2020年4月1日水曜日

5月の予約受付、課題ごとに肝が異なる

5月の予約受付を、4月3日(金)の夜21時よりスタートします。
新型コロナの影響で、先々のことが分からないとは思います。
色々と思うところはありますが、何を書いても賛成意見・反対意見が容易に想像されすぎて、リスクしか感じません。
参加されるかどうかは、各自の判断にお任せします。

3月21日(土)は、早くも三倉の最終日。
「岩場では~~が大事だ。」という台詞が色々あって、私も使うし、よく耳にもします。

ジムなんかで話題に上がるムーヴ系では
・カチ(スローパーよりも頻度が高いイメージ)
・足置き(ガバ足でトリッキーなムーヴよりも、繊細なムーヴが多いイメージ)
・真っ向勝負(手に足ヒールなどの複雑なムーヴよりも、カチ・ピンチ・スローパーなどを保持して、悪い足で一手出すことが多いイメージ)

※とはいえ、岩場でもランジもヒールも使うと思います。

リード技術という点を考慮すると
・安全管理、オンサイト戦略の両面で、レスト技術
・ボルト足元でも安全にフォールが出来るだけのフォール姿勢
・安全管理、オンサイト戦略の両面で、行きつ戻りつ能力
・岩の形状から大雑把なムーヴを読む能力(ホールドのオブザベは、困難なことも多い)
・スタティックムーヴ(ジムに比べて、ダイナミックより重要度が高くなるイメージ)
これら、どれも大きく間違っているとは思いません。
そういうことを意識して、ジムで登ることは有意義なトレーニングなのでしょう。
(でも、岩っぽくないジム課題に文句を言うのも・・・。)

その一方で、「とは言え、課題ごとに大事なことが違うんだよなー。」という風に、毎度思わされます。
<品チムニー、Vトラップ、SWKが並ぶ、ルンゼ奥のビレイ点>

そんな訳で、最終日に登ったルートで、私が肝(きも)だと感じたこと。
オンサイト狙いの方は、読まない方が良いかも。

・品チムニー(5.7、チムニー) O.S.
グレードと見た目から、プロテクションが取れなくてもホールドスタンスがある程度あって、ランナウトしても恐怖感が少ないタイプかと予測して、アップで取り付く。実際は、ランナウトセクションがチムニー真っ向勝負!最悪、戻ってテンション出来る範囲で登ることが大事なので、「チムニーでクライムダウンを意識しながら進むこと。」が、肝だと感じた。
<Vトラップ>

・Vトラップ(5.7、ルンゼ状のチムニー) O.S.
本チャン的な凹角。プロテクションの延長などによって、落ちることはリスクが大きい場面が多々ある。また、ルンゼ内のチョックストーンは、「動くけど、しっかりハマって落ちそうに無いのでホールドに使用可。」、「落とせないんだけど、表面がポロポロしていて、ホールドとしては要注意。」などの様々なものが出てくる。チョックストーンと岩本体との間にプロテクションを取ることの是非も、迷わされる。 総じて、リスク管理が肝だと感じた。 
・SWK(5.8、奥にジャミングの効くセクションが長いO.W.) O.S.
典型的な入門O.W.だと感じた。個人的には、講習などで実演や解説したりすることもある形状なので、ただただ「典型的だな。」と思ったので、それが肝なのだろうか。

ちなみに、プロテクションが良くて初級者でもチャレンジしやすく、岩も綺麗なので、隠れたオススメルート。
<つつじが咲くころ>

・暗夜行路(5.11c、ボルト) O.S.
ボルト3本で、取り付きでのオブザベでホールドが概ね予測できる。ただし、人によって使うホールドが違うであろうほど、色々と選択肢が見えてしまうので、自分に合ったムーヴ選びにミスって、ポロ落ちする自分が容易に予見される。また、垂壁だがレストポイントの条件はイマイチで、判断のスピード感が要求されそう。実際登ったら予想通りで、ジムのオンサイト戦術とほぼ同じことが肝になるなと感じた。
(「ランナウトのオンサイトトライと、まるで一緒だな」と思った。)
<ラッパハングをO.SするA堀くん>

・もみじ返し(5.10d、NP&ボルト、スラフェース系?) エイドにて敗退
トポからの推測では、ボルトセクションに5.10dが付いていて、NPセクションは5.9以下だろうと。暗くなるのは分かっていたが、そのくらいならどうにか登ろうと、頑張ってスタート。しかし、実際にはNPセクションが思いのほか難しく、最終レストポイントで諸々と準備不足の自分を痛感!オンサイトを逃すのは悔しいが、これ以上のリスクは取れないと判断して、エイドで敗退した。次にトライするチャンスがあれば、PD系のルートのつもりで準備することが肝かと思った。
<水晶クラックと格闘するM田さん>

こういうのって、岩場による部分も大きいですよね。
「~~の岩場は、××系が多い。」など。

カチ系の岩場や課題が好きな人が、「岩場はカチだ!」と言っているのを聞いていると、「それって、ある程度バイアス掛かってそうだなー」とも思ってしまいます。

個人的には、要素は数えきれないほど多くて、何が肝になるかを自分で考える余地があるぐらいの方が楽しいです。
その思考が、強くなれないのかもしれませんけどね!(笑)
<暗夜行路をトライする私>

<短いが、緊張するルート>