共通見解だとも思います。
でも、個人的には三倉スピリッツは8本が適正に感じてしまいました。5本じゃぁ、トライを途中で辞めていたでしょう。
ところで、「ロワーダウン中にボルトが細い径のものがあって、気付かずトライしていた自分にドキッとしたんですよー。」なんて話したら、両粂さんが「それは大変だ!今度
見に行こう。」と、すぐさま整備する気満々になっていました。
つくづく、本当にありがたい岩場で遊ばせていただいております。
<三倉スピリッツ>
・トップレス(5.10c、NP&ボルト1本)
オールNPにて再登。前回登った際に、ボルトを使って登ったが、その前後に明らかにカムセット出来るように掃除した痕跡(おそらく、マルボー先生でしょうか)があって、なんだかボルトを使ったことが心に引っ掛かっていたので、スッキリ。
・むかでトラバース(5.9) 再登。
トップレスで、ワイド技術をだいぶ忘れていることを痛感したので、復習したら案の定あまり上手く登れず!
・三倉スピリッツ(5.11b、ボルト) O.S.
1時間20分くらいの格闘の末、どうにか勝ち取った完登!
こんなに嬉しいO.S.は、いつ以来でしょうか。