2013年10月20日日曜日

初の、本番トップロープ

10月16日(水)の夜は、リード講習1回目。
4人組の男性チーム、NMさん、MDさん、SIさん、NOさん。
4人は、ボルダリングと登山こそ経験があるものの、ロープクライミングは石田登山塾からのスタート。
言ってみれば、純正培養組。

で、ランナウトの常設トップロープは、ビレイサポーターという機械を使っています。
通常通りのトップロープ操作をするんですが、ビレイヤーにクライマーの体重の1割くらいしか掛からない仕組みです。

なんで、本日は初の本番トップロープ!

「えー、重いんですね。」
「でも、ロープ操作はしやすい。」
「降ろすのも、気を遣いますね。」

などなどの衝撃を受けていました。

ビレイは、文字通り命を預かります。

「こりゃー、簡単にミスも起こるなー。」
っていう自覚を持っていただける、良い機会になりそうですね。


具体的な講習内容
・一手一手レストする練習
・エイトノットの結び方(効率的な方法、安全上の注意点)
・ATCを落とさない方法
・トップロープのビレイ練習

1回目で、クリップ練習まで行かなかったのが気がかり。
とりあえず、3週連続の受講なので、挽回できるか頑張ってみましょう。

友人に、クライミング講習

10月16日(水)の昼は、友人にリードを教えました。
富士山ガイド仲間の渡辺サチさん、ランナウトスタッフ後輩のISくん。
半分仕事、半分遊び。

サチさんは、雪山のガイドなんで、リスク判断の飲み込みGood!
(バックカントリーガイドで、雪崩ネットの講師)

ISくんは、大学2年生ながら、ボルダーは私より強いんで、
「登りに余裕がある」
って意味で、飲み込みGood!

予想通りの展開なんで、6時間でリード講習3回分を教えちゃいました。
サチさんに限らず、クライミングやりたいガイド仲間には、ちゃんと教えますよ。

空いてる日とか、習いたい内容とか、指定してくれた方が話が早いです。

とはいえ、クライミングの安全管理は、片手間で身に付くようなもんじゃないです。

もしかしたら

「あー、自分は甘く見てたかも!」
って、結果になるかもしれません。
サチさんは、きっとアルパインやりたいんでしょう。

雪山ガイドとはいえ、クライミングは別物なんで、ホントに基礎からです。

2013年10月19日土曜日

講習後に、自分が学んだ日

10月15日(火)は、ベースキャンプにてムーヴLV.0。
女性SMさん。
ネコ足や体幹の使い方を指導する、ムーヴ講習のフォームチェック。
が、本日。

私のムーヴに対する誤解が解けた日でもありました。

講習後、ボルダーでトレーニングして帰る際・・・
スタッフに声を掛けられ、会話しているうちに、彼の方から気になった私の癖を指摘してもらいました。


自分用メモで、詳細に。

①被り面で、ハイスタンスを嫌い過ぎる傾向。
深い足から一手出すので、取ったあとに振られに耐えながら足上げして、ヨレやすい。

原因:
ハイスタンスに上げる際に、肘が曲がっている。
悪いホールドだと、「下に引く」、「カチ持ち」などを多用する結果、引きつけた状態でのハイスタンスになる。
その状態で、狭いスタンスに上げても、すでに引きつけているのでムーヴを起こしにくい。

改善策:
少し悪いホールドでも、我慢してオープンにできる場合は、そうする。
さらに、肩を脱力気味に懐を開き、上体を起こすような姿勢でハイスタンスに上げる。
すると、我慢した甲斐あって、次の一手が出しやすい。
(先憂後楽?)

自分の感覚では
「悪いホールドからデッドポイントする際に、無理してでもタメを作った方が反動を活かしやすい」
ってのに、似ている。

②オープンハンドが、90度以上に開いた角度になると弱い。

たしかに、その角度はカチ持ちに頼り過ぎていたようだ。
オープンにした方が、体幹を使うことが出来る。

また、不思議なことにオープンだと、①の動きがしやすい。

今まで、オープンは省エネやオープン向きのホールドのために鍛えていた。
が、カチホールドでも、オープンにした方が登れることがある!
という、オープンの攻撃力を知った。


上記①、②ともに、まだまだ試して学ぶことが多そうです。
具体的な講習内容
・ウォームアップ後に、ストレッチをすること
・オブザベーション練習
・ちょっと反動を利用した、足の移動
・反動ムーヴ(一瞬の引き付けをしていないことが、癖だった)

しっかし、本日のスタッフさんは教え方が上手かった。
帰り際の受付で、ちょこっと話しただけなのに、見返すとスゴイ情報量!

クライミングも、山も、周りを見渡せば先生だらけですねぇ。

2013年10月17日木曜日

アルパインクライミングって、何?

10月12日(土)~14日(月)は、自分の山行にて錫杖。
神(S本くん)と。
アルパインクライミングって言葉、ホントによく聞きます。

バリエーションルートを目指す初級者にとって、憧れの響きがあるでしょう。
もともとは、
“(ヨーロッパ)アルプスでのクライミング”

って意味なんで、日本には存在しません。

向こうでは、氷河のある無しで登山の質が大きく変わるそうです。
なんで、トレッキングとクライミングの堺もそこにあると聞きます。
で、日本で言うところのアルパインクライミングは、内容重視です。

①場所

“雪山でのクライミング”
が、最もそれに近い。

アイゼン・アックスを振り回して、岩・雪・氷をこなして稜線を目指す・・・。

いかにも、それっぽいじゃないですか!?
じゃあ、無雪期の谷川、甲斐駒、錫杖は?

アルパインも拡大解釈して、
“山岳登攀を全部”

って考えることも出来ます。


でも、雪山と比べると、山に居ること自体のプレッシャーは少ないのも事実。

慣れた人なら、
・ビレイ点では楽しくお喋り。
・ピッチの難しさだけに集中!
なんてこともアリ。

「こんなのアルパインじゃない!」って思う人は、

「マルチ」、「無雪期アルパイン」、「本チャン」とか、意図的に呼び分けています。
ちなみに、「本チャン」とは。

近郊の低山岩場での1~数ピッチの岩場を「ゲレンデ」と読んで、山岳登攀の本番と練習場と呼び分けた頃の名残り。

今は、スポーツクライミングやクラックなど、過去にはゲレンデと呼ばれたエリアを、本気トライの場所と考える分野が大勢を占めている。

だから、ゲレンデでしか登らないスポーツクライマー相手に、「ゲレンデ」とか言うと変。
似た例として、

「外岩」は
“ジムクライマー目線の岩場”

だが、クライミング対象の岩場全般を指しつつある、という不思議な用語。
さて、アルパインクライミングの話に戻ります。

②プロテクション

もう一つの考え方として、
「整備されているか否か?」
という冒険性の問題。

つまり、ボルトが打たれたアルパインルートは、より「ゲレンデマルチ」っぽくなります。

某有名クライマーは

「日本のクラシックルートなんかより、クラックやアイスの方がよっぽどアルパインなんじゃないの!?」

という主張をしています。
人間、整備されてりゃ、それ頼みになります。
ビレイ点を探すのだって、銀色に光ったボルトに目ざとくなります。

未整備のルートなら、リングボルトの黒光り、残置スリングに目ざとくなるもんです。

(一時期、私も恥ずかしながらそうなっておりました。)
もっと言っちゃいますと。

最後は
「もっと、ボルト多めにしてくれよ。」
「ビレイ点も、もう少し右に打ってくれたら使いやすいのに。」

と文句も出ます。

要するに、
「大自然のラインを登る」
んではなく、

「誰かが作ったルートを登る」
って気分になるのです。
逆に、プロテクションを自分で決めるってことは、初登攀ごっこが味わえるってことです。

そのスキルを活かせば、たとえ易しくても未開拓のルートを登ることだって可能です。

そういう意味で、
「クラックやアイスの方がアルパインだ!」

って話です。
”低山バリエーション”が流行ったとき。 

友人が
「それって結構アルパインじゃん?」

と言ったのも、そう言った思想的な意味。
アルパインクライミング・・・

単なる分野を表すだけでなく、思想もニュアンスに含まれる言葉です。

「思想、なんて言うとメンドクサイ」
って人は、こう考えると良いかも。
「アルパインは、やっぱ冬でしょ!」
って言う人も

「残置なんか使ったら、アルパインじゃないでしょ!」
って言う人も


「山んなかで、道を切り拓くようなクライミングが楽しい!」

ってことの裏返し。
具体的に登ったルート
初日:
・P4ルーフの2P目まで
3P目の核心は、寒さと見た目の威圧感に負けて、ライン変更。
3P目は、ルーフ左の凹角を登るが、結局こちらも寒さ敗退。

2日目:
・1ルンゼ左の周辺を、適当に登ってトップアウト。(4P)

結果的にトポを読み返すと・・・
1P目は、1ルンゼ左の取り付きから左に見えるワイド。
2P目は、錫思杖戯2P目のNPフェース。
3,4P目は、階段状のNPフェース。

懸垂下降しながら、気に掛かっていたチムニーを寄り道してオンサイト。
抜け口には、捨て縄が残置してあって、
「誰かも登ってたんだなぁ」
と、感慨深い。

3日目:
・1ルンゼの左岸側のリッジを、適当に2P登って、行き詰まって懸垂下降。
そこから1ルンゼに降りて、1ルンゼを核心部(5.10a)まで登って、下降。

今回も、全くトポに拘らず。
トップアウトして時間が余れば、懸垂下降して興味深いクラックを登ってみる、と言った遊び方。
段々と、錫杖が三ツ峠っぽく感じて来ました。

また、来シーズンも登るラインは結構ありそうです。

2013年10月15日火曜日

教えられる限界は、どこか?

10月11日(金)は、マルチピッチリードが雨中止にて、ジム講習。
YZ夫妻の旦那さま。
自分が出来ないことは、教えられません。
当たり前ですね。

が、自分が何となくやっていることも、教えるのは難しいものです。

となると、自分に近いレベルの人には、講習するのは難しくなります。
教え始めた頃は、これをグレードで考えていました。

例えば

「自分のオンサイトグレードが5.12前半くらいだから、
オンサイトグレードが5.11前半位の人が限界かなぁ・・・」
ですが、教え始めて思うのは、

「自分と同グレードであっても、講習レベルの内容が出来ていない人もいるもんだなぁ。」

つまり、

「私が明確に意識化しているテクニックは、教えることによって5.12クライマー並に出来るようになったりする。」

ということです。

ただし、
私が“意識化している”テクニックだけ!
そういう意味では、やっぱりグレードで測るのも的外れでは無かったみたいです。

オンサイト5.11前半レベルなら、教えることは相当ありそうです。
ムーヴの問題ではなく、ルート戦略の問題かもしれません。

それ以上だと、
「3時間で、アドバイス出来ることが、何か1つ2つは見つかると思います」
ってくらいでしょうか。

最近は、多くのボルダージムで教えるのが上手いスタッフが1人や2人は居るみたいです。
こういったところで、無料スクールを利用するのも、それ以上への突破口になるかと思います。


具体的な講習内容
・ネコ足(ちょっと反動を付けるパターン)
・指の脱力(オープンハンド)
・反動ムーヴ(反動を付ける方向、最初に胸を張ってから緩める、逆足のパターン)
・体幹を意識すること(ホールドの真下でないスタンス、悪いスタンス、強傾斜でも体を起こすこと)
・実践本気トライ(5.11aは2撃、5.11cは1便でムーヴ解決)

<ロープワーク>
・セカンドのテンション解除
・ガルダーヒッチ

2013年10月11日金曜日

ムーヴの誤解は、上達を止める

10月10日(木)の夜は、ムーヴLv.1。
男性HYさん、男性STさんの2名。
<体幹が、かなり強いことが発覚したHYさん>

クライミングは、パワーが重要です。

が、意味を誤解すると、激しく上達を遅くします。
鍛えるべき場所を勘違いしちゃうのは、勿体ない。

例えば

①「前傾壁は、腕力だ」という思い込み

→ムーヴ選択で解決すること以外にも、体幹でカバー出来るものが多い
(でも、腕力もある程度大事なんで、話が複雑なんですが)


②パーミングが抑えられないときに、「保持力が足りない」という思い込み

→体幹で上体を安定させること、効く方向にだけ引くこと、でカバー出来る。
というか、むしろ保持力は関係ないことすらも多い。


③「デッドポイントは、スピードが大事」という思い込み

→逆に、ゆっくり「フワッと」やった方が安定性が上がることも多い


④「悪いスタンスのときは、腕に頼るしかない」という思い込み

→半分正解だけど、掻き込みや体幹で半分は補える
<ブレない男、HYさん>

「パワームーヴ」と一言で括っても、

“パワー” = “保持力&懸垂力”

ではありません。

むしろ、保持力を「パワー」ってあんまり言わないですね。

今日で、誤解が少し解きほぐされると良いですね。


具体的な講習内容
・ネコ足(ちょっと反動を付けるパターン、踏み替えの練習)
・指の脱力(オープンハンド)
・姿勢(悪いスタンスなどで、体幹を実感してみる)
・デッドポイント

STさんは、体幹を実感出来たのと、引き付けだけでは反動が付けにくいことを理解できたのが、大きな収穫だったようです。

2013年10月9日水曜日

ムーヴ半分、ロープワーク半分のジム講習

10月9日(水)は、ランナウトにて6時間コース。
クラックリード講習が中止になり、参加予定だった男性YZさん、男性Sさんの2名。
ロープワーク講習も、教えたい内容は盛り沢山です。

特に、2人とも自力でマルチピッチに行っているので、本当は安全管理技術を徹底的に確認したい。

しかし、ロープワークばっかりの講習は、人気がない・・・(笑)。
やっぱり、飽きちゃうんでしょう。
また、平日はランナウトも空いています。
そこで、ムーヴ講習とロープワークを半々で行うことも多いです。

登るの自体、ロープワークより楽しい。
そして、防御力を高めるロープワークより、突破力を高めるムーヴ講習が、本人が登れるマルチやアルパインルートを増やしたりするので。

教える順序は、「本来あるべき姿」だけじゃないですねぇ。
でも、講習生の気持ちだけに迎合せず、

「初心者は、コレ!絶対覚えといた方が良い!」

って思い入れも、講師には必要だと思います。

バランスですね。



具体的な講習内容
・ネコ足、肩の脱力、姿勢(Sさん)
・指の脱力(2名とも)
・反動ムーヴ(順足、逆足、ともに)(YZさん)
・実践リード
 Sさん:5.10bをリード完登

 YZさん:5.10bはアップレベルになって来ました。
 5.10cは、ムーヴ解決!

・ロープの畳み方を洗練
・ロープの背負い方
・結び替え(確認と、色々なパターン練習)