2018年6月20日水曜日

パートナーシップと依存関係

6月16日(土)は、クラックリード講習にて、小川山。
女性Mさん、女性ISさん、男性MKさん。
<晴れました!>

女性がロープが重くて引けない場面で、男性が代わりに引き抜いてあげたら、一般的にはチョット良い場面かもしれません。

ルートファインディングで困っているところで、「右に行けば大丈夫だよ。」と先頭切って歩いてしまえば、出来る人風な気もします。
<お姫様岩>

これと同じようなことは、あらゆる場面で起こります。

体力面なら、荷物量、ラッセル、藪こぎの先頭。
アプローチに懸垂下降が必要なエリアでは、チャチャっとロープを張ってくれて、懸垂下降するだけにしてくれる段取り屋もいます。

もちろん、ショートルートでも同じ。
トップロープを張ってあげたり、ヌンチャクを掛けてあげたり、プリクリップしてあげたり。

その場では助かるんだけど、出来ないことを放置することにもなります。

まぁ、女性初心者を弟子っぽく側に置いて、そのまま自立させたくないんじゃないかというオジさんも見受けますが(笑)。
<セルフビレイが欲しいエリア>

ただ、一方で協力できるところは助け合うのがパートナーだという部分もあります。

パートナーがバテバテなのに荷物を持ってあげないのも、なんだか変です。
それを前提で山に入るのはどうかと思いますが、体調不良などの不可抗力も色々あるでしょう。

同様に、男性の方が力(とか体重)があったり、ルートファインディングに実力差があったり、ロープワーク、テント場での生活能力とか、色々あると思います。
<ネイキッドクラック>

これは依存なのか、それとも協力関係なのか。
ボーダーラインは、正確には引けなさそうな気もします。

ただ、明らかな例だけ上げてみましょうか。

余裕でロープを引き抜ける場面なら、パートナーに引き抜いてもらっても良いと思います。
ビレイ点で、手が届かないところの荷物を引き寄せてもらうのも、全く問題ないと思います。
<まだ、トップロープでの練習中の2人>

あえて、真逆な例を挙げます。

ある山岳会が、20名ほどで初心者岩場に来ていました。
男性数名のみがリードしていて、トップロープを張ってあげて、皆を登らせていました。
そして、テント場に戻ると半分くらいの人が宴会料理をチャキチャキと準備していました。
リードしていた男性は、先に飲み始めていました。
リードも料理も出来ない人は、ちょっと申し訳なさそうにしていましたが、大型車を出している人は心持ち気楽そうです。

これはこれで、ギブアンドテイクが成り立っていますので、良いのかもしれません。
相補的なカップルが上手くいく、なんていう話もありますし。

ただ、最低限のスキルがある人同士のディスカッションが生まれないので、上達は見込めないでしょう。
<終了点より>

この手の話を書くたびに、自分が他人に依存しているダメな部分に思い至ります。
腐らず、頑張りましょう。
<最後まで、天気は持ちました>