2013年11月10日日曜日

卒業しても、「補習を受けまくる予定」という発言

11月9日(土)は、越沢バットレスにて、マルチピッチリード講習。
YZ夫妻。
卒業要件は説明困難だと、先日書きました。

で、卒業を言い渡すのは、
「そろそろ、自力で行ってみてください。」

というのが基準です。
例えば、

①リード前

「あの辺でプロテクションが取れそうだけど、その先はランナウトするかも。」
「ランナウトしている箇所が難しかったり、脆かったりしたら、敗退するか。」

などの判断が、的を得てきたらO.K.。
②ロープワーク

どういうことをやると致命的な失敗なのか、今後どういう流れなのか、イメージ出来ている。

まだまだ、失敗も多い。
けれど、反省が的を得ていればO.K.。
1番大事なのは、「分かってきたら卒業」ってことでしょう。

でも、まだまだ講習に期待することは多いそうです。
補習を続けるのは、私としてもオススメする所です。

まだまだ失敗もあるでしょうし、小技を覚えて効率化をはかって行くのも、重要なことです。
スピードを意識する、1つを取っても・・・

「オブザべに時間を掛けることで、結果的に登るスピードが上がる」
「確実なプロテクションを取るのに時間を掛けることで、結果的に自信を持って前進できて、スピードも上がる」

みたいなこともあります。

焦らずやることで、3年後にはスピーディに登れるようになれば良いと思うんですよね。
<YZさんが見出したライン。講習では初めて登った。(体感Ⅴ級)>

そういう、将来的なクライマー像を意識して登るのは、自力では結構難しい。

これからも、ときどき講習を受けて頂ければ、と思います。
<カム複数個での、ハンギングビレイ>

以下は、参考情報。

YZさん曰く
「クラック講習も、卒業したけど5.10とか全然登れないし。」
「でも、一応は卒業ってのは欲しかった(笑)。」

「次は、かみさんのクラックリード卒業です。」
「講習に期待しているのは、(自立すること以外にも)自分を追い込む効果があること。」
<体験講習でフォローした、最終ピッチ。意外と余裕で登れて、嬉しそう!>

ちなみに、YZ旦那一人に関しては、前回までで卒業レベル。
プロテクションの位置、ムーヴ、ロープワークの段取り、などなどについて補習っぽく。

奥様も、フォロー中心ながら、だいぶ余裕が出てきました。

今回で、
「夫婦で、二子山中央稜とかにチャレンジしてみても良いと思いますよ。」

という意味で、ペア卒業です。
<本日も2本を完登して、マルチピッチリード講習を卒業!>

話は変わりますが・・・

本日は、私がヘルメットを車に忘れて来てしまいました。

・越沢バットレスが、落石リスクが低い(ショートルートのエリア並み)
・講習で、私自身がフォールして頭を打つ確率は、とても低い

ということで、そのまま講習は続けました。

でも、小石や他パーティのカラビナ落としでも、メット無しだと致命傷ですからね。
しかも、他パーティからの目線が白かったような気も・・・。

いやはや、私自身に失敗が続いています。
気を締め直して行かねば、と思います。

ジャミングの様々なコツを、統一的に考えてみる

11月8日(金)は、湯川にてクラックリード講習。
男性Sさん、その山岳会仲間のYUさん。
<ジムでは、5.11後半を登るYUさんは、最初から結構な上手さ>

ジャミングのコツ・・・

一言には語れません。

が、こう言う先輩ガイドも居ます。

「ガッと入れて、グっと膨らますんだよ!」
もちろん、これだけ言っても分かりません。

けど、まさに真実です。
<Sさん、疑似リード>

まず、クラックに手を馴染ませること。

下に閉じている場所なら、ボトミングだけで効くでしょう。

ハンドクラックでも、僅かな凹凸に手の甲、手のひらを馴染ませるだけで、ボトミングっぽくなります。
<Sさん、デゲンナーをリード!>

そして、次に膨らませる。

ハンドジャムで、親指の付け根の力を使うことは、あまりに有名。

でも、フィンガーでも、フィストでも、膨らませる力というのがあります!
<フォールを繰り返し、何とかトップアウト!>

日々、講習の方法はアップデートされています。

最近は、理屈を教えながら・・・


「膨らませるタイミングが、早すぎますよ。」
「馴染ませる段階だと、手に力を入れない方が良いですよ。」
「フィンガーは、手のひらを下に向けた方が、よく馴染むし、膨らませやすいですよ。」

なんて形で、やっております。

将来的に
・いかに馴染ませるか?
・いかに膨らませるか?

という形で、頭を整理できたら良いと思うんですよね。


具体的な講習内容
・ハンドジャム、フットジャムをボルダーで練習
・フィンガージャム、フィストジャム
・バック&フット
・疑似リード(Sさんのみ)
・実践リードトライ(Sさん、デゲンナーで数回フォール)

Sさん、これで3回目分の修了。(仮免許)
だいぶ、レストが馴染んで来たように思えます。

2013年11月7日木曜日

落ちてこそ、見えてくるリード講習

11月6日(水)の夜は、リード講習2回目。
男性4人組で、NMさん、MDさん、SIさん、NOさん。
本日は、リードで実際に落ちてみて、

「あー、なるほど。」
ということが沢山。

多くの方が
「思ったより、落ちるんですね。」

から始まって、

「(講師が)言ってた意味が、一気に分かってきた。」

なんていう、感想を言ってくれます。
例えば、

・手繰り落ちが、いかに危険か
・落ちる態勢が重要なこと
・ビレイに関するアレコレ

やっぱり、実感こそが最大の学習ですねー。


落ちる練習なくして、リード講習は有り得ないと思います。


具体的な講習内容
・クリップの復習
・トップロープの復習
・疑似リード練習
・リードで、やってはいけない事例集
・落ちる練習(軽目)

次回は、いよいよリードのビレイです!
出来れば、疑似リードは練習してきてくれると良いですね。

2013年11月6日水曜日

面白い、と思うルートの要素いろいろ

11月5日(火)は、自分のクライミングで甲府幕岩。
最近は、数年に一度の割合で訪れています。
<初の5.12aを登るんだ!と、勢いごんでいるK田さん>

クライマーの間で、

「あれ、良いルートだったよ!」

ってのは、よく耳にします。

初心者のうちは、自分が登れたら全部良いルート、みたいな感じですが(笑)。

その要素、ちょっとずつ見えて来ます。
その辺を、私の見える範囲で御紹介。
①良いラインであること

スタートしたら、終了点まで合理的なラインを突くこと。
クラック、凹角、カンテ、などは、見た目にも

「ここ登るんだなー。」

と分かりやすい。

で、フェースならフェースで、限定っぽくない方が、ルートファインディング能力が問われて面白い。

逆に言えば、
「ボルトラインより、右登った方が楽だけど、ボルトラインから離れすぎかなー。」

なんて悩むルートは、限定っぽい。
②ムーヴが面白いこと

・ジムっぽい、豪快なムーヴ
・岩場らしい、繊細なスタティックムーヴ
・花崗岩っぽい、足技
・新発見があるような、ジャミング
・いかにパンプしないかを追求する、総合力ルート

などなど。
突き詰めると、何でも良いような気がしてくる(笑)。

「ちょっと限定っぽいラインだけど、面白いムーヴだから、ここにボルト打った人の気持ちも分かっちゃうかも。」

なんていう会話もある。
<木にスリングを巻きつけて、ギア置き場に>


③安全面と精神的要素

クラックで言えば、人気ルートは核心部でバチ効きのプロテクションが取れることが多い。

「ドキドキしながら、ギリギリのムーヴ!」
(でも、実際は落ちても大丈夫)

ってのが、怖楽しいってヤツです。


もう一つ、簡単なセクションがランナウトするルートも、玄人ウケしやすい。
まるで、岩(or開拓者)

「このルートに挑戦しようってんだから、この程度のセクションは、安定感持って登れるよね?」

と、問われているみたい(笑)。


もちろん、その簡単なセクションが危なっかしくて、敗退することも多いんですが。
それは、私が下手過ぎて、挑戦権が無いってことです。
④適正グレード

「上の3つだけで、グレードなんて目安だけです。」
って人は、真のクライマーかもしれません。

でも、私は自信を付けたりする上でもグレードは気になります。

登る前から
「あれは、お買い得だから」

と知っているのもチョット虚しい。

逆に
「すごく難しい5.11c」

ってのも損した気分は否めません。


「グレードなんて、目安」
とは言うけど、最高グレードとか嬉しいですからね。


でも、①~③が面白そうなら、結局は登っちゃうんですけどね(笑)。
<2便にて、爆弾低気圧(5.12a)をR.P.したK田さん。意外とアッサリでした。>

ショートルートの話でしたが、マルチや山でも、似たようなことが言えます。

ちなみに、細かい要素としては、ルート名がカッコイイと憧れの対象になりますねー。



具体的に登ったルート
・HIVE(5.10a、フェース):アップ、クライムダウンも含む
・ブルーマウンテン(5.10a/b、ハンド~フィンガークラック):O.S.
・北郎メモリアル(5.10b/c、フェース):Flash
・ブラッキー(5.11b、カンテ):O.S.。際どかった。
・爆弾低気圧(5.12a、フェース):R.P.、2便。ただし、ロワーダウン中に、入念なムーヴリハーサルを行った。
・シルキー(5.11b、フェース):O.S.。リーチも有利、しかも自分がジムで作るルートに似ている。
・トカゲ北上中(5.11b/c、カンテ)☆☆:ギリギリO.S.。これは、すごく面白い!ただ、ボルトがM10のオールアンカーだったような・・・

2013年11月5日火曜日

ちょっとした、お知らせ

例年、12月からクラックリード講習のエリアを城ヶ崎にしております。

が、今年は講習生からの要望もあって、11月23日(土)、24日(日)から城ヶ崎といたしました。

理由は、

①湯川が5.8~5.9のエリアなのに対し、城ヶ崎フナムシロックが5.7~5.8のエリア
②城ヶ崎は、ルートが短いので、戦略が単純
③城ヶ崎は、「ジャミングが痛くない」と感じる人が多い

以前にも書きましたが、ジムで5.10cがリード出来ないようなら、城ヶ崎で基礎を積んだ方が良いです。

今年は、クラックを始めたいけど、ジム5.10cは厳しいって講習生が多そうですね。


2013年11月4日月曜日

「足が下手」、「レストが下手」、を細かく考えてみる

11月2日(土)、3日(日)は、自分のクライミングにて小川山。
神こと、S本くんと。

せっかくなんで、海金剛って話だったが、予報が怪しかったので近場に。
先日、
「足が下手なんだと思うよ。」

と指摘されました。

確かに、スラブの最高R.P.グレードは5.11b。
数本登ったが、トライはどれも1~2日間。

同じように、1~2日間でR.P.できるグレードで見ても、

スポーツルート:5.11d~5.12aの、半分くらいのルート。
フィンガー~ハンドのクラック:5.11b~5.11cの、半分くらいのルート。

たしかに、スラブは明らかな苦手分野です。
が、つくづく思うのは、

「足が下手」
って言っても、奥が深い。

①単に、雑。置くときに、1番置きやすい場所を外してしまいがち。

②足指or体幹の力を、抜いてしまいがち。

③乗り込みを利用した、バランス移動が下手。

④スタンス選択、ホールド選択、などのムーヴ選択が悪い。

スラブの逆襲(5.11b)は、1回で再登出来ましたが、帰って来たタジヤン(5.11b)はムーヴすら出来なくなってました。

むー、何が悪いんだか分からないうちに、指皮が終わってしまった。

(ちなみに、神は逆襲をオンサイト、タジヤンも2撃。
スラブも、神ですね。)
同じ話は、初心者が
「レストが下手」

って悩むときも同じ。

①レストするタイミングを良くしたい(戦略の問題)

②レストする態勢を良くしたい(足位置、姿勢の問題)

③より悪いホールドでも、レスト出来るようになりたい(保持力、体幹の問題)


どれを上達させるか、ハッキリしましょう!

「前より良くなって来た!」
と、自覚しやすくて、モチベーションが湧きますよ。
具体的に登ったルート
1日目、屋根岩一峰:
・ヤッホー元気(5.10b、フェース)
アップ

・5月20日のウェディングプレゼント(5.10c、ハンドクラック)
オンサイト、プロテクションが難しくて、結構なギリギリ

・ムーランルージュ(5.11c、スラブとフェースの中間の傾斜)
2便でR.P.。
非常に面白いムーヴだが、ちょっと限定っぽいラインで、嫌だった。
最終的には、1番登られていると思われるラインを頑張って登ったけど。

・メルドー(5..11d、スラブとフェースが半々)
フェース部分がムーヴ出来ずに、敗退。
M6とおぼしきカットアンカーで、錆びているので、落ちるのに不安もある。

2日目、ソラマメスラブ周辺:
・新ルート(ルート名は、知らない。5.8くらい、スラブ)
アップ

・生木が倒れたよ(5.9、スラブ)
アップ(講習で、よく使うルート)

・三色すみれ(5.10a、スラブ)
アップ
限定っぽさマックス。
講習には、使わないルート。
当然ながら、5.10aが余裕ならば、限定しても気にならない。

・スラブの逆襲(5.11b、ホールドある系のスラブ)
再登
意外と余裕があったのは、嬉しい

・帰って来たタジヤン(5.11b、ドスラブ系)
ムーブすら出来ず、敗退

・エンドルフィン(5.13a、ボルダー系)
なんと、隣の5.12bと間違って取り付くという失態!
2トライして、同じルートをトライしている人と会話して発覚!

が、意外にも、ムーヴは何となく出来た。

1手1手は出来るのだが、3手続けることすら出来ないムーヴ強度の高さ。
10手もないのだが、今のところ絶対に出来ない。

もう少し、修行が必要だ。

・裏ジェットストリーム(5.11b、フェース)
フォロー
ムーヴ、ラインともに魅力は感じないが、グレードが手頃なので神様がオンサイト。
私は、フォローで回収便。

・シナプス(5.12b、ランジ系)
最後に、こちらもやってみるが、敗退。
私は巨漢なので、ボルト1本目でのランジは、あまりにもビレイヤーに申し訳ない。

こちらは、片手で残すようなランジ経験が必要そう。

2013年11月2日土曜日

ジムのリード講習の先は?

11月1日(金)の夜は、リード講習3回目。
KI夫妻。
当塾に来る半数以上の方は、

①山でのクライミング(アルパイン、沢登り、ちょっとしたバリエーション)
②マルチピッチ
③雪山

の“何か”を目指して訪れます。

ただ、何割かは

「とりあえず、クライミングを始めてみよう!」
という方です。
前者の方々にとっては、ジムのリード講習は、まさに入口でしかありません。

「やっと、岩場に行けるのか。」
ぐらいの勢いの人も多いでしょう。

でも、後者の方にとっては、

「岩場って、私達なんかで行けるんでしょうか!?」

という雰囲気でしょう。
ここからスタイルによって、受講の仕方も変わって来ます。

A:まず、クライミングの基礎を高めたいならムーヴ講習
(適正クラスはLv.1ですが、Lv.0でも参加可能です)

B:早く自分達で岩場に行けるようになりたいなら、岩場リード講習

C:クライミングの世界を幅広く見てみたいなら、マルチピッチ体験


どれでも選べるだけに、迷ってしまいますかね(笑)。
お金は掛かりますが、1回ずつ受講すると、自分の目指す先が見えてくるかと思います。


具体的な講習内容
・落ちる練習(振られ落ち、など)
・クリップを止めた場合の、ビレイヤーの対応
・実践、本気トライ
(薄被りの5.9、垂壁の5.9or5.10a)

本気トライでもバッチリ落ちて、リード講習は卒業です。