6月25日(日)は、雨中止にて、ロープワーク講習。
男性KBさん。
<終了点でギアが足りない想定>
セルフビレイはPASか、メインロープか。
この話、場合分けが大事ですね。
①用具そのもののメリット
PAS:
ロープと独立して確保できるので、混乱が少ない。
メインロープをハーネスから解く場面で有利。
メインロープ:
セルフビレイを長くしたい場面で有利。
これに慣れるとPASを持っていかない、という選択肢を持つことが出来る。
ロープ自体に衝撃吸収機能があるので、セルフを緩めて不意落ちしたときに、有利。(テラスが広いと、稀だが)
②PASあり、無しでマルチピッチのリードをするメリット
PASあり:
ロープワークが楽。(メインロープと独立して確保できるから)
セルフビレイを2系統から取った方が良い場面(荷上げやフィックスロープなどでビレイ点が混雑して、ヒューマンエラーの可能性が高い、など)で、1つをPAS、1つをメインロープorその他のスリング、といった形式にすると便利。
PASなし:
本気トライ的なピッチ(orワイドなどは易しくても?)の際に、ギアラックに干渉するものは、無い方が有利。(小川山、ミズガキなどで、デジマルグレードが付いたマルチを登る際などが典型例)
他にも、色々あると思いますが状況次第なのですよ。
PASを持っていくか持たないかを、毎回考えていますか?
PASを持っていても、メインロープで確保する選択肢を考慮に入れていますか?
「絶対メインロープでやるべき。」
ってのも怪しげな思考停止です。
反対に、
「マルチでは、常にPASがあった方が良い。」
ってのも同じく思考停止だと思います。
自分の結論を疑ってみましょう。
マルチピッチ講習まではPAS禁止ルールで、メインロープに慣れてもらいますけどね。