2011年10月12日水曜日

ミズガキで岩遊び

10月10日(月)、11日(火)は自分のクライミング。
初日は、ミズガキ山。

この日は、先日アプローチに迷った未発表エリアへ。
今回は、キャンプ場から「あの岩です」と聞いてからスタートしたこともあり、無事に到着。

しかしながら、このエリアにはトポがありません!
当然グレードも、見た目で判断。
もちろん、終了点がどうなっているか(木があるか否かも)、登ってみなければ分かりません。
大体は、木があるのですが、終了点として位置が悪いことも多々。

その辺の判断も含めて、全て自分でやりくり。
もちろん、岩場は貸し切り状態なので、登って遊んで帰るのみ。
グレードやスポーツ的な部分を取り除いても、岩登りが好きな人のための岩場です。
ミズガキには、未発表どころか未登のクラックも沢山!
でも、どうせ初登攀しても、よほどの高難度じゃなければ発表しないのも日常的です。

理由としては、次の人にも初登攀のような楽しみを残しておくためですね。
そのため、ミズガキにはボルトなどの残置物も最小限。
「小川山がボルト臭くて嫌だ」と言い放つ諸先輩も、ミズガキを愛して止まないようです。

今回も、グレードは未知ながらアップ的に登れたクラック3本、結構本気だった2ピッチのクラックマルチ1本。
そして、ロープに何度かぶら下がり、トップアウトだけしてきたクラック1本。
という感じです。

休憩時間も、近くの岩場をうろうろすると、3本くらい目ぼしいクラックを発見しました。
これで、今後の楽しみも広がり、本当に楽しい一日です。
最近は、日に日にミズガキでのクライミングが好きになってきました。
岩を探して、登れるか検討して、登ってみて、そして下降する。
残置無視も面白いですが、最初から何も無い岩場なんて、最高に楽しい!
くどいようですが、ボルトどころか情報すらも無いのです。

山っぽいクライミングですね。

 2日目は、講習でも御馴染みの湯川。
こちらは、林道脇にクラック15本が横並びというエリアで、整備されたゲレンデです。

ミズガキほどの興奮はありませんが、普段の講習では触らないグレードのルートにチャレンジ。
案外、充実したクライミングが出来ました。
まあ、ミズガキばっかりでも偏るので、たまには良いですね。
 具体的に登ったルート
初日(ミズガキ)
・奥にジャミングが効くタイプのワイド(予期プレくらい?、体感5.9)O.S.
・薄被りのハンド(体感5.10b)O.S.
・ランナウトするチムニー(体感5.9)、スラブでグルーヴっぽいフィンガー(体感5.10b)の2P
 どちらも結構本気O.S.
・ランナウトするフレーク状のフィンガー(5.11以上?)
 トップアウトしただけでムーブは出来ず
・簡単そうなワイド凹角(体感5.8)

2日目(湯川)
・コークスクリュー(5.9)アップ
・サイコキネシス(5.10c)
1便目はフォール。2便で再登。
・サブタナル(5.9)O.S.
一見汚いが、星付きルートであることに納得!立体ムーブが多彩。
・テレパシー(5.10d)O.S.
バンパイアの上部バリエーションのみ。バンパイアは、過去にO.Sしたことあり。
ど派手なムーブになってしまったが、これで良かったのか!?
ギリギリのクライミングで大満足。

大岳山、登山講習

10月9日(日)は、奥多摩の大岳山にて登山講習。
今回は、富士山で僕が担当したツアー参加者だった女性KTさんと友人KMさん。
そして同じく、富士山で別の日に僕の担当ツアーだった女性KSさん。

昨年も1組こういう方がいらっしゃいましたが、本当に嬉しいです。

さて、今回も奥多摩は大岳山に行ってきました。
行きは、ロープウェイで隣の御岳山まで上がり、いきなり山頂観光地へ!
そして、30分ほど信仰登山の宿坊街を歩き、山頂神社を参拝します。

御岳山は犬を祀っているらしく、今回もお犬連れの観光客が大勢。
そこから大岳山への登山道にも沢山の犬が居て、驚きました。

そこから2時間、大岳山頂上までの道のり。
登山道も狭くなってきて、途中に水場あり、峠あり、簡単な鎖場ありと変化に富んだ登山道が楽しめます。

僕ら山慣れた人間からは、“よく整備された登山道”という一言で片付けられる道でも、彼女達にとっては小さなカルチャーショックの連続です。

休憩のポイントや、作業道と登山道が入り組んでいる様子などを説明しながら歩いて行きます。
もちろん、富士山で培った深呼吸の方法も忘れずレクチャー(笑)。

そして、大岳山山頂は展望もあります。
この日は、3連休の中日ということもあり、大賑わい。

そして、この企画の醍醐味は登頂から始まります。
つまり、下山が核心。
まずは、悪路と言われる海沢探勝路へ。
ここでは、急な斜面、トラロープを掴んで下る場面、細い丸木橋などとアスレチック要素満載。
行きは尾根伝いの展望を楽しみつつ、下山は沢伝いに降りてドップリ山を味わってもらいましょう。

さらに、海沢探勝路のクライマックスは、大滝・ネジレの滝・三ツ釜の滝の見学!
これを見て、「山高きがゆえに尊からず」、「奥多摩もやるじゃないか!」って気持ちを共有してもらえるんじゃないかと思っています。

皆様、原点が高尾山と富士山ツアーだけだったりするので、出来るだけ多くの山に興味を持ってもらいたいですね。
そして、その中の一部でも雪山やクライミングを始めてもらえたら、当塾としては最高です。
さて、今回は元気な皆さん。
そのまま越沢バットレスの見学ツアーまでセットにしました。
しかし、見ての通り、最後はヘロヘロ気味。

たしかに、奥多摩最大の岩場!感動はしてもらえました。
でも、ちょっとムリさせてしまったでしょうか。
スパルタ気味でしたね。

具体的な行程
青梅線御嶽駅~(バス)~(ケーブル)~御岳山~山頂神社~大岳山頂上
~海沢探勝路~海沢園地~越沢バットレスキャンプ場~鳩ノ巣駅

自立した登山者を目指す!という観点からすれば、次は地図読みでしょう。
でも、とりあえず連れられてでも雪山体験もしてみたいという御要望もあり、今後が楽しみな方々です。

また、よろしくお願いいたします!

2011年10月7日金曜日

小川山、ワイドクラック講習

10月6日(木)は、小川山にてクラック講習。
今回は、過去に何回か講習を受けている女性の方。
最近は、自分でも仲間とクラックにチャレンジ中です。

さて、本日は朝方まで雨。晴れてきたのも昼ということもあり、クライミングエリアはガラガラ。
帰る頃には、キャンプ場に車1台という状態でした。

しかしながら、御本人はワイドクラックをやる気満々。
1番乾きの良い、岩峰のエリアで講習してきました。
ワイドクラックは、体が半身~全身入るサイズです。
そして、クラックのサイズの中でも一際敷居が高いです。
理由としては、こんな感じでしょうか?
(またしても、マニアックな感じですが)

装備:
キャメロット5番、6番は重く、持っていない初級者も多い。

ムーブ:
ジムの動きが役には立たず、クラックのテクニック勝負。

精神:
ランナウトするセクションもあり、スポーツとして見るには厳しい。
(人気ルートは、そうでもない)

判断力:
ロープの流れを気にしてスリングを使う場面、カムをずらしながら登る場面、ギアラックを左右チェンジするなど、瞬間的なリスク承知でプロテクションを操作すること多数。

ルート状況:
超人気ルート以外は、基本的に未整備。終了点も無いという心づもりで下降を考えるなど、アルパイン的に遊ぶ覚悟が必要。

そして、その難しさがそのまんま魅力になっている訳です。
敷居が高いだけに、まともにリードできるようになるまでには、教えたいことも沢山。
いつか講習内容として扱いたいと、思っておりました。

それにしても、こんなに早くその日が来ようとは・・・。 

 本日は、明け方まで雨。晴れてきたのも昼からというのもあり、岩場はガラガラ。
午前中は、岩場の下でロープワーク講習を行い、午後からワイド講習。

すっかり乾いたワイドもあれば、人気ルートの“予期せぬプレゼント”はボチボチくらいの乾き。
どのルートも、岩峰の上に飛び出す魅力があり、予想以上に気持ちいいクライミングが楽しめました。

 具体的な講習内容
・ショートルートの終了点作業を確認
(結び替え、懸垂下降の流れ)
・懸垂下降の仮固定復習
・自己脱出(登り返し)
・懸垂下降のバックアップの取り方

午後から本気トライ
・お姫様岩“ネイキッドクラック”(ホールド・スタンス多数、傾斜は垂直未満、10mくらいのO.W.)
リードで完登。その後、トップロープでカムセットを復習。

・お殿様岩“予期せぬプレゼント”(ホールド、スタンスまばら、傾斜は垂直~垂直未満、O.W.だけで10m。全長20m。)
リードトライして、エイドでトップアウト。簡易アブミも含め、エイドの小業を幾つか紹介。

本気トライして、最終的にエイドでもトップアウト。
半年前はリードも恐がっていたのに、本当に強くなりましたね。
これで、ワイドを覚えたら最高です。


2011年10月5日水曜日

初リード

10月4日(火)は、奥多摩の天王岩にて岩場講習。
今回は、常連女性Kさん。
実はKさん、当塾の岩場講習は初めて。
これまでジムで5.10aがリード出来るに至るまで、長らくムーヴ講習、リード講習だけを受けてきました。

ただ、元々ガイド登山を経てきたKさん。
他のガイド企画で、様々な岩場は経験済みですが。

今回は、岩場リード講習の4分の1くらいの内容をやりつつ、本気トライを少々。

初めての岩場リード。
初めての本気リード。
見事に完登し、素晴らしい限り。

初リードながら、落ちそうな場面!
落ち着いて体勢を立て直したり、そしてダメ元でも一手伸ばす姿勢。
これが素晴らしかった。
まさに、ナイス突っ込み!
スポーツルートらしい、良いトライでした。


具体的な講習内容
・結び替え
・ヌンチャクの向き(ウィップフラッショ現象、など)
・マスターでリード練習
・ボルトの種類
・本気リード(5.8)2本
(1本目は、トップロープリハーサル2回の後に完登。2本目は、フラッシュ。)

・その他ギアの扱い
(スリングの収納方法、アルパインクイックドローの作り方)


短めの講習時間でしたが、マンツーマンなので充実できました。

2011年10月3日月曜日

親指岩周辺にてクライミング

 10月2日(日)は、小川山にて自分のクライミング。
前日が、富士山の反省会。そして、夜中まで打ち上げ。

富士山ガイド仲間の中には、クライミングに興味を持つ人も多数。
そんなわけで、ハーネスを貸りたりするような初心者から、僕くらいの中級者、さらにはピオレドール受賞者レベルまで含めた小川山クライミング。
初心者がいると、ついつい面倒を見たくなりますが、あんまりやりすぎると仕事状態(笑)。
今回は、心を鬼にして(?)自分がやりたいルート優先。

今回は、調子がイマイチでしたが、なんとか気になったラインを1本O.S.できました。
下の写真のワイド。
20m以上の長いラインで、カッコイイです。

 そして、訳も分らないまま、トップロープでトライさせられるクラック初心者くん。
 でも、講習じゃなきゃ、どこの山岳会でも、クライミング仲間でも、こんなもんですよね。
効率的な講習ではなく、先輩にビレイさせられながら色々体験していく方式。

やる気と運動能力があれば、先輩に可愛がられること請け合いです。
あとは、車を持ってたり、料理が出来たりすると最高でしょう!

ちなみに、僕は新人時代から車も無く、料理も最低でした・・・。
具体的に登ったルート
<小指岩>
・無名のハンドクラック(体感5.9)O.S.
・ルート名?(5.9?、スラブ)アップ
・五月の雪(5.10c、スラブ)フォール、2便目に再登

<お殿様岩>
・陽のあたる場所(5.9/5.10a、ワイド)O.S.

ここ3週間は、毎週2日以上は小川山に居ますね。
お殿様岩は、“予期プレ”、“しぐれ”、“陽のあたる場所”と3本の初級ワイドが揃う一大クラックエリアだと再認識。

ハンドクラックに慣れて来たら、次はキャメ6を購入して是非ともチャレンジ!

富士山ガイドの反省会

9月30日(金)、10月1日(土)は、富士山ガイド組織の会議で富士吉田へ。

富士山ガイドは、小屋に所属してシフト制で仕事を割り振られます。
小屋に雇われているような感覚で、小屋への所属意識は強く、研修・採用なども全て小屋ごとです。

しかし、他の小屋とも敵対している訳ではありません。
各小屋のガイド代表者が集まる会議もあります。
そこで、お互いへの要望、簡単な共通ルール、市や小屋への要望、などを確認していきます。

初日がこれ。
2日目は、我らが太子館のガイド50人が集結する反省会です。

富士山ガイドもオフシーズンに色々とやることはありますが、全員集合の会議は年間2回だけ。
50人集めるのは大変なことです。
しかも、シーズン中は激務&入れ替わり勤務のため、全員集まって会議するのは全くムリ!

反省会という名前ですが、実際はかなり重要な会議だったりします。

今年も、富士山関係者には大変お世話になりました。
また来シーズンまで、お互い準備を整えましょう。

FYGというガイド会社

9月29日(木)は、小川山にてクライミング研修の講師に行ってきました。
なんの研修かというと、富士山ガイド仲間であるFYG(フジヤマガイズ)というガイド会社のものです。

もっと言えば、このFYGという組織自体が、僕が所属する富士山ガイド組織の先輩数名が立ち上げたグループです。

彼らの活動として、
・夏の富士登山の個人ガイド
(ツアーガイドが20人以上を請負うのに対して、1~数名の個人グループをキメ細かくガイドする。外国人ツアーなどにも英語の出来るガイドが対応。)

・春など、雪のある時期の富士登山ガイド

・冬のバックカントリースキーガイド

・FEW(女性ガイドによる、女子登山ツアーガイド)

・カナダのWFA(野外救急法)の招致と、代理店的な仕事

・夏の富士登山シーズン最盛期における、5合目での雨具、ヘッドライトのレンタル業

などがあります。


僕も、富士山ガイドの仲間や先輩という枠を越えて、色々とお世話になっております。
そんな彼ら、クライミングは専門外。
中には、プライベートではクライマーというガイドもおりますが。

他のガイドも、自分のチャレンジの幅を広げるためにも、単なる夏山縦走だけでなくクライミングも挑戦中とのこと。

実際、クライミングは常にリスク管理を考えるので、ガイドの練習には良いでしょうね。
それに、登山道をガイドするのにも、ロープワークの心得を学ぼうとするのも良いことです。

個人的には、クラックなんかもやって、登山とクライミングに共通する楽しみ方まで体感してもらえれば嬉しいところです。
さて、今回の研修は、以下のような方式にしてみました。

クライミング経験者3人には、彼らだけでパーティを組んでもらい、初級マルチピッチを先行してオンサイトトライ。
僕が、クライミング初心者2人をガイディングして、同じ初級マルチピッチを後続。

選んだルートは、先週末にお気に入りルートに加わった“大貧民ルート”!
初心者2名には、登りながら色々なシステムの説明。
別パーティの経験者3名には、ルート終了後に「こうやるともっと楽」などのアドバイスを色々。

研修という意識も大切ですが、まずクライミング好きにならないとマルチピッチのリードに辿り着きませんからね。
いかに物分りの良いガイドと言えども、そこは講習生の方々と同じ。

しかし、そんな懸念を吹き飛ばすように、全員でクライミング研修を楽しむことが出来ました。

今度は、僕が野外救急法なんかを教えてもらうつもりです。
またよろしくお願いします。