2016年8月29日月曜日

発想の自主規制

最新記事に、リマインダーを載せておきます。
本日の飲み会は、開催です。

8月28日(日)は、クラックリード講習が雨中止にて、ロープワーク講習。
男性KBさん。
ショートルートの終了点作業、上が立木、というパターンでのこと。

懸垂下降のセット中に、ATCを落としたら?
という会話になりました。

KBさんは、
「覚えてなきゃ出来ないことなんですけど、ムンターとか。」
「これも覚えてなきゃ出来ないことなんですけど、肩がらみってのも聞いたことあります。」
「現実には、自分が出来ない方法ばっかりで、ダメなんですけど。」
という回答。
「じゃぁ、これまでに岩場に行ったときに落としていたら、どうしたんですか?十分起こりえた話ですよね。」
という質問をしてみました。

5分くらい経ったでしょうか。
「スリングと環付きを残置して、ロワーダウンで降ります。(後から登って、回収できることも多いだろうし。)」
という回答。

そして、本人自身がその発想に驚いていました。
「そっかー。懸垂下降にこだわり過ぎていました。思いつかないものですねー。」
他にも全く別の発想で、
「ロープにATCを結び付けてもらって、荷上げの要領でATCを再び手元に戻す。」
という回答もアリでしょう。

もちろん、ビレイヤーの姿が見えない状況など、難しいこともあるかと思います。
でも、かなりの場面で使えるでしょう。

これも単純至極な方法ですが、最初に思いつく人は滅多におりません。

人間って、自分の発想を制限してしまっているのでしょうね。
経験者から盗むべきは、小技よりも、発想なのかもしれません。
具体的な講習内容
・ロープの畳み方を洗練
・スリングの収納、アルパインクイックドローの作り方を洗練
・終了点作業の事故例を検討
・立木で懸垂、というパターンで、ATCを落としたらという設定を各種検討
・フィンガークラック練習